日々の支払いも楽になるうえ、貯蓄も増えると話題のキャッシュレス。消費税の増税に伴い、使い始めた人も大勢いるハズ。楽、便利、オトクなキャッシュレスでも、使い方を間違えるとかえって損をしたり、大変な思いをしたりすることも。ここでは、キャッシュレスを使う上で気をつけたい注意点についてお届けします。

キャッシュレス決済のみにこだわる

国を挙げてキャッシュレス化を進めているものの、導入する店舗にとっては端末のコストやオペレーションの煩雑さといったハードルがあるのも事実。キャッシュレスが便利だからといって現金を持ち歩かないのは考えもの。

「私自身、キャッシュレス決済で持ち歩く現金が減り長財布から小さな二つ折り財布に変えましたが、現金対応のみの店舗も少なくありません。まだ、すべてをキャッシュレス前提で考えるには無理があります」(風呂内さん)。

災害時に限らず、万が一、スマホやカードを紛失したり忘れた時に困らないよう、いつも現金は必ず持ち歩くように意識して!
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還元キャンペーンに飛びつく

コード決済のユーザー獲得を狙ったキャンペーンは、20%や50%といった還元率の高さが魅力。できる限りその恩恵を享受したいところだけれど、活用するつもりが踊らされてしまう可能性も。

「20%還元といっても、いらないものを買えば80%は損をしていることになります。コード決済はリターンが大きい分、自分を律しないと還元分以上の無駄遣いに。還元率も、いずれはクレジットカードと同程度に落ち着く可能性が高いと考えられます」(風呂内さん)

10%や20%などケタはずれな還元率の高さはいわゆる起爆剤で、あくまで一時的なもの。いつまでも続くものではないと心得ておいて。

クレジットカードを何枚も持ち歩く

「持ち歩くのは、万が一に備えて1枚でOK。そもそもクレジットカードを固定費の支払いに利用しているだけなら、日常的に持ち歩く必要もありません。基本的には国際ブランドのデビットカードまたはプリペイドカードを1枚、それらが使えなかった時の対応策として電子マネーが1枚あれば十分。クレジットカードがなくてもデビットカードかプリペイドカードでこと足りるはずです」(風呂内さん)。

複数持つなら、生活スタイルに合わせた1枚+マイルやポイントをためる用に1枚あれば十分。デビットカードでもポイントはたまるので、コード決済にひもづける手もあり。
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コード決済に最初からクレカをひもづける

スマホにアプリをダウンロードして、銀行口座またはクレジットカードにひもづけて利用するコード決済。これまで現金払いがメインだった人や、お金の管理に苦手意識のある人は、ひもづける引き落とし先に注意が必要。

最初は、前払いで必要な予算分だけチャージして使うプリペイド方式を心がけるのが安心です。残高を管理するスタイルなので、袋分けで予算管理していた人も取り入れやすいはず。電子マネーのような前払い方式&非接触型が使いやすいと思います。慣れてきたらデビットカードのような即払い方式にシフトしていけばOK。どのツールを使うにしても、出金口座をひとつにしておけば、決済方法が分散しても管理がスムーズです」(風呂内さん)
取材・原文/国分美由紀 イラスト/二階堂ちはる ⒸWAHA/amanaimages