kemioさんのヘルシー論「恋人いなくたって、いつかみんなで老人ホーム建てて暮らせたら最高じゃね?」
kemioくん、“ヘルシーに生きる”ってどういうこと?
ハッピーに生き抜くためのセルフケアのハナシ。
唯一無二のワードセンスで放たれる、深くておもしろいトークで元気と救いを与えてくれるkemioさん。この世界でハッピーに生きるためのメンタルの保ち方についてシェアしてくれました!
2022年MORE8月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
シャツ¥30000/ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション(Vivienne Westwood MAN) その他/スタイリスト私物
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Profile
けみお●1995年10月16日生まれ。高校時代に動画アプリ『Vine』での投稿動画をきっかけに支持を集め、現在はYouTube、Instagram、Twitterなどで発信するクリエーター。2016年に拠点をアメリカへ移し、現在はニューヨーク在住
テーマは“一生、自己満”でいいってハナシ 美容&ダイエットのヘルシー論。
「夏だけは輝きたい」って気持ちでジム通い中。楽しい! って思えたら勝ちかも
最近は週3でジムに行ってトレーニングしてます。夏だし、“海に行ってもいいかも”とか“インスタに載せてもいいかも”って“自己満”できるカラダになりたくて。冬はぶっちゃけどうでもいいけど、夏だけは輝きたいというか外に飛び出て爆発したい欲が出てきます(笑)。でもそうやって鍛えるようになったのは、アメリカに引っ越してから。こっちに来てビックリしたんですけど、ほとんどの人が運動を日課にしてるの。N.Y.では8割ぐらいの人がジムのメンバーシップを持ってて、早起きしてピラティスとかヨガをしてから仕事や学校に行くのが当たり前。実際、友達から「みんなでピラティス行かない?」とか誘われることがめっちゃ多くて、私の中で運動に対する意識が変わった。始めてみたら意外と楽しくなってきて、信じられないけど今も続けられてる。人ってきっかけがあったら変われるみたい。
タンクトップ¥3500/kemio store パンツ¥27500・靴¥48400/ディーゼル ジャパン(DIESEL)
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年を取って錆びるのはイヤ。心もカラダもきちんとケアして人生ずっと盛れていたい!
年齢重ねていくのは、人生経験って意味では楽しみ。でも老けるのはヤダぁーって思う(汗)。だって、年取っても毎日盛れていたいと毎日お月さまにお願いしちゃう。“肌が糖化しないように食事に気をつけよう”とか思ってますけど……思ってますけど……って感じですね(笑)。あと、内面は絶対老けたくない。街を歩いてると、“この人、今のステージを楽しんでいるんだろうな”っていう前向きなオーラを持ってる人とそうじゃない人、めっちゃわかるじゃないですか。私は前者になりたい。80歳のおじいちゃんになっても、今を生きてます! ってエネルギーを持ってたいんです。そうなれよ! 将来の私!
トレーニングでメンタルまで整うって話、ウソじゃなかった!
運動を始める前の私のダイエット法は、“ごはんを食べない”一択。体重は落ちていくんだけど、やっぱずっとは続かないし。トレーニングを継続するようになったら、体重が減るっていうよりカラダがきれいに見えるようになって、モチベが爆発的に上がった! しかもメンタル的な部分でも“整う”って感覚がわかって。トレーニング前にモヤモヤしたことがあっても、運動後にはウソみたいに忘れててハッピーになってる! ……って、こういう話、運動してる人がよく言うじゃないですか。前までは「絶対ウソ!」って思ってたタイプだったんですけど、本当だった! まぁ、その感覚を知るまでに7〜8カ月ぐらいはかかったけど(笑)。やっぱり“継続”って大事。これも本当にあった、“ま?”な話でした!
恋愛も友情もムリせず心地よくいこー 恋愛&人間関係のヘルシー論。
恋人いなくたって、いつかみんなで老人ホーム建てて暮らせたら最高じゃね?
“恋したーい”とか“恋人がいたらいいなー”とか思うけど、自分から探したりは今はしてないんです。それはたぶん、どんな“パートナーが理想か”っていうのを私自身がまだわかっていないから。そうこうしているうちに、どんどんひとりで強くなりすぎて……ヤバいかも。誰かに“手伝ってあげる”って手を差し伸べられても“え、できるしぃ……”って思っちゃう。素直に頼ったりできればいいんだろうけど。そもそも、私って“恋愛しなきゃ!”って意識がそこまで強くないタイプ。今周りに恋人がいる友達も少ないから、みんなで“将来、いい感じの老人ホーム建てよー!”って話をよくしてます(笑)。その未来も今はすっごくアリだなって。同じ気持ちの人、集合〜! で、アゲなゲートボールしよ〜!
心を開くのってカロリー使う そのエネルギーは自分に使っていきたい
お仕事柄、出会う人は多いので“Say Hi友達”は多い。だけど、鬼絡みするような親しい友達って正直少ないんです。でも、それでいいんじゃないかなっていうのが持論。交友関係を広げようとすると、“私はこういう人間です!”ってプロフィールをシェアしてかなきゃいけなくて大変。自分の心を開くのってめっちゃエネルギーが必要だから、高頻度で開いてらんない。そんな私も、昔は気の進まない約束でも断れなかったりもしてた。でもN.Y.に来てからは“自分が心から大事だと思える人と時間を過ごそう”ってスタンスに変わったの。こっちで出会う人って、“私の時間には価値がある”って考える人が多くて。約束ひとつでも、“わざわざ自分の貴重な時間を割く”って意識があるから、誰に会うのかも、会って何をするのかも自分で決めるんだよね。こういういい意味の“自己中”って、人間関係もヘルシーにしていくんじゃないかなって思います。
恋愛モードのkemioはまじで幻。現実が楽しければ問題ないよね
“恋人が欲しい!”って思うのは、恋愛映画を観た時(笑)。映画館って不思議な場所で、見終わったあとって完全に新しい自分になれた気分になりません? エンドロールが流れてる間ってもうあれは神秘の時間。観た物語を自分に完璧にインストールしちゃって、“新しい私になりましたー♡”って気持ちに浸ってるの。そんな時、いつもはそこまで意識していない恋愛願望もわいてきちゃうけど、思うのはその時だけ。気づくといつもと何も変わらない状態に戻ってる。部屋も通常どおり汚いし、ひとりを楽しんでる私のままなの(笑)。映画館ってある意味危険な場所……(笑)。
“こうあるべき”、じゃなくて“こうしたい”でGO 仕事&キャリアのヘルシー論。
やりたいことのスローガンはどんどん発表して叶えてく
私は昔から、“これがやりたいです!”って夢や目標をすぐ口に出しちゃうタイプ。“実現させるためにあえて言葉にする”みたいな立派な考えではなく、言いたすぎて我慢できないだけなんですけど(笑)。常に自分を発表したくてたまらない人間みたい。うざい〜。うっとうしいかもしれないけど、今やってるお仕事のほとんどが、発表したことで叶ってきてる。“アメリカに行きたい”っていうのもそうだし、会いたいって言ってた人ともお仕事で会えたり。言霊ってよく言うけど、やっぱり言葉には魂があるんだって信じてます!
30歳になったら変わらなきゃ? そんな圧は“どうでもよ”で回避
今26歳。30歳ってやたらと“節目”みたいに言われてるけど、どちらかというと楽しみな気持ちのほうが大きいです! だって年齢を重ねると自由も増えるじゃないですか。私自身、仕事もプライベートも楽しさの最高値をどんどん更新してるって実感してる。ただ、30代になることでの唯一の懸念点は、周りから“ちゃんとした大人としての行動をしなさい”みたいな圧をかけられそうってこと。“30にもなって言葉遣いが〜”とか“30にもなって浮ついて〜”みたいな発言をSNSとかでよく見るから。“数年後に私の順番がくるの?”と汗汗になります。でも、そもそも年齢ってなんか関係ある? 何歳になったとしても“そういうの、どうでもよ”って聞き流せる自分でありたいです!
ジャケット¥335500・シャツ(参考商品)・パンツ¥213400・靴(参考商品)・ネクタイ¥28600・ネクタイピン(参考商品)/THOM BROWNE その他/スタイリスト私物
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“多忙”ってすっごくドラマティックだと思うんだけど、どう?
私自身は今、お仕事がめっちゃ楽しいの。正直、動画編集とかいろんな作業で“疲れた〜! もう何もしたくなーい!”って思う時もあるんだけど、なんだかんだそんな自分が好き(笑)。昔、SNSでちょっと人気者になったあと、“そういえばkemioって消えたね”みたいに言われるぐらいお仕事がなくなってしまった時期があったんだけど、当時は本当にツラかった……。だから今、パンクしそうな時はその時のことを思い出して、忙しい今の自分に酔ってみるようにしてます(笑)。“もうダメ〜! 疲れて何もできない〜! でも今日はまだ撮影がぁ……”ってドラマティックに浸ってる自分、主人公すぎてウケる。誰かに必要としていただいてることに涙の感謝! この話で何が言いたいかというと、「いっぱい働くのがエラい」ってことじゃなくて、自分の心をヘルシーに保つ工夫って大事かもってことです(笑)。
『ウチらメンタル衛生きちんと守ってかないと普通に土還りそう』
2019年に発売されて15万部のベストセラーとなった初の著書『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』から丸3年を経ての完全新作エッセイ。現代社会でうまく呼吸していくためのkemioさんならではの“セルフケア”哲学にしびれる!
(KADOKAWA ¥1430)
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撮影/坂田帆海(TRON) ヘア&メイク/いたつ スタイリスト/西村哲也 取材・原文/上村祐子 構成・企画/西脇素子(MORE)