映画&ドラマで描かれる、同性婚のリアル。当事者への理解が深まる作品8選
プライド月間の今こそ考えたい、同性婚のこと。
大切なパートナーと人生をともにしたいと思っても、法律的に「結婚」を認められない人たちがいる。自由に、そして平等に、結婚する・しないを「選べる」社会をつくるには……? LGBTQ+の権利を啓発する“プライド月間”の6月こそ、みんなで考えてみよう。エンターテインメントには理解のヒントが。
映画
『エゴイスト』
編集者と美しき青年の愛の物語が心を強く揺さぶる
鈴木亮平さんと宮沢氷魚さんが出演し話題に。「当事者のリアリティを誠実に描いている物語です」(ライター 松岡宗嗣さん)。
『ジェンダー・マリアージュ』
カリフォルニア州での同性婚裁判を追ったドキュメンタリー
「同性婚が再び禁止されたカリフォルニア州を提訴した2組のカップルの物語。涙なしには観られません」(松岡さん)。
『チョコレートドーナツ』
愛だけでは乗り越えられない、同性カップルと養育権が題材
“ゲイ男性が、母親に育児放棄された障がい児を育てた”という実話に着想を得た物語。「愛のあり方や、家族の形について考えさせられます」(松岡さん)。
ドラマ
『HEARTSTOPPER ハートストッパー』
イギリスの大ヒットウェブコミック発の青春群像劇
ゲイの高校生ふたりの恋模様を軸に、友人や教師との関係を描く。「可愛らしいお話」(早稲田大学特命教授 ロバート キャンベルさん)。
『Lの世界』
2004年のアメリカのドラマなのに、今の日本より進んでいる!?
こちらはアメリカテレビドラマ史上初めて、本格的にレズビアンをメインにした作品。「すごく面白い。現在新シリーズも配信中です」(YouTuber ぽっちさん)。
『ヤング・ロイヤルズ』
全寮制名門校が舞台。スウェーデン発の青春ロマンス!
「LGBTQ+の権利が認められている社会でも、身分が高い人はカムアウトしにくい現実を描き出す作品」(YouTuber リカさん)。
『モダン・ファミリー』
家族と観られるシットコムドラマ! 会話のきっかけに◎
典型的な家族と年の差夫婦、ゲイカップルの3家族が繰り広げるコメディドラマ。「社会問題がリアルに描かれています」(臨床心理士・公認心理師 みたらし加奈さん)。
『クィア・アイ』
さまざまな分野のプロ「ファブ5」が依頼者の人生をバックアップ
対話の大切さを教えてくれるリアリティ番組。「号泣間違いなし。元気をもらいたい時によく観ています」(YouTuber みっつんさん)。
LGBTQ+に関する情報を発信する一般社団法人『fair』の代表理事。当事者の立場から政策や法制度に関して執筆等を行う
ニューヨーク市生まれ。日本文学研究者で専門は近世・近代日本文学。国文学研究資料館前館長や東京大学名誉教授を務め、テレビやラジオなど、さまざまなメディアでも活躍中
自分たちの生活を発信するレズビアンカップル。2016年に交際を開始し、翌年ブログを開設。2019年のプロポーズとともにYouTubeを始め、2021年にパートナーシップ宣誓
男の子を育てるスウェーデン出身のリカと日本出身のみっつんの家族YouTuber。スウェーデン在住で、現地で法的に結婚している。著書『ふたりぱぱ ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る』は必読!
臨床心理士・公認心理師として活動するだけでなく、マイノリティへの理解を深め、差別や偏見をなくすための講演・活動を行っている。NPO法人『mimosas(ミモザ)』副理事でもあり、SNSを通してメンタルヘルスの情報を発信
撮影/つぼいひろこ 取材・原文/衛藤理絵 ※MORE2023年7月号掲載