新感覚の公演に中毒者続出! 「s**t kingz」(シットキングス)の最新公演セルフレビューとこれからの話
「s**t kingz」(シットキングス)。左から時計周りにkazuki、NOPPO、Oguri、shoji。
昨年の紅白歌合戦で、三浦大知さんと踊った“無音ダンス”が話題に上がるなど、今、大注目の4人組パフォーマンスチーム「s**t kingz」(シットキングス、通称:シッキン)。後編では、現在ツアー中の新作舞台『The Library』、そして今後の夢についてお話いただきました。
――『The Library』を観て、言葉がないのにストーリーが伝わってきて、こんなにもダンスって面白くて、多様な表現があるのかと驚きました。
全員 ありがとうございます。
――どうやってひとつの舞台を作り上げていくんですか?
shoji 毎回、舞台ごとにノートを作っているんですが、今回も、まずは思いついたアイデアをひたすらノートに書き留めていきました。その中から面白いものをピックアップして、全部くっつけてはひっくり返して、というのを2回3回繰り返しました。テーマが図書館に落ち着いてからは、「図書館をベースにひとり一案ずつ持ってくる」って決めたんですけど、ひとり持ってこなかった人が……(笑)。
NOPPO すみません!(笑)。
――作り上げていく過程で、いちばん大変だったことは?
shoji リハーサルをしている時がいちばん大変でした。舞台の演出家の方やテレビの構成作家さんなど、いろんな方々に観ていただいて様々な感想やアドバイスを頂いたんですが、どれをどう活かそうか考えているうちに、正解がわからなくなり煮詰まってしまう時期もありました……。
kazuki しかも、初日直前にね。ずっと4人だけで作ってきて、内容にかんして踏み込んだことを言われる機会がこれまでなかったので、戸惑ってしまったんです。
shoji 「あのパートを指摘されたけど、本当は、こっちのテンポがよくないからなんじゃないか」とか、みんなで一生懸命原因を探って、頂いたアドバイスを踏まえて修正を加えて初日に臨みました。
kazuki 毎回、始まる5分前、シッキンが録音した注意事項とかのアナウンスが流れるんですけど、初日は、そのアナウンスでお客さんが盛り上がってくれて、リハで失った自信を取り戻せました(笑)。
Oguri もちろん、大変なことはたくさんあったんですけど、だからこそ本番が楽しい!
――舞台の見どころは?
shoji それぞれの強みを活かしたソロパートですね。僕が観たかったkazukiのダンス、「そうそう、それ!」って思わせてくれるNOPPOの踊り、Oguriじゃないとできない表現が散りばめられてます。
NOPPO 4人ともキャラがかなり濃いです(笑)。
Oguri その中で、いちばん盛り上がるのはshojiくんのパート。
kazuki ネタバレになるんで詳しくは話せないけど、冷静になると「いったい何を観させられてるんだろう?」って思っちゃいそうなパートです(笑)。
――舞台の客席を見て思ったのですが、シッキンはファンの年齢層が幅広いですよね。
shoji 舞台を観に来てくださる方は、小学生から80代の方までいらっしゃって、一緒にカラダを動かして楽しんでくれてます。みなさんほんとうに温かい。シッキンはお客様に甘やかされてます(笑)。
――ビギナー向けのワークショップも精力的に行ってますね。
kazuki 広島でのワークショップには、おばあちゃんがお孫さんと一緒にレッスンを受けにきてくれました。ワークショップでも、年齢層が広がってる実感はありますね。
NOPPO シッキンとしてビギナーを教えるのは、今年やってきたワークショップツアーが初めてで。そこでは、シチュエーションダンスといって、『The Library』のような、設定に合わせたダンスを踊ってもらってます。朝起きて、歯を磨いて…という毎日、みなさんがやっている動作をダンスにするんです。身近なテーマなので「ダンスの壁が低くなった」って喜んでもらえました。笑顔で帰っていく姿を見ると、やってよかったってこちらも嬉しくなりますね。
――最後に、今後の目標や展開について聞かせてください。
shoji シッキンは10月28日が結成記念日で、ついこの間、11周年の節目を経て12年目 に入って、新しいスタートを切りました。結成した時は、11年続けるとはまったく想像できなかったですね。今は、50年、60年と続けて、80歳になったシッキンにしかできないパフォーマンスができたらと思ってます。その間に、表現方法は変わってくるはずなので、その時にいちばん面白いものに挑戦していく4人でありたいです。それが喋る芝居かもしれないし、そうじゃないかもしれないし、その時になってみないとわからないんですが。
Oguri 楽しそうだと思ったら飛びつくスタイルで(笑)。ただ、何をするにしても、今、持っているダンスへの情熱と同じ熱量で、ダンサーってこんなこともできるんだって思ってもらえるように、可能性や活動の幅をどんどん広げていきたいですね。
NOPPO ダンサーって、怖いとか話しづらいイメージがあると思うんですけど、僕らシッキンはとっつきやすいおじさんですし(笑)、たくさんの人に構えず僕らのダンスを観てもらえるようになったらいいですね。そのためには、舞台に限らず、ワークショップもそうですし、ダンスを踊る場所を作れたらいいなと思ってます。
kazuki 海外公演の夢は、絶対に実現させたいですね。だからこそ、言葉の壁がない無言芝居をやっているので。だからと言って、ひたすら舞台でダンスのショーをやるのも違うし、振付を作っているだけでもない気もしています。最近は、ラジオとかやったことのないジャンルもさせてもらっているので、そうした経験を積み上げて、世界でパフォーマンスする時のパワーにできたらいいですね。
シット・キングス●2017年10月に結成10周年を迎えたダンス界のパイオニア的パフォーマンスチーム。アメリカ最大級のダンスコンテスト「BODY ROCK」にて、 2010年・2011年と2年連続優勝を果たし、世界のダンスシーンから注目を浴びる存在となる。世界各地でパフォーマンスやワークショップを行い、これまでに訪れた国は20ヵ国以上。2013年より舞台公演をスタートし、2016年の単独公演「Wonderful Clunker- 素晴らしきポンコツ- 」では初のロングラン公演を達成。東京・大阪を含む全国6都市での開催を果たし、約20,000人の動員を記録した。
――『The Library』を観て、言葉がないのにストーリーが伝わってきて、こんなにもダンスって面白くて、多様な表現があるのかと驚きました。
全員 ありがとうございます。
――どうやってひとつの舞台を作り上げていくんですか?
shoji 毎回、舞台ごとにノートを作っているんですが、今回も、まずは思いついたアイデアをひたすらノートに書き留めていきました。その中から面白いものをピックアップして、全部くっつけてはひっくり返して、というのを2回3回繰り返しました。テーマが図書館に落ち着いてからは、「図書館をベースにひとり一案ずつ持ってくる」って決めたんですけど、ひとり持ってこなかった人が……(笑)。
NOPPO すみません!(笑)。
――作り上げていく過程で、いちばん大変だったことは?
shoji リハーサルをしている時がいちばん大変でした。舞台の演出家の方やテレビの構成作家さんなど、いろんな方々に観ていただいて様々な感想やアドバイスを頂いたんですが、どれをどう活かそうか考えているうちに、正解がわからなくなり煮詰まってしまう時期もありました……。
kazuki しかも、初日直前にね。ずっと4人だけで作ってきて、内容にかんして踏み込んだことを言われる機会がこれまでなかったので、戸惑ってしまったんです。
shoji 「あのパートを指摘されたけど、本当は、こっちのテンポがよくないからなんじゃないか」とか、みんなで一生懸命原因を探って、頂いたアドバイスを踏まえて修正を加えて初日に臨みました。
kazuki 毎回、始まる5分前、シッキンが録音した注意事項とかのアナウンスが流れるんですけど、初日は、そのアナウンスでお客さんが盛り上がってくれて、リハで失った自信を取り戻せました(笑)。
Oguri もちろん、大変なことはたくさんあったんですけど、だからこそ本番が楽しい!
――舞台の見どころは?
shoji それぞれの強みを活かしたソロパートですね。僕が観たかったkazukiのダンス、「そうそう、それ!」って思わせてくれるNOPPOの踊り、Oguriじゃないとできない表現が散りばめられてます。
NOPPO 4人ともキャラがかなり濃いです(笑)。
Oguri その中で、いちばん盛り上がるのはshojiくんのパート。
kazuki ネタバレになるんで詳しくは話せないけど、冷静になると「いったい何を観させられてるんだろう?」って思っちゃいそうなパートです(笑)。
――舞台の客席を見て思ったのですが、シッキンはファンの年齢層が幅広いですよね。
shoji 舞台を観に来てくださる方は、小学生から80代の方までいらっしゃって、一緒にカラダを動かして楽しんでくれてます。みなさんほんとうに温かい。シッキンはお客様に甘やかされてます(笑)。
――ビギナー向けのワークショップも精力的に行ってますね。
kazuki 広島でのワークショップには、おばあちゃんがお孫さんと一緒にレッスンを受けにきてくれました。ワークショップでも、年齢層が広がってる実感はありますね。
NOPPO シッキンとしてビギナーを教えるのは、今年やってきたワークショップツアーが初めてで。そこでは、シチュエーションダンスといって、『The Library』のような、設定に合わせたダンスを踊ってもらってます。朝起きて、歯を磨いて…という毎日、みなさんがやっている動作をダンスにするんです。身近なテーマなので「ダンスの壁が低くなった」って喜んでもらえました。笑顔で帰っていく姿を見ると、やってよかったってこちらも嬉しくなりますね。
――最後に、今後の目標や展開について聞かせてください。
shoji シッキンは10月28日が結成記念日で、ついこの間、11周年の節目を経て12年目 に入って、新しいスタートを切りました。結成した時は、11年続けるとはまったく想像できなかったですね。今は、50年、60年と続けて、80歳になったシッキンにしかできないパフォーマンスができたらと思ってます。その間に、表現方法は変わってくるはずなので、その時にいちばん面白いものに挑戦していく4人でありたいです。それが喋る芝居かもしれないし、そうじゃないかもしれないし、その時になってみないとわからないんですが。
Oguri 楽しそうだと思ったら飛びつくスタイルで(笑)。ただ、何をするにしても、今、持っているダンスへの情熱と同じ熱量で、ダンサーってこんなこともできるんだって思ってもらえるように、可能性や活動の幅をどんどん広げていきたいですね。
NOPPO ダンサーって、怖いとか話しづらいイメージがあると思うんですけど、僕らシッキンはとっつきやすいおじさんですし(笑)、たくさんの人に構えず僕らのダンスを観てもらえるようになったらいいですね。そのためには、舞台に限らず、ワークショップもそうですし、ダンスを踊る場所を作れたらいいなと思ってます。
kazuki 海外公演の夢は、絶対に実現させたいですね。だからこそ、言葉の壁がない無言芝居をやっているので。だからと言って、ひたすら舞台でダンスのショーをやるのも違うし、振付を作っているだけでもない気もしています。最近は、ラジオとかやったことのないジャンルもさせてもらっているので、そうした経験を積み上げて、世界でパフォーマンスする時のパワーにできたらいいですね。
シット・キングス●2017年10月に結成10周年を迎えたダンス界のパイオニア的パフォーマンスチーム。アメリカ最大級のダンスコンテスト「BODY ROCK」にて、 2010年・2011年と2年連続優勝を果たし、世界のダンスシーンから注目を浴びる存在となる。世界各地でパフォーマンスやワークショップを行い、これまでに訪れた国は20ヵ国以上。2013年より舞台公演をスタートし、2016年の単独公演「Wonderful Clunker- 素晴らしきポンコツ- 」では初のロングラン公演を達成。東京・大阪を含む全国6都市での開催を果たし、約20,000人の動員を記録した。
最新公演『The Library』ゲネプロの模様。