It girlの「私の履歴書」

選んだ生き方にこそ、センスが表れる

自分の信じた道を選び、行動することで道を切り開いた女性を取材するこの連載。第2回は、県や市など自治体のブランディングも行う「株式会社merchu」代表、「MORE Premiumインフルエンサーズ」としても活躍する折田楓さんが登場。

折田 楓(おりた かえで)さん

高校、大学時代にフランスに留学! その体験が軸となり地元・兵庫で会社を起業

「株式会社merchu(メルチュ)」代表取締役、折田 楓さん撮りおろし
Job :
「株式会社merchu(メルチュ)」代表取締役
Profile :
1991年生まれ。2017年に「株式会社merchu」を創業。県や市などの自治体や企業の広報などを行う。Instagram:@kaede.merchu

History

2013
慶應義塾大学3年の時に、交換留学制度を使ってフランスの大学に留学。マーケティングについて学ぶ
2014
帰国し、慶應義塾大学を卒業。フランスのメガバンクの東京支社に入行し、約3年間勤める
2016
新卒から働いた会社をやめ、地元・兵庫県にUターン。母が起業した会社を手伝い経営を学ぶ
2017
フランスでの留学経験や、銀行での勤務経験を生かし、「株式会社merchu」を創業

折田 楓さんの選択

“気になったら行動してみる。そうすると人生の選択肢が広がるんです”

折田 楓さん
彼女の原点は、高校・大学時代のフランス留学。「世界中で愛されるブランドが集まるパリで本場のブランディングやマーケティングを学んでみたい!」。そんなワクワクがあふれ出し、自分を止められなかったという。留学中に見た景色や出会った人との経験は、「勇気を持って行動したからこそ味わえたもの」。起業というチャレンジをする原動力を与えてくれた。

折田 楓「フランスで感じたときめきは、今でも鮮明に思い出せます。お店の看板ひとつ、郵便受けに入っているチラシ一枚すらも美しくて。さらに、女性が男性と対等に意見を言いあっていたり、友達のお母さんが起業家だったりと本当に刺激的だったんです。その後、帰国してから日本のモノづくりやサービス、文化の魅力にあらためて気づき、いつしか“フランスのようなアプローチで埋もれている日本のよさをPRしたい”と考えるように。留学で感じたワクワクが、起業家として自治体や企業の魅力を引き出したいと奮闘するきっかけをくれたと思います」

そこに住む人たちの喜ぶ顔、声がダイレクトに伝わってくるこの仕事が好きだと語る折田さん。経営者として毎日が取捨選択の連続という彼女の選択基準を聞いてみた。

折田 楓「その選択が将来への“投資”になるか、ただの“消費”か、見極めるようにしています。投資といってもお金の面だけではなく、社員のモチベーションにつながるかどうかや、その街に住む人にとって本当に魅力的かどうかなども重要。スタッフの声を日頃から聞いていないとすぐに選択できないことも多いので、社内のコミュニケーションに力を入れています。たとえば、チャットアプリ『slack』内にwisdom(=知恵)というグループをつくり、みんなが気になった情報を共有できるように。活発にチャットが動くのでインプットにも欠かせません! また会社で受け入れている大学生インターンの意見も、いいと思ったら積極的に取り入れます。SNS運用などを扱う事業も多いので、若い世代のアイデアは貴重なんです。私が目指しているのは、“ワンマン”的ではなく柔軟な経営者。信頼するスタッフの意見を聞きながら納得できる選択をしていきたいと思っています」

“日本のモノづくり技術やサービスはアピール次第でもっと輝ける”

折田 楓さんが代表取締役をする「株式会社merchu」仕事の様子
「起業する前の会社員時代は、仕事に熱中するあまりワークライフバランスがとれていなかったと今では思います。だからこそ、自分の会社で働くスタッフには、ライフとワーク両方充実させてほしい! オフィス内にも心地よく、ホッとできる場所があればと、グリーン多めのテラスをつくりました」(折田さん、以下同)
折田 楓さんの働き方
「私たちの主なクライアントは、全国の県や市町村などの自治体と、広報・PRに課題を抱える大手企業。最近ではSNSを通じてのブランディングや情報発信を担当することが多くなりました。『観光客が少ない』、『観光資源も多く人も訪れるのに宿泊率が低い』などなど、都市の課題はそれぞれ。日本にはまだ知られていない素敵な場所や文化がたくさんあるので、ひとつひとつの悩みに丁寧に寄り添いながら私たちらしいアプローチで魅力を伝えていきたいです」

Kaede’s OSHIGOTO STYLE

FASHION

折田 楓さんのファッション
「私のクローゼットはかなりカラフル! ワクワクを届ける仕事をしているので、明るい印象を心がけています。現在妊娠中なのですが、地元のブランド『stylist苦楽園』には妊婦でも着られるときめきデザインが多くて愛用中。サイズが豊富な『銀座かねまつ』も大好き」

MAKE-UP

折田 楓さんのメイク
「元気な印象を持ってもらうために、赤やピンクなどの発色のいいコスメをヘビロテ。『クラランス』のリップオイル『04』はマスクでも落ちにくい!」

BAG

折田 楓さんのバッグの中身
「PCにピンクのカバーをつけたり、神戸をPRするため立ち上げたブランド『Kobecco』のポーチで気分をUP。Instagramの写真は『LUMIX』で撮影」

Private

折田 楓さんのプライベート
「愛犬のミルちゃんと、車で近場の海や山に行くのがリフレッシュに。帰宅後も、ミルちゃんと遊んでいるとプライベートモードに切り替えられます」
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撮影/前田慶士郎 取材・原文/宮田彩加 構成・企画/西脇素子(MORE)