【飯豊まりえ&玉城ティナ対談】『岸辺露伴は動かない』ヴェネツィアロケで10年来のふたりが再共演!
相談し合える“大切な人”と“懺悔”が未来を輝かせる
- 相談し合える“大切な人”と“懺悔”が未来を輝かせる
- 映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』とは?
- 不安をワクワクに変える“ジョジョ”への温度差
- 素敵だけど体型管理には向かない街・ヴェネツィア
- お互いの存在が心強かったヴェネツィアロケ
- 飯豊さん&玉城さんのプロフィール
- 映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』作品概要
[まりえ]チェックシャツ¥220,000・スカート¥286,000・シューズ¥165,000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン ベルト/スタイリスト私物
「露伴先生~!」でおなじみ、“岸辺露伴”シリーズの最新映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』が5月23日に全国公開するということで、モデルで俳優の飯豊まりえさんと、モデル・俳優として幅広く活躍中の玉城ティナさんにインタビューッ! 高校の同級生であるふたりが約1年ぶりに共演する作品のこと、ヴェネツィアロケのこと、お互いのことetc.。公私ともに充実している親友トーク、スタート!
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』とは?
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泉京香(飯豊まりえ)版の映画ポスター
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泉京香(飯豊まりえ)版の映画ポスター
相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気マンガ家・岸辺露伴。そんな露伴が遭遇する奇怪な事件に立ち向かう姿を描いた、シリーズ累計発行部数1億2千万部超を誇る荒木飛呂彦氏の大人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』から生まれた傑作スピンオフ『岸辺露伴は動かない』。
スクリーン2作目となる本作は、岸辺露伴シリーズ初の作品でファンの間では屈指の人気を誇るエピソード『懺悔室』。日本映画としてははじめての、イタリア・ヴェネツィアでのオールロケを敢行。5年に渡り、岸辺露伴役を演じてきた主演・高橋一生さんと編集・泉京香役の飯豊まりえさんの名コンビに加え、今回は仮面職人・マリア役として玉城ティナさんが出演。親友同士の共演(競演⁉)に期待大です!
4月に行われた映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』完成報告イベントの様子はこちら♪
不安をワクワクに変える“ジョジョ”への温度差
――シリーズ2作目の映画作品に出演してみて、いかがでしたか?
飯豊:『岸辺露伴』シリーズは5年のお付き合いになりますが、キャストさんによって雰囲気が全然変わるので毎回面白いです。ただ、泉京香は原作の『懺悔室』には出てこないキャラクターなので、露伴先生と一緒に、どう世界に入っていくのかなって心配でしたが、脚本家さんのおかげで。
玉城:私の演じたマリアも原作にいないキャラクターです。ツライ役に見えると思うのですが、自分としては「凛とした女性にしたい」と思っていたので、悲しみや業を背負いすぎないように心がけていました。それは京香のセリフに「今日一番幸せかなんて決められない。明日がもっと幸せかもしれない」というのがあったから。マリアは大きな秘密を抱えているのですが……結末は映画で観てください。
飯豊:メインキャストの高橋一生さん(主人公・岸辺露伴役)、大東駿介さん(幸福になる呪いをかけられた男・水尾役)、井浦新さん(「あやまち」を告白する謎の男役)はジョジョ世代で、原作をすごく読み込んでいるんです。ヴェネツィアを一緒に歩いていても「ここは第○部で○○がいそうな場所だッ!」と。
玉城:熱量がすごかったよね(笑)。だから、オファーをいただいた時、原作ファンの多い中でオリジナルキャラクターを演じることは、正直不安でした。でもそれ以上にワクワクが勝った。はじめましての現場でしたが、「みんなでいい作品にしよう」というウェルカムな雰囲気がありがたかった。
飯豊:わかる! 半数以上がイタリアのスタッフさんだったのですが、皆さんコミュニケーションがすごく優しく、お互いを尊重する現場でした。マリアは、いい意味で軽やかな魅力が出ていた。ティナだから『懺悔室』の世界観にあってるんじゃないかな。
玉城:うれしい、ありがとう!
素敵だけど体型管理には向かない街・ヴェネツィア
――ヴェネツィアでのオールロケは日本初だと伺いましたが。
飯豊:毎瞬間、幸福に恵まれていて、“幸運の絶頂”で撮影していたことに後から気づく……という感じがありました。でも、ティナはウエディングドレスが寒そうだったね。
玉城:(ロケをした)11月のイタリアは寒かった(笑)。でも、素敵な衣装を着ることができたのはうれしかったな。それと、ヨーロッパの歴史が深く刻み込まれている風景にどんどん慣れてきちゃって。そんな自分が怖かった……。
飯豊:ホテルから少し歩けば露伴の撮影をしていて、見学もできるって普通じゃ考えられない。私たち、ヴェネツィアに住んでいる人のように暮らしていたもんね。
玉城:素敵な街ではあるけど、パスタやピザが美味しくて、体型管理には向かないかも(笑)。スーパーで野菜や魚を買って、ホテルのキッチンで料理していました。まりえも食べに来てくれて。
飯豊:すごくおいしかった! 一緒に過ごせて楽しかった♡
玉城:ヴェネツィアにいるだけで得られたものがあったので、同じものをスクリーン越しに受け取っていただけるじゃないかなと思いました。
お互いの存在が心強かったヴェネツィアロケ
――配信ドラマ『君と世界が終わる日にSeason5』以来、約1年ぶりの共演でしたね。
飯豊:ヴェネツィアロケ、私たちにとって、すごくいい時間だったよね。
玉城:まりえのことは15歳から知ってるけど、去年の秋に3週間ほど滞在して、あらためていろんなことを話しました。
飯豊:すぐ会えるのに“会おう”っていうことはあまりなかったからね。お互いをよく知っているからこそ、「元気にやっているのだろうな」と。
玉城:信頼感でもあるよね。
――MOREの過去記事で「共演するたびに節目を迎える」と話していましたが、今回の作品も確実にそうなっていますね。MORE読者は、おふたりと同世代。人生をしなやかに疾走しているおふたりから、アドバイスをお願いします。
飯豊:大切にしていることはしっかり自分の意見を言葉にする勇気を持つことですかね。言葉にすることで「自分の中にどんな思いや考えがあるのか」を知れると思います。
考えているだけではなく、それを「言葉にして、誰かに伝える」と決めるには勇気がいるし、特に相手が自分と違う立場だったり、意見がぶつかる可能性があるときはなおさらです。でもこの勇気は、すぐに持てるものではなく、少しずつ育てていくもの、なのかなとも思っていて。私も少しずつ考えていっているところです。
玉城:20代前半だと自分の得意なことがわからないことも多いけど、後半になると、自信のある部分をスキルアップしたいんじゃないかなって。だから、やりたいと思ったことをすぐに行動に移してみてください。きっと違う景色が見えてきます!
美しきヴェネツィアに潜む罪深き呪いの物語の中で輝きを増す彼女たちの存在感。ぜひ劇場でお確かめください!
泉京香に扮する飯豊さん。手に書いたイタリア語のカンペを読むシーンは、まりえさんのアイデアだったそう!
仮面工房でのおすましマリア(玉城ティナ)さん。劇中での流暢なイタリア語が素敵でした!
マリアの工房で輝く仮面たち(ディオの石仮面じゃないよ!)。
飯豊さん&玉城さんのプロフィール
たましろ・てぃな●1997年10月8日生まれ。沖縄県出身。12年、14歳で『ViVi』(講談社)の最年少専属モデルに。14年、女優デビュー。人気モデルとしてトレンドを牽引するかたわら、『惡の華』、『Dinerダイナー』、『窓辺にて』、など数々の映画・ドラマ・広告に出演。2022年、アクターズ・ショート・フィルム2『物語』 で監督・脚本を担当。2023年は映画『恋のいばら』、『#ミトヤマネ』、2024年は配信ドラマ『君と世界が終わる日にSeason5』に飯豊まりえとW主演。25年は映画『366日』、『藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン3 ミラクルマン』に出演。
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』作品概要
高橋一生さんと飯豊まりえさん。岸辺シリーズの愛すべきおふたり♡
2025年5月23日全国公開
あらすじ
漫画家・岸辺露伴はヴェネツィアの教会で、仮面を被った男の恐ろしい懺悔を聞く。それは誤って浮浪者を殺したことでかけられた「幸せの絶頂の時に“絶望”を味わう」呪いの告白だった。幸福から必死に逃れようと生きてきた 男は、ある日無邪気に遊ぶ娘を見て「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだはずの浮浪者が現れ、ポップコーンを使った試練に挑まされる。「ポップコーンを投げて3回続けて口でキャッチできたら俺の呪いは消える。しかし失敗したら最大の絶望を受け入れろ…」。奇妙な告白にのめり込む露伴は、相手を本にして人の記憶や体験を読むことができる特殊能力を使ってしまう…。やがて自身にも「幸福になる呪い」が襲いかかっている事に気付く。
キャスト&スタッフ
出演:高橋一生 飯豊まりえ / 玉城ティナ 戸次重幸 大東駿介 / 井浦新
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房
人物デザイン監修・衣裳デザイン:柘植伊佐夫
製作:『岸辺露伴は動かない 懺悔室』製作委員会
制作プロダクション:NHKエンタープライズ、P.I.C.S.
配給:アスミック・エース
© 2025『岸辺露伴は動かない 懺悔室』製作委員会
© LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
撮影/齊藤晴香 ヘア&メイク/笹本恭平(まりえ分) 今井貴子(玉城さん分) スタイリスト/高木千智(まりえ分) 松居瑠里(玉城さん分) 取材・文/中川薫