結婚前提カップルのお金の悩みにプロがアンサー! 「お互いの収入の話をしていない」
カップルマネー個別相談&見直し所
タイプと状況別にモメないための解決策をプロが診断!
診断してくれたのは……ファイナンシャルプランナー 前野 彩さん
『Cras』代表取締役。働く女性や子育て世代のマネープランをリアル&オンライン相談でサポートしている。新著『本気で家計を変えたいあなたへ〈第5版〉』(日本経済新聞出版)が10月20日に発売
未婚×別居 結婚前提カップルの場合
ふたりのお金について話してはいきたいけど結婚前にはモメたくない
Wさん(27歳・デザイナー)
彼女の主張・悩み
●転職前の給与明細を見せたことはあるが現在の収入の話はしていない
●彼の初年度の年収は聞いたことがあるけれど現在の収入は特に把握していない
●食事代など、多く払ってもらっているのが申し訳ない
「食事代を多く払ってもらっている分ほかでは負担をかけないよう気をつけている。一緒に生活する場合どのくらいの頻度でお金について話し合うのがいいのか。お金の使い道をすべて共有するべきなのか知りたい」(Wさん)
●転職前の給与明細を見せたことはあるが現在の収入の話はしていない
●彼の初年度の年収は聞いたことがあるけれど現在の収入は特に把握していない
●食事代など、多く払ってもらっているのが申し訳ない
「食事代を多く払ってもらっている分ほかでは負担をかけないよう気をつけている。一緒に生活する場合どのくらいの頻度でお金について話し合うのがいいのか。お金の使い道をすべて共有するべきなのか知りたい」(Wさん)
Mさん(28歳・会社員)
彼の主張・悩み
●新卒の頃の年収は伝えたことがあるが貯蓄額は話したことがない。聞かれたら話せる
●同棲したら……の場合の家賃負担の話はしたが生活費の話はまだ
●ふたりの旅行のために各自5000円を毎月貯蓄している
「自分のほうが収入が高いので同棲した場合は自分が多く払おうと思っているが、一般的にどう配分するのがベターなのか。また今後年収が下がる可能性もあるので、どんなふうにお金について話し合うべきか気になる」(Mさん)
●新卒の頃の年収は伝えたことがあるが貯蓄額は話したことがない。聞かれたら話せる
●同棲したら……の場合の家賃負担の話はしたが生活費の話はまだ
●ふたりの旅行のために各自5000円を毎月貯蓄している
「自分のほうが収入が高いので同棲した場合は自分が多く払おうと思っているが、一般的にどう配分するのがベターなのか。また今後年収が下がる可能性もあるので、どんなふうにお金について話し合うべきか気になる」(Mさん)
結婚前提カップルの最適アンサー
“仮に”、“もしも”の想定でOK。「ふたりにどれくらいのお金が必要か」話してみる
「同棲を例にとると、家賃や家電製品の予算をふたりでシミュレーションするだけでも金銭感覚のすり合わせができますよ。仮に50万円必要だと答えが出たら次はその金額をどうやって捻出するか、どちらがどれだけ負担するかと話せるし、私はこのくらいなら払えるなども正直に言いやすくなります。お金の話は同棲や結婚などふたりの生活が始まる前にするのがベストです」(前野さん、以下同)
年に1回でいいので支出や貯蓄について話せる姿勢がキー
「源泉徴収票をもらう時期などにカップルでも『今年の収入はこんな感じで支出はこうだった』と一年のまとめを気軽に話せるとスムーズです。予定どおり貯蓄できているかお互い確認しあうのもいいですね。大事な時にお金の話ができるカップルのほうが圧倒的に仲よくいられます。また友達や家族など第三者に使ったお金でモヤモヤしている人も多いので、そこへの予算感も話し合っておけるとなおよしです」
『Zaim』
家計簿アプリ。細かくカテゴリーに分けて管理できるからどのジャンルにお金をかけたか整理しやすい。現金派の人にもおすすめ!
ふたりのイベントのために共同貯蓄をつくると◎
「旅行、食事などふたりの共通の目標のために毎月金額を決めて貯めていくことはとてもよいですね。具体的な行き先、現実的な費用と時期まで決めておくとベスト。これがないと急に違うことに使ってしまったり、せっかく貯めたお金を使うのがもったいなく感じてしまうことも。現実的な目標があると楽しくお金が使えますよ」
関連リンク
監修/前野 彩 イラスト/オガワナホ 取材・原文/野田春香 ※MORE2022年11月号掲載