進藤やす子さんが直撃! 青山学院大学・小椋裕介選手インタビュー
青山学院大学の四天王! 小椋選手に注目したワケとは!?
進藤 小椋選手は1年生の頃から応援しているので、もはや叔母のような気持ちなんです(笑)。 小椋 ありがとうございます! でも、うちには他にも神野(大地・4年)や久保田(和真・4年)、一色(恭志・3年)など人気のある選手がたくさんいるのに、どうして僕に注目してくれていたんですか? 進藤 小椋選手をふくめて、いま“青学四天王”と呼ばれているんですよね。小椋選手は、とにかくボディバランスがいいし、脚も長い! 小椋 あ、それは自分でも自信持ってます(笑)。 進藤 だから走っている姿がとにかく美しいの。箱根駅伝では3年連続7区を走っていて、前回は区間賞を獲得! 今季は“大学生の五輪”と呼ばれているユニバーシアードに、ハーフマラソン日本代表として出場して見事優勝したし、大活躍していますよね。「絶対この選手はくる!」と思っていた私の読みは間違ってなかった(笑)。あとはやっぱりトレードマークのメガネ! 小椋 なかなか陸上選手でメガネをかけている選手はいないですもんね。 進藤 こだわりはあるの? 小椋 めちゃくちゃあります! 走る用にメインで使っているメガネ2本とサングラス2本、それにプライベート用を合わせると9本持ってます。 進藤 すごい! コンタクトにしようと思ったことは? 小椋 1〜2年生のときに使っていたメガネに出合ってからはないですね。どんなに動いてもまったくずれないすぐれものなんです。今大会も、もし出場して天候も晴れなら、前回使った緑色のメガネをかけるつもりです。
初優勝を経験した今シーズン、青山学院大学のチーム状態は!?
進藤 前回大会で優勝してから、劇的に変わったことは? 小椋 応援してくださるファンの方が増えましたし、「連覇を目指して確実に優勝する!」という目標を立てて練習をしているので意識の違いはあります。でも基本的にはこれまでと同じ練習を地道に積み重ねている感じです。 進藤 4年生になったことで変化は? 小椋 練習を引っ張ることは多くなりましたね。特にシーズン前半は主将の神野や久保田の故障があったので、2人が戻ってきたときにチームの練習の質を落とさないよう、一色と協力して引っ張っていました。おかげで朝練習では以前と比べ物にならないくらいスピードが上がっています。今は誰が引っ張っても速いくらい、下級生の勢いもハンパないんです。 進藤 チーム内でのレギュラー争いも熾烈ですね。小椋選手が特に注目してほしいチームメイトは? 小椋 下田裕太、田村和希、中村祐紀の2年生3人はすごくいいですよ。特に下田は11月の全日本大学駅伝で区間賞をとりましたし、箱根駅伝のように距離が長ければ、練習でのガンガン攻める走りがもっと発揮できると思います。 進藤 残念ながら全日本大学駅伝では東洋大学に負けて2位……。出雲駅伝とあわせた大学駅伝3冠の目標は途絶えてしまいました。 小椋 チームの状態が悪かったわけではないのですが、どこかで“エース(神野)頼み”という意識があったと思いますし、「自分たちのところで少しでも引き離してやろう!」と思う気持ちの強さの差が、優勝した東洋大学との差に繋がったのかもしれません。チーム全員が力を出し切る“駅伝力”の大切さを感じました。 進藤 コンディションがいくら万全でも、本番では120%の力を発揮しなくちゃ勝てないということなんだ! やっぱり駅伝って厳しい。
本大会への意気込みは万全。優勝と区間新記録を目指す!
進藤 ズバリ、青山学院大学のチーム目標と小椋選手の個人目標は? 小椋 チームとしてはもちろん優勝です。僕個人としては、もし4年連続となる7区を任された場合は区間新記録を狙うつもりです。今大会は往路でそれほど差が開かずに、6、7区で接戦になる可能性もあると思っているので、自分のところで勝負を決められる走りをして活躍したいです。 進藤 チームの調子はどうですか? 小椋 11月に行われた「1万メートル記録挑戦競技会」で自己ベストを更新した選手が大勢いましたし、28分台が11人になり自信がつきました。全日本大学駅伝で負けてしまったことは悔しいけれど、もし勝っていたらエース頼みのチームのまま箱根駅伝に挑んでいたはず。いい意味で意識改革ができたし、チームとしては勢いに乗っていると思います。 進藤 他の大学で注目しているライバルは? 小椋 直接同じ区間で戦うことはないと思いますが、東洋大学の服部勇馬はすごい。あとは明治大学の横手健がケガから復帰したようですし、強い選手だと思っています。 進藤 それでは最後に、箱根駅伝ビギナーの女子に向けて注目ポイントを教えてください! 小椋 僕たちは箱根駅伝のために大学4年間の青春を捧げて日々準備していますし、大学同士だけでなく、チーム内でもしのぎを削って争っています。それぞれの選手にいろんなドラマがあると思って見ていただければ、またおもしろさも増すと思いますね。また箱根駅伝をきっかけに、インカレなどトラックレースをふくめ、陸上競技全体にも興味をもってもらいたいです! 進藤 もちろん、その後のオリンピックもね! 小椋 はい。僕もマラソンに挑戦したいと思っているので、ぜひ注目してください。
(プロフィール) おぐら・ゆうすけ/1993年4月16日生まれ。北海道士別市出身。 札幌山の手高校卒業後、青山学院大学進学。1年の出雲駅伝1区で駅伝デビュー。 箱根駅伝では前回大会で7区区間賞を獲得し、初優勝に貢献する。 今シーズンは光州ユニバーシアード ハーフマラソンで日本代表として出場し優勝!
『第92回 東京箱根間往復大学駅伝競走』(日本テレビ)
■往路 1月2日(土)7:00~14:05(7:50~全国ネット)
■復路 1月3日(日)7:00~14:18(7:50~全国ネット)
=================== 取材・文/松山 梢 撮影/高橋依里 ===================