NCT 127 突破せよ

常識にとらわれて、可能性から目をそむけていないか。変化を恐れて、挑戦をあきらめていないか。デビュー以来、世界に挑み続ける彼らの姿は、私たちの「今」に問いかけ、「未来」への希望を示している。そのメッセージに耳を傾けてみれば、殻を破れと背中を押している。自分たちの時代を自覚しようと叫んでいる。2019年、怒とうの飛躍を遂げたNCT 127が、次に向かう場所とは? あらゆるしがらみを、枠を、限界を、今こそ超えていけ。【2020年MORE1月号掲載】

2020年 それぞれの思い

NCT 127のメンバーの魅力がまるわかの画像_1

JOHNNY

母から受け継いだエネルギッシュさとバランス力を武器に、太陽のような存在に

「全37公演のワールドツアーは、自分自身はもちろん、グループをとても成長させてくれました。毎公演後に、“次はここをこうしてみたい”と改善点を見つけてはクリアにしていく作業を続けていたので、回を重ねるほどに、パフォーマンスはもちろん、公演そのものが洗練されていったと思います。世界各国をめぐる中でルーティンにしていたのが、行った国々での夜散歩! その国の持つ雰囲気を落ち着いて、五感で感じることが楽しくて。いちばん印象に残っているのはフランスで、川沿いを歩いた時、映画の主人公になった気分でした。

僕は、写真にDJ、ワイン……と多趣味なのですが、なかでもコーヒーを飲んでいる時に幸せを感じます。お気に入りの豆を探しては、フレンチプレスを使っていれるほどこだわっています。父がカフェを営んでいたので、子供の時からコーヒーの香りにはなじみがあり、僕の心を落ち着かせてくれるんです。だから、時間ができた時は、何か特別なことをするよりも、一杯のコーヒーをじっくり味わう、そういったささやかな日常をとても大切にしています。

“いつもエネルギッシュだね”と声をかけていただくことがありますが、それは、母の影響が大きいかもしれません。僕よりもずっとエネルギッシュで、何ごとも楽しむのが上手! オンとオフの切り替えも得意な人で、僕も母のようなバランスのとれた大人になりたいと思っています。ちなみに小さい頃は、あまりにも母にくっついてまわっていたので、“カンガルー”と呼ばれていたんですよ(笑)。

そんな僕が、今、グループ活動に加えてエネルギーを注いでいることのひとつに、YouTubeで定期的に配信している動画『Johnny’s Communication Center』の制作があります。日々散歩をしたり、本を読んだりして、面白いと思ったことを映像にしています。観てくださる方が、どんな企画と構成にしたら楽しんでくださるか、というのを考えることでいつも頭がいっぱいです。練りに練ってつくっているので、次回作のアップを期待して待っていてくださいね!」

ジャニー●1995年2月9日生まれ、アメリカ出身。抜群のスタイルとポジティブ思考の持ち主。ステージ映えする、ダイナミックなダンスと英語を生かしたパフォーマンスに定評がある

MARK

自分自身と真摯に向きあい、その役割を向上させること。そして、周囲への感謝を常に忘れないこと

「歌手として、ずっと目標に掲げてきたコンサートツアーの開催。その夢を叶えることができた2019年は、自分自身とたくさん向きあった一年でもありました。ひと口にマークといっても、NCT 127のメンバーとして、息子や弟として、そして等身大の僕として——そこにはいろいろな役割があって。“もっといいマークになるためにはどうすればいいか”に考えをめぐらせるようになりました。まだ自分は子供だなと思うことも多いけれど、今年は、“ファンのみなさんとたくさんの舞台を楽しめたマーク”をほめてあげたいと思いますね。

大事にしているのは、ポジティブな心と健康な体。たとえるなら“質のいいオイルを注いでこそ、美しい火を燃やし続けられる”と思っているので、自分を成長させてくれることを見たり聞いたりインプットして、ベストな状態を保ち続けたいです。そのために必要不可欠なのが、メンバーの存在。コンサートのMCでもよくメンバーに『ありがとう』と伝えているのですが、“感謝の気持ちを忘れずに生きていこう”という言葉は僕の座右の銘でもあるんです。だから、MOREにかけて今後の誓いを立てるなら……、 “MORE thankful”! 今まで以上に周りに感謝しながら、自分らしさも大切に生きていきたいと思っています。

(数え年で)今年21歳になった等身大のマークとしては、映画館に行く時間が日々の楽しみのひとつ。この間も『ジョーカー』を観にいってきました! 特に映画に詳しいというわけではないけれど、ただ映画館という場所が好きなんです。席に座って、ポップコーンを食べるだけで楽しくて(笑)。最近だと、ギターにハマったユウタさんに弾き方を教えてあげる時間も好きですね。僕自身も、ギターは子供の頃から趣味で弾いたりコード譜を書いている程度なのですが、コードの押さえ方を見ればセンスがあるかどうか、ある程度わかるつもりなんです。それによると、ユウタさんはかなり素質があるんですよ! いつかふたりでギターセッション……なんていうことができればいいですね」

マーク●1999年8月2日生まれ、カナダ出身。ストイックな努力家で、得意の英語を生かしたラップや作詞などマルチな才能を発揮。「よく笑うマークです」と自己紹介する明るさも魅力
Profile
エヌシーティー イチニナナ●NCTとは「Neo Culture Technology」の頭文字で、「開放と拡張」をテーマとし、活動グループ、メンバー数の制限がないという新しいコンセプト。その中でも、NCT 127は、日本、韓国、アメリカ、カナダなど多国籍メンバーで構成される。127は韓国の経度。2018年5月に日本デビューを果たす。歌唱力、群舞、共に圧倒的なパフォーマンス力を誇り、洗練された世界観と強いメッセージ性でファンを魅了。世界の音楽シーンから注目される。2019年、K-POPアーティスト最多の北米11都市を含む、全10ヶ国27都市45公演を達成。
取材・原文/吉川由希子 海渡理恵 撮影/SASU TEI(W) ヘア/Han Songhee メイク/An Seongeun スタイリスト/Kim Youngjin ※この記事はMORE2020年1月号の内容を本ウェブサイト用に編集したものです。