働く女子の力になってくれるビジネス書を、その道のプロがおすすめ

働くモアガールが誰しも抱えるお悩みへのアンサーとなる、とっておきのビジネス書。
「現状維持」はラクだけど、もう一歩踏み出したい——! 転職をしたいけど、なかなか踏み切れない……。そんな、前も上も向きたい人の背中を押してくれる一冊を、“本のプロ”たちに推薦してもらいました!
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『ゆめの はいたつにん』教来石小織

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「コネなし、資金なし、リーダーシップなし。でも確かな夢があった30代OLの著者が、カンボジアの子どもたちに日本のアニメ映画を届けていくストーリーは、読む人に勇気を与えます」(吉満さん)。
さまざまな夢を諦めてきた中で、著者はカンボジアの映画館のない街に映画館をつくる」という夢を叶える。本書を読むと、もう一度夢を見たいと思える。
(センジュ出版 ¥1800)

『バイトやめる学校』山下陽光

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「『資本主義が得意じゃない』という、人気ファッションブランド『途中でやめる』の山下陽光さんが、好きなことで自活したい人の背中を“押しまくる”超実践的なビジネス指南書」(姫乃さん)。
景気が悪くて、社会情勢も不安定。でも、やりたくない仕事をして働きまくるのは効率が悪い! と言いきる著者の言葉に、思いもよらない光を見いだせるかも。
(タバブックス ¥1400)

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』花田菜々子

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「恋人探しではなく、ただ見知らぬ人と会って会話をするだけで、自分の知っている世界の狭さに気づく。その場だけのつきあいだからこそ、できる相談もあるかも」(新井さん)。
書店員である著者が、離婚をきっかけに出会い系サイトで知りあった初対面の人たちに本をすすめた日々をつづったエッセイ。「知らない人と話す」ことで目の前が開けることもある。
(河出書房新社 ¥620)

『英語日記BOY』新井リオ

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「初期投資はスマホと自分の意志だけ。お金をかけず、独学で有用な英語を身につけ、海外から仕事を発注されるようになった25歳のフリーランスデザイナーが教える、目からウロコの“実用的な夢の叶え方”集。ハードルの高さ自体を疑い、自分にとって本当に必要なものだけを選んで目標をカスタマイズしていく過程に、学ぶことは多いはず」(倉本さん)。
(左右社 ¥1700) 

『ZERO to ONE 君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール ブレイク・マスターズ 〈訳〉関 美和

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「いちばん大事な就職面接で落ちる。そこから著者の未来が好転していく様子は、“失敗とは必ずしも悪いことではない”というメッセージになるはずです。自分を信じてみてもいいのでは?」(岸さん)。
今成功している人たちが、必ずしも失敗したことがなかったかと言えば、そうとは限らない。失敗をバネにPayPalを共同創業した著者に、踏み出す勇気をもらえる。
(NHK出版 ¥1600)

選者の方々

書店員、エッセイスト 
新井見枝香さん
書店員として活動する傍ら、『小説現代』(講談社)などでエッセイを連載中

シンガーソングライター
岸 洋佑さん
早稲田大学卒業後、『リクルート』に就職し、営業成績No.1を取ったことも

書評家、ライター
倉本さおりさん
『週刊新潮』(新潮社)で連載をするほか、ラジオサブパーソナリティも務める

元地下アイドルのライター、歌手
姫乃たまさん
地下アイドル時代の経験をもとにした『潜行』(サイゾー)などの著書がある

「センジュ出版」代表、『book cafe SENJU PLACE』オーナー
吉満明子さん
2015年に版元を立ち上げる。著書に『しずけさとユーモアを』(枻出版社)など
取材・原文/千吉良美樹 撮影/露木聡子