神木隆之介さん×中村倫也さん ロングインタビュー&5つの質問

映画『屍人荘の殺人』で2度目の共演を果たしたふたり。共演について神木さんが「安心感しかなかった」と話すと中村さんが即座に「ありがとうございます!」と反応する、それに対して神木さんがわざと小声で「あとであめ、ちょうだいね」といたずらにニヤリ。スクリーンでも、取材現場でも、息の合った“あうん”の関係を披露。お互いを「トモ君」、「リュウ」と呼びあう、友達であり、兄弟のようであり、尊敬しあえる俳優仲間。仲のよいふたりが引き出しあった飾らない素顔をのぞき見!【MORE1月号掲載】

2度目の共演。息のあったふたりの関係

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中村●リュウ(神木隆之介)のことは子供の頃から見ているし、僕が言うまでもない感じですが。とにかく、素晴らしい役者なので「足が臭ければいいのに」と思っています。じゃないと、帳尻が合わない(笑)。

神木●トモ君(中村倫也)のすごいところは“予測不可能”なところ。常に軽々とこっちの想像を超えてくる。だからこそ、もっと見たくなるし知りたくなる。役者としてはもちろん人としても「足が臭ければいいのに」といつも思っています。そうでないと、帳尻が合わない(笑)。

——インタビュー開始早々、息の合った会話を披露。お互いを俳優として絶賛しあうふたりが共演しているのが、映画『屍人荘の殺人』だ。

神木●映画『3月のライオン』以来2度目の共演、約3年ぶりの再会だったんですけど。最初のひと言からして「久しぶりだね」ではなく「おう、元気?」。会ってない時間を感じさせないほど、初日からスッと現場に入ることができたんですよ。

中村●まあ、僕が声をかける前に、ニッコニコの笑みを浮かべながら、リュウのほうから走ってきてくれて。それはもう、ご主人様の投げたボールをくわえて戻ってきた犬のごとく。そりゃあね、その姿を見たらこっちもそうなりますよね。「おう、元気?」って言いますよね(笑)。
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——今作で中村さんは“年齢不詳の自称探偵”明智恭介役を、神木さんはそんな明智に振り回される“推理ベタな万年助手”葉村譲役を好演。ふたりの「あうん」な関係性はスクリーンの中でも健在。爆笑必至な“迷コンビ”のやりとりは現場で生まれたものも多々あるそうだ。

神木●明智さんが仕掛けてきた時は、突っ込むべきか、流すべきか、チラ見しながら瞬時に判断して。

中村●こういう関係性ってしだいにでき上がっていくものだと思うんだけど。最初からある程度の水準に達していた気がします。それは相手の力あってこそ。なんと言っても神木隆之介ですからね。「坊は強いんだぞ!」の。

神木●それ、8歳の時に声優をやった『千と千尋の神隠し』のセリフね。

中村●もう、『あいくるしい』!!

神木●そのドラマは12歳の時ね。

中村●ね、息合っているでしょ(笑)。
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——基本、ふたりの関係性は中村さんがボケなら、神木さんはツッコミ。

神木●拾いきれない瞬間もあるのか、聞こえたら突っ込みます(笑)。

中村●ふふ、面白い。AIスピーカーみたいなやつだな(笑)。

——そんなふたりに「3度目の共演をするならば、次はどんな役を演じたい?」と質問をぶつけると……。

神木●僕は、中村倫也が本気でカッコつけているところをはたからニヤニヤしながら見たいです。面白くて、あとでいじりたいので(笑)。

中村●しいて言うならば……僕が女性に恋をして、一生懸命にカッコつけているところを見せたいですね。

神木●それ、オレが言ったやつ! 主格変えただけ!(笑)。

中村●兄弟役もいいよねぇ。恋愛も仕事もうまくいかない兄を見守る器用な弟。兄には兄の、弟には弟の、それぞれのストーリーがあり、最終的にはいつも家でポトフを食べるっていう。タイトルは『ポトフ兄弟』。

神木●それ、ヒットしない予感しかないんだけど(笑)。
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——軽快なやりとりが続く。今作では壮大な“謎”と対面するふたり。お互いに「今、解決したい謎はあるか」と尋ねた時もこんな答えが。

中村●昆虫の進化論ですね。地球上の生物のほとんどが、その進化の過程を解明されているのに。昆虫に関しては謎に包まれた“空白の期間”があって。それを僕が生きている間に、誰か偉い人に解明してほしい。

神木●自分じゃないんだ(笑)。

中村●あとは乙女心ですかねぇ。「相談に乗ってほしい」と言われて、よかれと思ってアドバイスしたら「今、欲しいのはそれじゃない」と言われたり。乙女心は難しいです。

神木●僕は服の組み合わせですかね。以前、スペインで山㟢賢人と撮影した時も、彼はおしゃれなセットアップなのに、僕は常にジャージを着ていました。それで、現地の『ザラ』で賢人にフルコーディネートしてもらったことも。僕、自慢じゃないけど本当に服のセンスがないんです。でも、最近、趣味のキャンプでヒントを得たんですよ。それは「自然の中にある色同士は相性がいい」! アースカラー同士ならハズレはない!

中村●はははは!! リアルな自然界からおしゃれな色使いを学んだんだ。リュウ、面白いなぁ(笑)。

神木隆之介さんと中村倫也さんに聞きたい5つの質問!

「中村倫也の持っているもの」をひとつ譲ってもらえるとしたら?

神木●今の僕は自分に飽きているというか、ある程度、自分のことは予測できてしまうから中村倫也の凝り固まらない発想力が欲しい。

中村●それを聞いてどう思うか? そうですねぇ……黙秘します。

「神木隆之介の持っているもの」をひとつ譲ってもらえるとしたら?

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中村●お金以外で? だったら……愛嬌かな。

神木●いや、持っているでしょ。

中村●オレはないよ。だいたい、初対面で緊張されるもん。

神木●今作で共演している池田鉄洋さんが言っていました。「初めて会った時怖い人なのかなと思った。だからこそ、違うとわかった時の好感度がすごい。そのギャップがずるい」って(笑)。

中村●やめて! MOREでバラすの!(笑)。

映画には不幸を呼ぶ体質の登場人物が。ふたりは“どんな体質”?

神木●“72%晴れ男”体質です。

中村●刻むねぇ(笑)。

神木●28%欠ける理由は「普通に雨に降られることもある」です(笑)。家を出る時は霧雨でも、屋内にいる間にやんだり、雨の切れ間に移動することができたりするので、僕、あまり傘を持たないんです。

中村●僕はなんだろうなぁ……あっ、“電車で隣に座る人、だいたい変な人”体質。そして“それを困りつつもついつい面白がっちゃう”体質です(笑)。

神木隆之介と、中村倫也と、自分が女性だったらつきあいたいと思いますか?

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神木●とりあえず“神木隆之介”はイヤですね(キッパリ)。われながら、つまらない男だと思うので。もっとカッコよくてクールで、たとえば『ストロボ・エッジ』の一ノ瀬蓮みたいな男子とつきあいたいです。“中村倫也”はね、カッコいいけど、面倒くさそうなんだよなぁ。「何食べたい?」って話をしているのに「そういえば、ウミガメってさ〜」とか突然、関係ない返事をしてきそう。

中村●言うかもしれないねぇ。僕はですね、相手がリュウであっても自分であってもとりあえず俳優とはつきあいたくないよね。だってさ、俳優なんて、みんな面倒くさいじゃん(笑)。今作の濃いキャストの面々も見てくださいよ。みんな、面倒くさそうな顔、してるでしょ?(笑)。

もしも自分がお互いのマネージャーだったらどんな作品に出演させたい?

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神木●表と裏の二面性を持つサイコパスな殺人鬼。表ではカッコいい中村倫也を思いきり演じてもらい裏ではダークな中村倫也をとことん演じてもらう。

中村●なんだろうなぁ、詐欺師とか見たいかも。やっぱり、神木隆之介には“いい人”な好青年イメージがあるから。で、ラストシーンでは女装をして夕暮れの街を歩く。ロングスカート姿で、口には真っ赤な紅を引いて。見たことない神木隆之介、見てみたいですねぇ(笑)。
RYUNOSUKE KAMIKI
かみき・りゅうのすけ●1993年5月19日生まれ。26歳にして俳優歴20年以上。映画『3月のライオン』、『バクマン。』、『君の名は。』など、その代表作は数えきれないほど。どんな役でも自分のものにしてしまう実力派俳優。

TOMOYA NAKAMURA
なかむら・ともや●1986年12月24日生まれ。作品ごとに軽やかに色を変えカメレオン俳優の異名を持つ。NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で注目を集め、ドラマ『凪のお暇』や映画『アラジン』の吹き替えが話題に。
取材・原文/石井美輪 撮影/柏田テツヲ(KiKi inc.) ヘア&メイク/MIZUHO(神木さん分) Emiy(中村さん分) スタイリスト/百瀬 豪(神木さん分) 小林 新(UM/中村さん分) ※この記事はMORE2020年1月号の内容を本ウェブサイト用に編集したものです。