緊急SOS! おうち時間とOLニキビの関係

MOREが“OLニキビ”と命名した、何度もUゾーンに出現する大人ニキビ。マスク生活でOLニキビが増えたという読者の声も。いったい、何が起こってる?
教えてくれたのは『表参道皮膚科』梅田さやか院長
皮膚科から美容医療まで幅広い観点で治療を提案。長年、ニキビに悩んだ自身の経験をふまえた診察に定評あり
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「在宅勤務でメイクもしていないのに、肌トラブルが起きやすくなったという話はよく聞きます。家で過ごす時間が増えたことでかえって起床・就寝時間や食事の時間が不規則になったり、ムダな間食が増えたり、運動不足になったり、うまくストレスを発散できていなかったりしていませんか? これらが原因でホルモンバランスが乱れて皮脂分泌が過剰になると、毛穴に汚れが詰まってニキビができやすくなるのです。白っぽい小さなプツプツ=ニキビの初期段階である白ニキビができ、肌が脂っぽいと感じたら、生活習慣を見直して早めの対策をしましょう」(梅田先生、以下同)
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「背中や胸の場合は、毛包内で炎症を起こすマラセチア毛包炎の可能性が。マラセチア菌はもともと皮膚に存在しているカビの一種で、皮脂を栄養源にしています。カビゆえに湿気を好み、服を着ていて蒸れやすい胸や背中、二の腕などで増殖してニキビのような赤い発疹ができるのが特徴です。マラセチア菌は主に汗をかくことで増殖しますが、おうち時間の不規則な生活により免疫力が低下していることも関係しているかもしれませんね。まずは汗対策として通気性のよいコットン素材の服を着たり、生活習慣の見直しを。改善しなければ皮膚科で治療薬を処方してもらうとよいでしょう」
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「マスクをしていると顔に湿気がこもり、汗や皮脂が毛穴に詰まりやすくなるため、口まわり、あご、鼻などにニキビができてしまいます。また、近年主流になっている不織布マスクは表面がガサガサしているので肌にあたるとトラブルになることもあり、湿気もこもりやすい素材。湿度と気温が高くなり始める時季でもあるので、今までのスキンケアが合わないと感じることもあるかと思います。肌トラブルを避けるにはバリア機能を整えることが大切なので、しっかり保湿ケアを! マスクと肌の間にガーゼや綿の布をはさんで使用したり、布マスクを活用して肌あたりをやわらげるのも◎」
取材・原文/井上ハナエ 撮影/山崎友実 イラスト/Studio CUBE.