1980年──、いまから約40年前。女性の「性」の本音を語る「モア・リポート」が誕生し、2017年までに延べ1万2千人を超える女性たちの性を見つめてきました。

そして、恋愛やセックスがいっそう多様化している現在。20代、30代の体験談を取材した新「モア・リポート」をお届けします!

交際経験ナシ。異性からの好意を気持ち悪く感じてしまう理由って?

୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

ーDATAー

蟹江さん(仮名) 

年齢:31歳 職業:公務員

୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

蟹江さん(仮名・31歳)は、異性との交際経験がない。彼女は興味のない異性からの好意を気持ち悪く感じてしまう恋愛観を持っていた。そんな彼女が20代後半に好きになったのは職場の男性。デートを重ね、体の関係もあった彼に告白しようとした矢先、彼の5股が発覚! しかも相手は全員、職場の女性だった……。

【まずは前編を読む】恋愛下手の理由は中学時代の体験がトラウマに

告白しようと思った彼の5股が発覚⁉

交際経験ナシ30代女性。5股をしていた彼の画像_1

――20代後半に好きになった男性に5股をされていた⁉

はい。その男性は職場が同じで、仕事終わりに食事に行ったり、初めて体の関係を持ったりした相手でした。「つきあうなら結婚かな」なんて考えながら、告白しようと思っていた矢先に、5股が発覚したんです。

しかも相手は全員、同じ職場内の女性でした。




――まるで昼ドラのような展開ですね。なぜ5股していることが発覚したのですか?

その男性が、突然職場から飛んだんです。私とも全く連絡がつかなくなりました。それで職場の上司が職員にヒアリングする中で、「実は彼と付き合ってたんですけど……」っていう女性が何人もいたことがわかりました。




――その男性はなぜ職場から飛んだのでしょうか?

理由はわかりません。その男性が飛んだせいで、私は上司から「なにか知らない?」と聞かれる羽目になりました。ただでさえ5股されてショックだったのに、周囲にも噂もされて今となってはすごい黒歴史です。




――蟹江さんはその男性のどういうところが好きだったのでしょうか?

年下だったんですが、顔がよかったっていうのはありましたね。




――顔がタイプだったから好きになった?

はい。でも、今までの恋愛を振り返ってみると、好きになる人のタイプはバラバラでした。周囲には「どこがいいの?」って言われるような人を好きになることが多かったですね。




――その後、5股の彼はどうなりましたか?

飛んだっきりそのあとのことは知りません。

結婚願望はあるも「できれば自然な出会いで」

交際経験ナシ30代女性。5股をしていた彼の画像_2

――先ほど「つきあうなら結婚かな」という話がありましたが、結婚願望はありますか?

それこそ25歳の時に友人たちの結婚ラッシュがあって、焦って友達に「いい人いないかな?」って相談したら「まずは行動しろ」って言われたんです。その友達がアプリで出会った人と結婚したから、私もアプリをはじめたけど、いい出会いはありませんでした。そんなこんなで出会ったのが5股の彼。

これまで私は学校や職場の自然な出会いで人を好きになることが多かったので、アプリみたいにつくられた出会いが向いていないのかも。それにそこまでして恋人や結婚をしたいわけではないんです。




――「自然な出会い」の中で出会うのが理想ということですか?

そうですね。結婚に向けて行動できるか、といったら今はいいかなって感じ。だけど、親に「孫の顔を見せてあげたい」という気持ちは多少なりともあります。



――親から結婚について何かいわれることはありますか?

いえ、親から「結婚しろ」と言われたことありません。だけど、「結婚というものを経験してみてほしいな」と言われたことがあります。
それに先日、親からとある男性をおすすめされたんです。

親や兄から男性を紹介されるも、相手と「キスできるかどうか」

交際経験ナシ30代女性。5股をしていた彼の画像_3

――それは、お見合いですか?

いえ、お見合いではないのですが、もともと兄の知り合いの方で、私に好意を持ってくれているようで、それを知った兄や親が「いいじゃないか」となりました。共通の知り合いからも「彼はおすすめだよ!」と言われている状態です。




――彼に対しても、好意を持たれて気持ち悪く感じましたか?

最近、年齢的にも「異性から好意を持たれると気持ち悪く感じてしまう」ところを少し改善できたらなぁ、と思っているんです。私の中で恋愛対象となる人は、「キスできるかどうか」ってところを結構大事にしていて、彼はどうだろう……。

結婚に関しても、ひとりが普通になっちゃって、今さら人と一緒に生活できるのか、とかいろいろ考えます。かといって結婚をしたくないってわけではないんです。ご縁があればしたいな、という気持ち。そんなんじゃ結婚できないよって友人からは言われるんですけどね。

取材・文/毒島サチコ

ライター・インタビュアー
毒島サチコ

MORE世代の体験談を取材した「モア・リポート」担当のライター・インタビュアー。

現代を生きる女性のリアルな恋愛観やその背景にひそむ社会的な問題など、多角的な視点から“恋愛”を考察する。