俳優、永野芽郁が語る「私のお仕事論」

ドラマ『ユニコーンに乗って』で演じるCEO役が話題の永野芽郁さんがMORE本誌初登場! 「お芝居が好き。ずっと続けたい」と言いきり、走り続ける彼女の仕事論とは?

永野芽郁さんプロフィール

永野芽郁
ながの・めい●1999年9月24日生まれ、東京都出身。2009年に映画で女優デビュー。ドラマや映画、CMなど多方面で活躍。現在ドラマ『ユニコーンに乗って』(TBS系)に出演中

『面白い!』と思うことには迷わず挑戦していきたい。やって損はないのだから

きちんと意志を伝える人でありたい

永野芽郁
ドラマ『ユニコーンに乗って』で私が演じているのは、若きCEO成川佐奈。CEOとして会社を立ち上げ人をまとめるのって、すごく大変なこと。でも「もし自分が同じ立場なら?」と考えると、行動力はあるほうなので、佐奈と同じように挑戦しているかもしれません(笑)。

会社って、作品づくりの現場に似ていると思うんです。みんながひとつの目標に向かって団結し努力するというところが、規模や職種は違うけれど同じなのかなって。私自身が佐奈と似ていると思うのは、決めたことを最後までやり遂げるところ。逆に違うところは、佐奈が勉強好きなのに対し、私はそんなに好きじゃないところ。そこは極端に違いますね(笑)。そして佐奈の尊敬するところは、考えを頭の中で整理し発信する言葉に力があるところ。その瞬発力も素晴らしいんです。自分の思いをきちんと、でもやわらかく伝えられる意志のある人って素敵! そして周りの人たちも、その人のために頑張ろうと思える。そんな女性に憧れます。

お芝居を通し成長し続けていけたら

俳優のお仕事は、常に大きな選択と決断の連続だと思うんです。たとえば、ドラマや映画などひとつの作品に挑戦すると決めたら、そこから数カ月同じチームで動き、関わる人の数も費やす時間も膨大! 私の場合、作品のお話をいただき脚本を読んで「面白い!」、「やりたい!」と思ったら、迷わず挑戦するようにしています。どんなに大変な経験だったとしても、ひとつの作品が終わるたび、必ず毎回「やってよかった」と思えるからです。“やらずに逃げて得はなくても、やって損はない”と思いながら、後悔しないよう新しい役への挑戦を楽しんでいます。

このお仕事を始めたのは小学生の頃。それ以来ずっと夢中で続けていますが、よく「ストレスの発散方法は?」と聞かれます。でも私、お仕事が充実していると心が満たされるので、「発散しよう!」と思うことがなくて(笑)。もちろん息抜きはちゃんとしています。夏のオフの日には、母と一緒にサーフィンに行ったり、冬はマネージャーさんと毎日火鍋を食べたり(笑)。ストレスがないといったら嘘になりますが、多かれ少なかれ、ストレスはみんな抱えているもの。ただ、私はメンタルがわりと強く忍耐力もあるほうなのかな、とは思いますが(笑)。モア読者は、私より少しお姉さんの方が多くて女子力があるけれどそれだけではなく、お仕事やプライベートも充実している女性というイメージです。もちろん悩みやストレスもあると思いますが、皆さん好きなことを日々の生活に少しずつ取り入れていて、とても素敵です。

お仕事をするうえで気をつけているのが、ひとりだけが大変、という状況をつくらないこと。誰かひとりがつらい思いをするのではなく、それに気がついたらみんなでフォローして。お互いのことを考えながら、ひとつのチームとして動くのが理想です。そして、可能な限り長くお芝居を続けていくことが、今の私の目標です。お芝居をしていると、自分の持つ感覚や考えとは違う役に出合うことがあるんです。「そういう考えがあるんだ」とか、「その感覚素敵だな」と思うことも多々あって。刺激を受けて、人としても成長できているのでは? と感じます。この先もずっと、今のお仕事を続けていけたら幸せです。
永野芽郁

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撮影/柴田フミコ ヘア&メイク/石田絵里子 スタイリスト/大平典子 取材・原文/道端舞子 ※MORE2022年10月号掲載