モテる男が惚れる女性って? 外面よりも、彼を本気にさせた言動【モア・ボイス9】
1980年──、いまから約40年前。女性の「性」の本音を語る「モア・リポート」が誕生し、延べ1万2千人を超える女性たちの性を見つめてきました。
そして多様性社会を生きる今、「モア・リポート」と並行して性別を問わずジェンダーレスに20・30代の体験談を取材し、彼らの恋愛やセックスの本音に迫る「モア・ボイス」の連載をお届けします!
ナンパ師の男性が一途に変貌!?
本記事では当事者である男性の思いが語られ、モア・ボイスの記事では当事者の女性の思いが赤裸々に語られています。ぜひこちらもチェックを!(記事の最後に関連リンクあり)
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ーDATAー
藤原セイヤさん(仮名)/27歳/未婚/男性
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大学生時代~24歳までクラブ通い
――20代前半はクラブ通いをしていた?
はい。大学時代~24歳くらいまでクラブ通いをしていました。週3くらいで通っていましたね(藤原さん、以下同)
――現在の恋人(岡野ナツコさん)とも、クラブで出会ったんですよね?
そうです。僕のナンパがきっかけで付き合うことになりました。
――なぜ、ナツコさんにナンパをしたのですか?
ナツコに声をかけたのは、ただただ顔がタイプだったからです(笑)。めちゃくちゃタイプだなぁ、どうやって声をかけようかなぁと悩んで、最初は明るくいこう! と思い「可愛いね~!」と声を掛けました。
――反応はどうでしたか?
最初は普通に応答してくれたのですが、連絡先を聞いたら、微妙な反応をされました。
あきらめずに、盛り上がる話題を探しました。会話する中で、偶然ナツコと普段通っているクラブが同じことがわかり、共通の話題を見つけたんです。いい感じに盛り上がったところで連絡先をゲットしました(笑)。
「男慣れしている子」という印象だった
――その後、どうしたのですか?
僕は男友達と、ナツコは女友達と来ていたので、みんなで一緒に出て「カラオケに行こう」という話になりました。でも、カラオケはどこも閉まっていて。「ホテルで休んでいく?」と僕の友人がナツコの友人に持ち掛けたんです。
ナツコの友人はすんなりと男友達とホテルへ。僕とナツコも流れでホテルに入りました。
――典型的なワンナイトの流れですね。
そうですね。ナツコもナツコの友達も、朝までクラブで踊っているし、ノリもよく、かなり男慣れしている印象があったので誘いやすかったんです。
僕たちも僕たちで、当時は結構遊んでいたので、そのくらいのノリの子のほうが楽だと思っていましたね。だからこそ、ホテルでのナツコの行動は予想外でした。
ホテルでいい雰囲気になるもセックスを拒否され
――どう予想外だったのですか?
僕は当然セックスすると思ったのですが、ナツコは「ダメ!」と断固としてセックスを拒んだんです。拒否されて「なんで? そういうつもりじゃなかったの?」って、不思議な感覚になりました。
――結局セックスをすることはなく、ホテルを出た?
はい。後日、ナツコの友達から「ナツコが男の人と流れでホテルに行くなんて、初めてだよ!」と言われました。
正直僕は「ほんとかな? めっちゃ遊んでそうだけどな」という気持ちがありました。でも、セックスを拒んだナツコを思い出して、思っているよりは遊んでないのかも? と考えたり。
セックスをおあずけされたことでナツコのことを考える日が増えていきました。
――その後、どうなったのですか?
ナツコと頻繁に連絡をとるようになって、週2、3くらいのペースで会うようになりました。でもこの時、僕にはナツコに隠していることがありました。実は僕には遠距離恋愛の彼女がいたんです。
――なぜ言わなかったのですか?
正直、ナツコに惹かれていました。彼女がいると言ったら、ナツコと会えなくなるんじゃないかって。ある時、ナツコから告白してくれたのですが「仕事が忙しくて今すぐに付き合うとかは考えられない。でもナツコのことは好きで……」とあいまいな返事をしてしまいました。
彼女がいると知っていたのに、問い詰めないナツコさんに惹かれた
――その時、ナツコさんはどんな反応でしたか?
「そっか、仕事が忙しいんだね。じゃあ待つよ」と冷静に受け止めてくれて。そういう姿を見て、ますますナツコに惹かれていきましたね。
――当時、彼女との関係はどうだったのですか?
24歳だった僕は、正直彼女よりも遊び優先のところがありました。遠距離恋愛だったので、そこまで頻繁に会えるわけでもなく、関係は良くも悪くもない、といった感じですかね。
――彼女よりナツコさんと会う頻度の方が多かった?
そうですね。ナツコの方が多かったと思います。でもある日を境に、ナツコが僕に対して冷たくなったなと感じることがありました。
――どのようにですか?
普段からナツコは僕の家に遊びにくることはあっても、絶対にセックスは拒否していたんです。ただノリで軽いスキンシップを取ることはあったのですが、それすらも許してくれなくなって。
「どうしたの?」と聞いたら「彼女いるじゃん~」とさらっと言われて。
――ナツコさんは藤原さんに彼女がいることを知っていたんですね。
はい。僕の友人がぽろっとナツコに言ってしまったみたいで。前からナツコは僕に彼女がいることを知っていたようでした。
でも「なんで彼女いること隠してたの?」とか問い詰めることは一切なく。てっきり「彼女いるの隠してるとか最低!」「仕事が忙しいって嘘じゃん!」とか、感情的にキレられると思っていたので、あまりに冷静に「彼女いるじゃん~」と言われて、ビックリしました。
「この子他の子となんか違う!」と思った
――その後、どうなったのですか?
最初は告白されてナツコからの好意を感じていましたが、その後彼女からもう一度告白されることもなければ、そっけなくなっていく。ちょっと焦りを感じてきて。どんどんナツコのことが好きになっている自分に気づきました。
――ナツコさんのどんなところに惹かれたのですか?
最初は正直、顔がタイプだった、というのが大きいですが、一番惹かれたのは僕に彼女がいたと知ったときのナツコの反応でした。今まで「彼女いるとかどういうこと!?」と感情的にキレてくる女性を多く見てきました。正直そういうところを見ると「めんどくさ」と、冷めてしまっていたんです。
でもナツコに冷静に対応されて「え、この子はほかの子たちとなんか違う!?」と気になって。
――ほかに惹かれた部分はありますか?
プライベートと仕事とのギャップですかね。プライベートではクラブでめちゃくちゃ遊んでいるのに、仕事となれば、一気にキャリアウーマンに切り替わるんです。
自分の世界をしっかり持っている彼女の姿に一気に惹かれていく自分がいました。
――その後、どうなったのですか?
彼女に正直に「ほかに好きな人ができた」と伝えて別れ、正式にナツコと付き合うことになりました。今はナツコと付き合い始めて3年経ち、同棲をしています。
――今後はどうしていきたいですか?
お互い30歳までには結婚したいと話しているので、そろそろ結婚かな……と考えています。ナツコと付き合ってからまったく遊びたいと思わなくなりました。クラブにも一切いかなくなって。それよりもナツコと一緒にいるのが幸せです。
当時一緒に遊んでいた男友達には別人みたいになったな、と言われる今日この頃です。
女性サイドはどんな心理状況だった? ナツコさんのインタビューをチェック!
取材・文/毒島サチコ