チョン・ヘイン初ラブコメ! 『となりのMr.パーフェクト』は焦れキュン&胸熱な幼なじみ同士のラブストーリー【韓ドラオタクおすすめの1本】
チョン・ヘイン×チョン・ソミンのケミに胸キュンが止まらない♡
韓国ドラマ大好き! なライターが、ぜひおすすめしたい作品を紹介する不定期連載コラムです。今回は、韓国で2024年8月から10月にかけて放送され、日本のNetflixでも連日TOP10入りを果たした話題作『となりのMr.パーフェクト』のあらすじや見どころを紹介します。
『となりのMr.パーフェクト』
全16話
出演:チョン・ヘイン、チョン・ソミン、キム・ジウン、ユン・ジオンほか
Netflixシリーズ「となりのMr.パーフェクト」独占配信中
あらすじ
アメリカの大学を卒業し、グローバル企業で働くペ・ソンニュ(チョン・ソミン)。気鋭の若手建築家としてアトリエの代表を務めるチェ・スンヒョ(チョン・ヘイン)。家が隣同士で幼なじみとして育った2人は、いつもそれぞれの母親にとって自慢の娘・息子だった。ある日、結婚を控えたソンニュが突然アメリカから帰国する。何かを隠している様子のソンニュを放っておけないスンヒョ。30代で再会したことをきっかけに、幼なじみだった2人の関係に変化が訪れる。
ここが見どころ!
『D.P. -脱走兵追跡官-』シリーズで脱走兵を捜索する憲兵を演じ、三池崇史監督による日韓合作のSFスリラー『コネクト』で不死身の新人類を演じるなど、近年は繊細かつシリアスな演技を披露してきたチョン・ヘイン。その安定した演技力が高く評価される彼が、『となりのMr.パーフェクト』で久しぶりにロマンスドラマに帰ってきました。
これまでも『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』『スノードロップ』などの純愛ラブストーリーで多くの視聴者をメロメロにしてきたチョン・ヘインですが、ラブコメディは俳優歴10年にして今回が初めて! そして、ヒロインは『この恋は初めてだから ~Because This is My First Life』、映画『ラブリセット 30日後、離婚します』など数多くの作品をヒットに導いた“ラブコメクイーン”のチョン・ソミン! 実力・人気ともにトップクラスの2人によるラブコメは、初共演とは思えないほど胸きゅんなケミに仕上がっています♡。
チョン・ヘインが演じるスンヒョは、整ったルックスに温厚な性格、国立大学の建築学科を首席で卒業し、韓国建築界から期待される若手建築家として活躍中。ソンニュ(とその家族)からすると、まさに“隣の家のパーフェクトな息子”なわけです。
韓国の原題は『お母さんの友達の息子』(オンマチングアドゥル)。もともと韓国にはこの頭文字をとった「オムチナ」という造語があり、「〇〇さんの家の〇〇くんはこんなにすごいことをしたというのに、あんたは……」と、友達の息子と比較するように母親が子供を叱ることから、“品行方正で何でもできる理想的な息子”という意味を持っています(『ドラえもん』の出木杉くんのような感じ)。
筆者は「オムチナ」と聞くと爽やかな好青年を思い浮かべるのですが、白シャツが似合う上品で清涼感のあるオーラ&親しみやすい柔和な笑顔が魅力的なチョン・ヘインは、そのイメージにぴったり!チョン・ソミンとロリポップを持って並んでいるポスタービジュアルが公開された時の“しっくり感”といったら、そのまま辞書の挿絵にしてほしいくらいです。
チョン・ソミンが演じるのは、ブルドーザーのようにエリートコースを駆け抜けてきたエネルギッシュなソンニュ。スンヒョが「オムチナ」なら、試験では常に1位、その優秀な成績で奨学生としてアメリカの大学に留学、世界的企業でバリバリ働くソンニュは「オムチンタル」(タルは日本語で娘という意味)。アメリカで出会った国際弁護士のヒョンジュンとの結婚も決まり、仕事もプライベートも絶好調……のはずが、仕事も結婚もやめてニートに。
自由奔放に見えて実は繊細なソンニュが本音を吐き出すシーンでの、感情のボルテージを一気に最高潮まで上げるチョン・ソミンの瞬発力ある演技が秀逸。全部解決してから話そう……と色々なことを一人で抱えるうちにキャパオーバーになってしまった姿が共感を呼びます。
ソンニュを心配してスンヒョも実家に戻ったことで、十数年ぶりに再びお隣さんになった2人。4歳から家族同然のように育ったのでお互いに容赦なし(笑)。スンヒョは遠慮なくソンニュの首根っこを掴むし、ソンニュもスンヒョにヘッドロックをかけるし、2人にとって悪口交じりの口喧嘩はおはようの挨拶レベル。すぐ悪口が飛び出すちょっぴり短気なソンニュと、それを受け止めつつも負けないロジカルなスンヒョのケミが最高! 高校時代にタイムカプセルを埋めたり、部屋が窓越しに会話できる距離だったり、古典的な“幼なじみあるある”もしっかりあってたまりません♡。
そうしているうちに、スンヒョは何年も前に封印したはずのソンニュへの恋心が再び膨らみ始めるのを自覚するわけですが、幼なじみモードと片思いモードを行き来するスンヒョの戸惑いやドキドキを表現するチョン・ヘインが新鮮ながらも絶妙。くすっと笑えるコメディ演技も含めて、確かな演技力から繰り出される“新しいチョン・ヘイン”を楽しめるはず。韓国メディアのインタビューで「これまでは撮影現場を引っ張っていく立場が多かったけれど、今回はチョン・ソミンもよくリードしてくれて、彼女を信じて頼りました」と語ったチョン・ヘイン。役作りのためにクランクイン前から役者陣で集まって親睦を深めていたそうで、視聴者たちが熱愛を疑う(というより希望する)くらいリアルな空気感にキュンキュンしてしまいます。
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見つめ合うソンニュとスンヒョ。一体何が…!?
2人にはもうひとりの幼なじみ、ヒーローに憧れて救急隊員になったモウム(キム・ジウン)がいます。ソンニュとスンヒョが喧嘩したときはフラットな目線でそれぞれの話を聞いてあげる友達思いな性格。もちろんスンヒョがずっとソンニュを思っていることも知っていて、「片思いは自力で抜け出すものだよ。私でも救助できない。でも応援する」とアドバイスしてあげるんです。さっぱりした性格で、いつもポジティブな雰囲気をまとっているモウム。なんていい幼なじみなんだ!!!!!!私もモウムみたいな友達がほしいし、モウムのような人になりたい!!!!と大好きになりました。
そんなモウムの心をときめかせるのが、隣に引っ越してきた新聞記者のダノ(ユン・ジオン)。最初は馬が合わないモウムとダノでしたが、ヨンドゥという小さな女の子の存在を通じて徐々に距離を縮めていきます。実直すぎるダノと彼の誠実さに眠っていた恋愛細胞を刺激されるモウムが織りなすケミは癒し度満点。見ていて心がぽかぽか温かくなるサブカップルです。
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スンヒョの父ギョンジョン(イ・スンジュン)。救急医学科の教授。
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スンヒョの母ヘスク(チャン・ヨンナム)。世界中を飛び回る外交官。
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ソンニュの父グンシク(チョ・ハンチョル)。小さな軽食店を営む。
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ソンニュの母ミスク(パク・ジヨン)。ヘスクとは高校からの友達。
また、本作は、登場人物ひとりひとりにフォーカスをあてた展開が好評を呼んだ『海街チャチャチャ』の監督×脚本家の再タッグを組んだ作品。今回もその持ち味が発揮されていて、主人公たちを取り巻く家族たちの物語も見どころとなっています。
ヘスクとミスクは顔を合わせれば我が子の自慢話で競い合っているし、次から次へと起こるドタバタ劇はさながらイルイルドラマ(日本でいう朝ドラ)のよう。序盤こそ「もっとロマンス多めでもいいのでは?」なんて思うこともありましたが、家族との関係性が描かれることで主人公たちの個性が際立ち、親近感を持って見ることができました。両親役を演じる名バイプレイヤーたちの抜群の存在感はさすが!
自分よりいい人生を歩んでほしい親と期待されることに疲れてしまった娘、聞き分けの良すぎる息子に距離を感じる親と忙しい親のためにオムチナ(いい子)になるしかなかった息子。彼らが抱えるコンプレックスはどこかしら共感できるところがあり、「まったく、もどかしい人たち!」と、まるでご近所さんになったような気持ちで見守りながら、最後はじーんと感動し、ほっこりした気持ちに。ラブコメでありながらヒューマンドラマとしても楽しめるドラマです。
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『となりのMr.パーフェクト』
全16話
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