マンガをこよなく愛しマンガと共に生きてきた内田理央が、テーマにそったお気に入り作品を紹介する連載「#ウチダマンガ店」。今回は、学びながら笑える!? 社会の大変な部分をコミカルに描いた2作品、だーりおが推します!

コミカルでブラックな社会派マンガ

内田理央がおすすめのマンガを紹介するMOREの連載【#ウチダマンガ店】ビジュアル
「自分に降りかかりそうな社会的な問題をコミカルに教えてくれる2作! 重く描かれると落ち込んじゃうようなことを、ライトに教えてくれるところが好きなんです。『どうしてドステンちゃん』は、帯に“社畜コメディ”って書いてあるの。すでにブラックな薫りがしません?(笑)。作者のいがらしみきおさんが、あとがきで“メキシコに住むロバの子が日本の社会を見たらどう思うでしょう”みたいなことを書いていて何その発想!? ってびっくりしました。お話はロバのドステンちゃんが、テレビでお台場のポニーを観て自分との格差を知ってしまうところからスタート。そこから風刺が効いてるんです。でもほっこりかわいい! 『ひとりでしにたい』は、初めて読んだ時に衝撃を受けて、一生読み返していこうと思っている作品。私も30歳になって、主人公と同じようなことで悩んじゃうんですよ。結婚するのもいいし、独身でいるのもいいけど、どちらにせよ将来ってなんだか不安がつきまとうよな〜、と。親の面倒をどう見るとか、孤独死するならソファの上が後片づけしやすいとか、誰も教えてくれないけど気になることが描いてある。ライフプランを教えてくれる。そんな内容なのにギャグ満載で暗くならずに読めるのがいいんです!」(内田理央)

(左)『ひとりでしにたい』 (右)『どうしてドステンちゃん』

内田理央がおすすめのマンガを紹介するMOREの連載【#ウチダマンガ店】で紹介されたマンガ。(左)『ひとりでしにたい』(右)『どうしてドステンちゃん』
(右)「どうして!? どうして!?」が口ぐせのなんでも知りたがるロバの女の子・ドステンちゃんとそのママ&飼い主によるほんわか社会風刺なギャグ漫画。『どうしてドステンちゃん』いがらしみきお(竹書房 全1巻¥1100)

(左)伯母さんの孤独死にショックを受けた35歳独身女性・鳴海。終活に目覚め、現実を学ぶが!! 『ひとりでしにたい』カレー沢 薫 〈協力〉ドネリー美咲(講談社 1〜4巻 各¥704〜)
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撮影/tAiki ヘア&メイク/中村未幸 モデル/内田理央 スタイリスト/辻村真理 取材・原文/東 美希 構成・企画/青山玲子(MORE)