公開中&近日公開予定の話題作の中から、キーワードに沿った2本のイチ押し映画と、その他のおすすめ映画をご紹介します。

【今月のキーワード】そのトラウマ、ちゃんと解決してる?

大ヒットホラー映画が遂に完結。『IT/イの画像_1
ホラー映画と言えば怖いイメージが先行するけれど、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は、少年たちのひと夏の冒険を描いた青春ものとしてのおもしろさや、笑えるくらい妙なダンスを披露する悪役ピエロ、ペニーワイズの存在感など、エンタメ性の高いホラーとして異例のヒットを記録した作品。2年ぶりの続編では、27年前に子どもの失踪事件の謎に立ち向かった少年たち“ルーザーズ・クラブ”が再結集。町を恐怖に陥れる児童失踪事件の謎を追ううち、邪悪なペニーワイズと再び対峙することになる。そもそもピエロの姿をしたペニーワイズは、子どもの頃の彼らが抱えていた“恐怖”や“コンプレックス”、“トラウマ”を具現化した存在。その根底にあるものは、弟を亡くした喪失感や親からの虐待などそれぞれだったけれど、結婚したり、仕事で成功したり、激やせしてイケメンになったりして成長したはずのルーザーズ・クラブの前に、ペニーワイズがまた姿を現したということは……!? この映画を観れば、解決できずにいる過去のトラウマを克服する勇気をもらえるかも。

【今月のイチ押し★シネマ1】『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』

大ヒットホラー映画が遂に完結。『IT/イの画像_2
静かな田舎町で連続児童失踪事件が再び発生。幼少時代に同じ恐怖に襲われたルーザーズ・クラブの仲間たちは、過去の約束を果たすために町に戻ることを決意する。大ヒットホラーの続編にして完結編! ●11/1〜全国公開
©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

【今月のイチ押しシネマ2】『ひとよ』

家族や仕事を持ち、年齢を重ねて責任ある大人になりながらも、子どもの頃のトラウマを抱えて生きているのは『ひとよ』の登場人物も同じ。母親が自分たちを守るために暴力的な父を殺めたことから人生を狂わされた3兄妹が、15年ぶりに姿を現した母親との再会によって封印していた試練に立ち向かうことになる。佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優が骨太な物語の中で見せる、これまでのパブリックイメージをくつがえす覚悟の演技に胸が熱くなる。
大ヒットホラー映画が遂に完結。『IT/イの画像_3
白石和彌監督が劇団「KAKUTA」の舞台を映画化。ライターの次男を佐藤健、吃音症の頼りない長男を鈴木亮平、スナック勤務の妹を松岡茉優が演じ、物語の鍵を握る母に田中裕子が扮する。●11/8〜全国公開
©2019「ひとよ」製作委員会

【まだまだあります、おすすめシネマ!】『マチネの終わりに』と『生理ちゃん』

大ヒットホラー映画が遂に完結。『IT/イの画像_4
『マチネの終わりに』
世界的クラシックギタリストとジャーナリストの6年におよぶ愛を描いた平野啓一郎の代表作を、福山雅治&石田ゆり子初共演で映画化。撮影は東京、パリ、ニューヨークで敢行。大人の真実の愛の物語に寄り添う美しいロケーションも必見。●11/1〜全国公開
©2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク
大ヒットホラー映画が遂に完結。『IT/イの画像_5
『生理ちゃん』
生理を擬人化する驚きのアイデアで人気を集めた漫画が二階堂ふみ主演で映画化! 月に一度やってくるやっかいものの生理ちゃんと、恋や仕事に悩む女性たちとのシュールなやりとりに、深く共感せずにいられない。●11/8〜ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
©吉本興業 ©小山健/KADOKAWA
原文/松山 梢