1980年──、いまから約40年前。女性の「性」の本音を語る「モア・リポート」が誕生し、2017年までに延べ1万2千人を超える女性たちの性を見つめてきました。

そして、恋愛やセックスがいっそう多様化している現在。20代、30代の体験談を取材した新「モア・リポート」をお届けします!

結婚3年目の本音。セックスは年1〜2回

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ーDATAー

緒方さん(仮名)32歳 / 職業:フリーランス

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結婚3年目の緒方さん(仮名・32歳)は夫とセックスレス。性欲がひと一倍強いという彼女は既婚者であることを隠してマッチングアプリをはじめることに。

まずは前編を読む。セックスレスのきっかけになった夫の一言とは?

レスに悩み、マッチングアプリで男性と会うように

結婚3年目、セックスは年1回。レスに悩みの画像_1

――セックス目的でアプリを使うようになったんですか?

いいえ。夫は飲むのが好きじゃなかったので、最初は飲み友達を探そうと気軽な気持ちでした。私の使っていたマッチングアプリは、恋活や婚活よりもさらにカジュアルに友達募集もできるアプリだったので、そこで飲み友達を募集しました。

――既婚ということは隠していたのですか?

そうですね。プロフィールには「飲み仲間がほしい」「友達がほしい」と登録しました。化粧が濃く、わりと盛れている写真を使っていました。身バレしそうでしないラインの写真ですね。


――アプリで出会いはありましたか?

半年で20人くらい会いました。



――既婚者であることは会った男性にも明かしていないのでしょうか?

はい。明かしていません。好意を持たれたり、6人ほど体の関係を持ちましたが、一度も既婚者であることはバレませんでした。



――どうやって隠したのですか?


会ってもお互いの深いところまで詮索しませんでした。

私の使っていたアプリは、真剣な出会いを求めている人よりも遊び相手を求めている人が多いアプリだったので、男性側もあまり詮索されたくない雰囲気があって、私にとっては好都合でした。



――そのアプリには真剣な出会いを求めている人は少ない印象でしょうか?

そうですね。初回のメッセージで「足をなめさせてください」と来たこともありましたし、実際に会ったらプロフィールの写真とまったく顔が違ったということもありました。


私のように既婚者であることを隠している男性も多いです。とある男性と恋愛の話をしていて「彼女とは先々週別れた」と話していたのに、後からSNSで発見して既婚者だとわかったこともあります。


SNSで既婚者とバレることは多いので、私もLINEは本名にせず、相手からSNSを聞かれたら裏アカを教えるようにしていましたね。

マッチングアプリを使っていることは夫も公認?

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――アプリで知り合った男性と体の関係になったのは、どんなタイミングだったのですか?

アプリでマッチした男性と飲んでいて、うっかり終電を逃してしまった時があったんです。その後、ホテルに行くことになり、そういう関係になりました。



――その日、家には帰らなかったということですか?

そうですね。夫には「友達と飲みすぎちゃって終電逃したから、ひとりでカプセルホテルに泊まるわ」とLINEしました。



――返信はどんな内容でしたか?


「わかった」とだけ。そもそも私のことを信用しているので、私が男性とそういうことになっているとは思ってもみないと思います。ちなみに、夫は私がアプリを使っていることも知っています。



――マッチングアプリを使っていることを、承認しているのですか!?

はい。飲み友達を探すために使っていると話しています。



――彼から止められませんでしたか?

止められません。ただ「ほかの男性と体の関係になったら離婚だよ」と釘はさされています。今のところバレることはないと思います。

アプリで会った人とは一度きりの関係

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――体の関係を持った人とは現在どうなっていますか?

アプリで会った人は、一度きりで関係が切れる人が多いですね。私も既婚者だし、追いかけたりはしません。相手に恋愛感情を抱いても、連絡が来なくなったら気持ちを切り替えます。



――旦那さんとのレス問題は今後どうしていきたいと思っていますか?

子どもをつくるためには、解決しないといけないと思っています。夫も子どもが欲しいと思っているようですが、現在も変わらずレスのままです。子どもを授かったとしても、レスは続く気がしますね。クズな話ですが、結局私の性欲は今後も外に向かうのかもしれません。

取材・文/毒島サチコ

ライター・インタビュアー
毒島サチコ

MORE世代の体験談を取材した「モア・リポート」担当のライター・インタビュアー。

現代を生きる女性のリアルな恋愛観やその背景にひそむ社会的な問題など、多角的な視点から“恋愛”を考察する。