セックスの主導権、お互いに平等と感じる人は5割未満!【モア・リポート2021】
1980年、今から約40年前。女性の「性」にまつわる大規模アンケート調査「モア・リポート」が誕生。2017年までに延べ1万2千人を超える女性たちの「性」を見つめてきました。そして、MeToo運動やフェムテックの進化、コロナ禍の今——。最新版「モア・リポート」をお届けします!
※全国の20〜34歳女性500名(平均27.3歳)に、インターネットによるアンケート調査、またはオンラインでの直接取材を実施。性に関する意識や実際の性体験など、択一式および記述式で回答
Q.セックスの主導権は誰が持っている?
その相手と初めてセックスするタイミング
セックスの頻度
避妊するかしないか
希望のプレイ
避妊方法の選択
回答者が最も「お互いに平等」に主導権を持っていると感じているのは避妊に関すること。ほかの項目に比べると、「自分の意思が優先」と回答する人は2倍以上という結果に。逆に「相手の意思が優先」と感じている人が5割近くにも上ったのは『希望のプレイ』。実は、『希望の体位』も似たような回答値となり、「相手の意思が優先」(42.5%)が最も多く、次に「お互いに平等」(42%)、「自分の意思が優先」(9.3%)と、セックスの内容に関しては「相手主導」が強い傾向に。相手と性的関係になるタイミングや、その後の『セックスの頻度』に関しても、主導権が「お互いに平等」と感じる人が5割に満たないのはフェアな関係とは言えないかも。
Q.セックスに関して、性別による不平等を感じたことは?
「女性向けのセクシャルな情報やコンテンツが少ない!」(28歳・学生兼会社員)
「性に開放的であることをさげすむ風潮でオープンに話せない」(32歳・自営業)
「妊娠の不安があるのに、相手にその気持ちが伝わらない」(29歳・会社員)
「性に開放的であることをさげすむ風潮でオープンに話せない」(32歳・自営業)
「妊娠の不安があるのに、相手にその気持ちが伝わらない」(29歳・会社員)
性別による不平等は「感じたことがない」人が6割超え。一方で、女性用コンテンツやプロダクトの少なさや、「男性は普通のことなのに、女性がひとりエッチをしたら恥ずかしいことと思われる」(29歳・会社員)など、意識においても性差を感じるという意見もあった。進化を続けるフェムテックや女性用セルフプレジャーアイテムの拡充への期待がうかがえる。
Q.「性的同意」という言葉を知っていますか?
「性的同意」とは、セックスに限らず、キスをしたり体に触れたりする性的な行為に関して、お互いの意思を確認すること。交際に同意=性的同意というわけではなく、また、そのパートナーと初めての性行為でなくとも、一方的な意思による性行為であれば成立しない。「よく知っている」と答えた人の中には、「相手が仕事が忙しいこともあるので、“今日する?”は毎回確認しあっています」(24歳・会社員)とお互いの気持ちを尊重して「する」「しない」を決めているという声も。言葉の認知が意識の変化につながっている様子。
撮影/久々江 満(製品) 取材・原文/毒島サチコ 構成・企画/高戸映里奈(MORE)