週刊少年ジャンプで1997年の連載開始から絶大な人気を誇る、漫画『ONE PIECE』。今年9月3日にコミックス100巻発売、11月21日にはアニメ1000話放映を達成!  それを記念し、蜷川実花さんが監督を務めるスペシャルムービー『WE ARE ONE.』が制作された。特設サイト、ONE PIECE 公式YouTubeチャンネルで公開されているショートドラマに、MOREモデル・飯豊まりえも出演中! 映像作品『WE ARE ONE.』と漫画『ONE PIECE』の魅力を、まりえ本人にたっぷり語ってもらいました。
ワンピース100巻およびアニメ1000話記念ショートムービーに出演中の飯豊まりえ

悩んで葛藤し、決断する。等身大の女性を飯豊まりえが好演!

『WE ARE ONE.』は全5篇からなり、まりえは2編目と5編目に登場。2編目では、結婚する予定の恋人=金城優二(野村周平)と同棲中のミナミという役を演じている。

「このお話をいただいたとき、実は意外に思ったんです。蜷川実花さんは独特な世界感をお持ちのイメージがあり、その雰囲気に私がマッチするのかな?って。でも、撮影前に蜷川さんが、『普通のものを求めています。セクシーなシーンもベッドシーンもない。あくまでも"普通"を演じてほしい』とおっしゃって。『あ、なるほど』と思いました。元々私は、『いるよね、こういう女の子』というような、ナチュラルな役を演じることが多かったので。そこを求められたのだと納得しました」(MOREモデル・飯豊まりえ、以下同)
蜷川実花監督のショートムービーでミナミを演じる飯豊まりえ
(C)尾田栄一郎/集英社
(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
「蜷川さんとは『いつかはご一緒させていただきたい!』と思っていたので、この作品に参加できたことは本当に光栄でした。実際にご一緒してみると、不思議と蜷川さんの前では大胆になれる、というのを感じました。とても優しい方で、きれいに撮ってくださる安心感もあって。蜷川さんが目指す世界観に寄り添いたいと、自然と思えました。照明やセットも素敵で、ヘアメイクでも時間経過を表現するなど、ディテールを繊細に演出してくださったので、お芝居に取り組みやすかったです」
ミナミの決断篇に出演中の飯豊まりえ

役づくりのために『ONE PIECE』を読み返し、新たな魅力を再発見

「元々漫画には疎いほうなんです」というまりえ。そんな彼女でも読んだことがあり、世代を超え愛され続ける『ONE PIECE』。今回の撮影前、役づくりのために改めて漫画を読み返したのだそう。
「別の作品で共演中の俳優・笠松 将くんが『ONE PIECE』の大ファンで。漫画を貸してくれたので、撮影に入る前にじっくり読み返しました。私が演じるミナミは登場人物のナミをイメージした役なのですが、笠松くんがナミの背景を子供時代からみっちり説明してくれて(笑)。登場人物それぞれに過去や背景があったり、友情や絆の話など、ひと言では言い表せないのが『ONE PIECE』の魅力だと思いますが、今回をきっかけに、より深く知ることができました」
飯豊まりえの眼鏡私服コーデ
ミナミは人生の岐路に立つ一人の女性。演じる上で意識したのは、『ONE PIECE』の登場人物であるナミの持つ、精神的な強さだったという。また、『WE ARE ONE.』では、役柄のイメージはもちろん、撮影セットにも漫画『ONE PIECE』を彷彿させる仕掛けがあちこちに。

 「『ONE PIECE』に登場するのは強い女性が多いですよね。『男だから』、『女だから』、という考えがなくて、一人一人が強い。それが今回のショートドラマのテーマでもあったから、演じる時も芯の強さを意識しました。私が演じるのがナミを彷彿させる役なのと同様、恋人役の野村周平さんが演じるのは、漫画の中ではナミの宿敵でもあり心を支配してくるアーロンをイメージ。そして、映像内のセットには、ナミの育ての親であるベルメールさんを思い起こさせるオレンジの木や、アーロンのフィギュアが置いてあったりするんです。そういうさりげない仕掛けを見つけながら、『ONE PIECE』ファンの方は楽しんで見ていただけるのでは、と思います」
ミナミ役の飯豊まりえ
『ONE PIECE』を読んだことをきっかけにミナミ(飯豊まりえ)はある決断をする。
(C)尾田栄一郎/集英社
(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

『ONE PIECE』が私たちに勇気をくれ背中を押してくれるきっかけに

実際、読むたびに泣かずにはいられなかったり、忘れていた想いを取り戻したり、大人になって改めて読み返すと、また新たな発見があると語る熱いファンが多いのも『ONE PIECE』の特徴のひとつ。少年漫画という枠におさまらず、読む人に勇気と希望を与え続けている作品だ。そこで、まりえにとって、勇気を出し自ら人生を切り開いた経験を聞いてみると……。

「私の場合、早いんです(笑)。まだ10歳の頃だったかな。芸能のお仕事に興味を持ったことを、最初は家族をはじめ親戚中に反対されていました。『1年間だけオーディションに参加させて』とお願いして、やっとオーディションに応募したんです。そこからありがたいことにずっとお仕事を続けられていますが、あの時の勇気が今まででいちばんの“決断”かな。最近は色々なお仕事をやらせていただく中で、正直ブレてないかな?と不安になることも。幅を広げるためにも色々な役に挑戦しながら、これからくるかもしれない新たな“決断”の時のためにも、芯をしっかり持ち続けていたい、とは常に思っています」
ONE PIECEの記念ショートムービーについてインタビューを受ける飯豊まりえ

自分に嘘なく正直でありたい。飯豊まりえが挑戦したいこと

『WE ARE ONE.』を通して、私たちも“勇気”や“挑戦”という前向きなメッセージを受け取れるはず。まりえが登場する2編目は、ある一人の女性が『ONE PIECE』を読んだことをきっかけに、勇気を出し、新しい道へと進み挑むストーリー。ポジティブな前進を選ぶ役を演じたまりえ自身の、今現在での挑戦とは?                                  

「以前、指定難病のひとつでもあるALSを患っている武藤将胤さんのドキュメンタリーで、ナレーションをさせていただいたことがあるんです。4年ほど前に初めてお会いしたときから、武藤さんは常に『今を生ききること』に全力です。筋肉の力がなくなっていき、段々と体が動かなくなって。以前は話すことができたのですが、今は目で会話をされています。そして現在は、目が動かなくなった時のために、脳波を測定して相手に意思を伝達する『脳波プロジェクト』に、企業と共同で取り組んでいらっしゃいます。
武藤さんや友人から学んだことでは、行く先がゴールなのではなくて、ゴールを決めてからそこに向かって挑戦を続けること。今心にあるものを正直にアクションしたほうが、未来もよくなると思うから。私もそのような生き方をしたいと強く思いました。そして、『ONE PIECE』の主人公たちが、自分と仲間を信じてまっすぐ突き進むように、私も自分の気持ちを信じて自分に正直でいたい。それって怖いことでもあるけれど、これからも挑戦し続けていきたいことのひとつです」
モアモデル飯豊まりえ

飯豊まりえ プロフィール

いいとよまりえ●1998年1月5日生まれ、千葉県出身。2008年に雑誌『ニコ☆プチ』でデビュー以来、数々の雑誌や映像作品に出演。現在も女優業のほか、MOREレギュラーモデルとして活躍中。12月には、NHK特集ドラマ『岸辺露伴は動かない』の新作(第4~6話)が放送予定。

『ONE PIECE』コミックス100巻発売、アニメ1000話放映記念ショートムービー『WE ARE ONE.』

世代も国境も超えて多くのファンを持つ『ONE PIECE』は、今年「週刊少年ジャンプ」にて連載24年目を迎え、9月3日にコミックス100巻発売、11月21日にアニメ1000話放映を達成、その記念すべき節目に、壮大なスケールで世界を“ひとつなぎ”にする数々の豪華プロジェクトを展開中。映像作品『WE ARE ONE.』はその大きな柱となるひとつで、集英社と東映アニメーションが共同制作、監督を務めるのは色彩豊かな映像作品で知られる蜷川実花。全5編のショートドラマで構成され、豪華俳優陣をキャストに迎えて演出を手掛ける実写パートと、東映アニメーション制作の新規アニメーションパートが交錯する。

監督:蜷川実花
主題歌:RADWIMPS「TWILIGHT」
出演:
【Scene1】高良健吾 森崎ウィン 栁 俊太郎 滝藤賢一
【Scene2】飯豊まりえ 野村周平
【Scene3】福士蒼汰 加藤憲史郎
【Scene4】杏花 
【Scene5】山口智子 寺島 進
飯豊まりえと野村周平が出演するワンピース記念ショートムービー
ミナミ(飯豊まりえ)と金城優二(野村周平)を描く『WE ARE ONE.』2編目
(C)尾田栄一郎/集英社
(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

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>>『ONE PIECE』 コミックス100巻 / アニメ1000話 記念映像作品 “WE ARE ONE.” 特設サイト
撮影/三瓶康友 ヘア&メイク/加勢 翼 取材・原文/道端舞子 構成/薬師神葉子(MORE)