会社員とフリーランスを両立! 観光業を盛り上げる小林未歩さんの履歴書
It girlの「私の履歴書」
選んだ生き方にこそ、センスが表れる
主体的にキャリアを選択し、自分らしく働いている女性たちを取材するこの連載。今回は、副業で関わっていたホテルプロデュースの仕事を本業にし、会社員とフリーランスのふたつの雇用形態でやりたいことを実現している小林さんにお話をうかがいました。
小林未歩(こばやし みほ)さん
会社員とフリーランスを両立し、副業を本業に! 地域の魅力や文化を守り、伝えるホテルプロデューサー
Job :
ホテルプロデューサー、クリエイティブディレクター
Profile :
1992年生まれ、神奈川県出身。ホテルの企画や運営を行う「温故知新」の社員として「五島リトリート ray」など話題のホテルに携わり、フリーランスでも地方のプロデュースに取り組む
ホテルプロデューサー、クリエイティブディレクター
Profile :
1992年生まれ、神奈川県出身。ホテルの企画や運営を行う「温故知新」の社員として「五島リトリート ray」など話題のホテルに携わり、フリーランスでも地方のプロデュースに取り組む
History
2015
新卒で「クックパッド株式会社」入社。企画営業、ディレクターとして働く。副業で静岡のご当地グルメ開発に取り組むことに
2017
スープ専門店を運営する「株式会社スマイルズ」に転職。観光プロデュースの副業を本格化
2018
フリーランスとして静岡・熱海のホテルの企画を担当。「スマイルズ」を退社し観光業を本業に
2019
「株式会社温故知新」に入社。会社員としてホテルプロデュースをしながらフリーランスでも活動
新卒で「クックパッド株式会社」入社。企画営業、ディレクターとして働く。副業で静岡のご当地グルメ開発に取り組むことに
2017
スープ専門店を運営する「株式会社スマイルズ」に転職。観光プロデュースの副業を本格化
2018
フリーランスとして静岡・熱海のホテルの企画を担当。「スマイルズ」を退社し観光業を本業に
2019
「株式会社温故知新」に入社。会社員としてホテルプロデュースをしながらフリーランスでも活動
小林未歩さんの選択
“「なくなったら困るもの」をキャリアの選択軸にしてきました”
何かを捨てると自分に必要なものが自然と見えてくることがあるが、小林さんはやりたいことをムリに見つけるより「なくなったら困るもの」を大事にしていく中で今のキャリアにたどり着いたという。
小林未歩「新卒で入社した『クックパッド』の志望理由も“サービスがなくなってしまったら困るから”でした。採用面接でこの思いを正直に伝えたことを覚えています。当時は、今自分がしている“ホテルのプロデュース”という職業があることすら知らなかったのですが、ある日、会社の元上司が観光業界に転職。『手伝ってみたいです!』と手を挙げたのが副業に出合うきっかけでした」
食に関わる仕事をしていた小林さんは、副業でご当地グルメの開発やマーケティングに取り組むことに。自分たちが考えたメニューを目当てにお客さんが訪れ、「おいしい!」という声をじかに聞けるのがうれしくて夢中になったそう。
小林未歩「『副業までして大変だね』と言われることもありましたが、私にとってはこの両立が心地よかったんです。本業でうまくいかないことがあっても、副業で地方を訪れ、さまざまな方とお話しをすると、『また明日から本業も頑張ろう』と思えました。ありがたいことにしだいに副業のほうも忙しくなり、『その土地にある自然や伝統的なものづくりを途絶えさせたくない』という気持ちから観光業にシフト。新たな『失いたくないもの』を見つけたことが、転職を考えるきっかけになりました。たとえどんなにやりたかった仕事でも、働いていれば当然苦しいことに出合うと思うのですが、守りたいもののためならその困難も乗り越えられる気がするんです。丁寧に自分の気持ちと向きあい、失いたくないものを見極めるようにしています」
ホテルの企画や運営、地方での観光マーケティングに携わることで、その地域ならではの魅力や長年続いてきた文化を守りたいというのが小林さんの軸に。
小林未歩「地方には、小規模だけど素敵なものづくりや、まだ発見されていない素晴らしい人やモノがたしかに存在しています。その場所の文化や歴史、人々の営みに敬意を払いながら観光に取り組み、魅力を守り続けるサポートをしていきたいです!」
小林未歩「新卒で入社した『クックパッド』の志望理由も“サービスがなくなってしまったら困るから”でした。採用面接でこの思いを正直に伝えたことを覚えています。当時は、今自分がしている“ホテルのプロデュース”という職業があることすら知らなかったのですが、ある日、会社の元上司が観光業界に転職。『手伝ってみたいです!』と手を挙げたのが副業に出合うきっかけでした」
食に関わる仕事をしていた小林さんは、副業でご当地グルメの開発やマーケティングに取り組むことに。自分たちが考えたメニューを目当てにお客さんが訪れ、「おいしい!」という声をじかに聞けるのがうれしくて夢中になったそう。
小林未歩「『副業までして大変だね』と言われることもありましたが、私にとってはこの両立が心地よかったんです。本業でうまくいかないことがあっても、副業で地方を訪れ、さまざまな方とお話しをすると、『また明日から本業も頑張ろう』と思えました。ありがたいことにしだいに副業のほうも忙しくなり、『その土地にある自然や伝統的なものづくりを途絶えさせたくない』という気持ちから観光業にシフト。新たな『失いたくないもの』を見つけたことが、転職を考えるきっかけになりました。たとえどんなにやりたかった仕事でも、働いていれば当然苦しいことに出合うと思うのですが、守りたいもののためならその困難も乗り越えられる気がするんです。丁寧に自分の気持ちと向きあい、失いたくないものを見極めるようにしています」
ホテルの企画や運営、地方での観光マーケティングに携わることで、その地域ならではの魅力や長年続いてきた文化を守りたいというのが小林さんの軸に。
小林未歩「地方には、小規模だけど素敵なものづくりや、まだ発見されていない素晴らしい人やモノがたしかに存在しています。その場所の文化や歴史、人々の営みに敬意を払いながら観光に取り組み、魅力を守り続けるサポートをしていきたいです!」
“会社員でないと、フリーランスでないとできないことがあるから両方続けたい”
「新規建設ホテルの場合、場所が決まったらまずコンセプト設定から始めます。ユニークなコンセプトを練るため実際に足を運び、『この土地柄ならこんな料理ができそう』、『こういう伝統がある地域なんだな』と徹底的にリサーチしています。自転車で街を走り回ることも日常茶飯事(笑)。軸が決まったら、建築家さんやデザイナーさんなどと壁や天井、カーテンからアメニティまで、コンセプトに合うものを選定。開業後もディレクションやSNS運用に携わる場合も。“つくったら終わり”ではなく、つくった後も関わり続けていきます」(小林さん、以下同)
「会社員とフリーランス、両方の肩書でホテルのプロデュースや観光のマーケティングをしています。同じような内容でも実際の作業はかなり違うもの。大規模プロジェクトをゼロから成し遂げるには会社や一緒に働く仲間が必要で。私は企画やコンセプトの部分を中心に担当し、ほかの社員と共にチームを組みながら進めていきます。フリーランスとしての仕事はお店の立ち上げなどが多いのですが、コンセプトづくりから商品の仕入れ、店舗に置くインテリアの買い出しまで、幅広い業務を行っています。両方の仕事で学びがあるので成長できるんです」
Miho's OSHIGOTO STYLE
FASHION
「長く着続けられるベーシックなアイテムかつ、作り手さんの顔が見えるものを選ぶように。旅先で服を買うことも多く、今日着ているシャツは、岡山県の個展で出合いました。ホテルの建設地で自転車や車に乗ったり、一日中建設現場を歩いたりするので足もとはスニーカーがマスト」
MAKE-UP
「出張先などで、長時間メイク直しがしにくい時もあるので、肌がつっぱらないように保湿重視のベースメイクを。リップも保湿ベースを塗ってから明るめの色をのせてポイントに」
BAG
「急な出張にも対応できるよう、大きなリュックに簡易的な出張セットを。化粧品、メジャー、カメラ、運転用のサングラスに加え、旅のお供に文庫本やお茶も持ち歩きます」
Private
「休日は旅行or家で漫画漬けの日々。写真は佐賀県・嬉野にある『大村屋』という旅館。嬉野温泉の中で最も歴史ある温泉宿に癒されました。宿泊後にはレビューも欠かしません」
撮影/高村瑞穂 取材・原文/宮田彩加 ※MORE2023年1月号掲載