【山梨県身延町】お寺に泊まる「宿坊」知ってる?日蓮宗総本山「久遠寺」でお坊さん体験してみた!
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No.409 岩井なな
こんにちは!MORE“TOP”インフルエンサーズ、東京⇄富山の2拠点生活を送る取材・インタビューライターの【岩井なな】です♡
「宿坊(しゅくぼう)」って聞いたことありますか?私もつい最近まで知らなかったのですが、宿坊とは参拝者が宿泊できる寺や寺院のことです。
先日、山梨県身延町(みのぶちょう)を訪れてお寺に宿泊し、お坊さん体験をしてきました!夕食と朝食にいただいた現代アレンジの精進料理や早朝5時からスタートする朝のお勤めなど、宿坊でしかできない体験の数々をたっぷりレポートしていきます。
「過酷な修行が待っている…」と身構えた私の姿勢とは裏腹に、リフレッシュできる素晴らしい時間を過ごすことができましたよ。
- 日蓮宗の総本山!身延山久遠寺がある【山梨県身延町】について
- 日本最高峰ベスト6までの山々が一望できる【身延山ロープウェイ】
- 身延山山頂にあるお寺 奥之院思親閣で【写経】を初体験!
- お寺に泊まる!?【端場坊】で貴重な宿坊体験
- 美味しくて有難い…現代風アレンジの【精進料理】に舌鼓
- 早朝5時スタート!身延山久遠寺にお坊さんが大集結【朝のお勤め】
- お坊さんってかっこよすぎる!真冬の外で行われた【水行】
- おまけ:身延町のお蕎麦屋さん【あずみの】でランチ
- 旅先での新しい滞在の仕方&楽しみ方を提案してくれる「宿坊」はおすすめ
日蓮宗の総本山!身延山久遠寺がある【山梨県身延町】について
身延町(みのぶちょう)は、山梨県の北西部に位置します。日蓮宗の総本山である「身延山久遠寺(くおんじ)」があり、全国から参拝者がおとずれる、いわばパワースポット。
身延町に到着したら、身延山久遠寺への入り口とも言える三門から287段の石段を登り、本堂を目指します。江戸時代頃に作られたという石段は1段1段の高さが一般的な階段よりも高く、さらにデコボコしている箇所もあるため、登っているととにかく体力が奪われます…。しかし、雄大な自然が気持ちよく、目的地も明確にあるため不思議と足が前に進みました。
石段を登った先にある身延山久遠寺の「本堂」「祖師堂」「五重塔」は、明治時代の大火事でほとんどが消失しました。その後再建されたため、想像以上に新しく華やかで迫力満点。
久遠寺の本堂周辺には31の坊(寺)があり、うち20が宿坊として参拝者を迎え入れています。
山梨県身延町は久遠寺を中心とし、どこか神聖な雰囲気が漂い豊な自然に癒されるようなスポットです。
日本最高峰ベスト6までの山々が一望できる【身延山ロープウェイ】
身延山久遠寺の本堂の奥に位置する場所にあるのが「身延山ロープウェイ」の登口です。
券売機でチケットを購入し待合所で休憩をしていると「ゆるキャン△」グッズコーナーを発見!ゆるキャン△は山梨県がモデル地となった、世界的に人気な漫画・アニメ。ファンにはたまらないくらいたくさんのグッズが並んでいました。
身延山ロープウェイには、20人程度なら余裕で乗ることができました。椅子もありますが、みなさん乗り込んだ後は絶景を見逃さないように立っているのが印象的。
久遠寺駅から奥野院駅までの全長1,655m、高低差763mの道を約7分で登っていきます。
360度の大パノラマに大人も大興奮!!
山を登っていくうちに先ほどまで自分達がいた場所がどんどん小さく見えるようになると、次は右手に富士山が顔を覗かせました。
お天気にも恵まれ、身延山山頂からの景色は最高。南側展望台からは富士山の輪郭がくっきりと見え、思わず手を合わせたくなりました。
北側展望台からは、日本高峰ランキング6位の「悪沢岳」3,141m、3位の「間ノ岳」3,190m、2位の「北岳」3,193mを同時に臨むことができます。ちなみに日本最高峰はもちろん富士山で、高さは3,776mと群を抜いています。
山頂の売店「身延屋」には、山梨県お土産などがたくさん売っていました。
身延山の山頂名物「串(苦死)切り団子」は、苦しいことと縁を切り福を招くことを意味して、提供時に目の前で串の先にハサミを入れるパフォーマンスが。大きなお団子と、これまでに聞いたこと・見たこのがなかったアイデアの新鮮さにおどろきました!
はっきりと姿を表した富士山といい、串切り団子といい、身延山には運気がアップしそうなコンテンツが目白押し。「この1年の流れを決める年始のこの時期に訪れられて本当によかった」と思いました。
【身延山ロープウェイ】
住所:409-2524山梨県南巨摩郡身延町身延字上の山4226-2
電話番号:0556-62-1081
営業時間:始発9:00~/上り最終16:00(下り最終16:40)
料金:往復 大人(中学生以上)¥1,600
その他:有料駐車場あり
身延山山頂にあるお寺 奥之院思親閣で【写経】を初体験!
身延山山頂にある「奥之院思親閣(おくのいんししんかく)」で、仏教の教説を書きとどめる「写経(しゃきょう)」を体験させていただきました。初体験だったのでどうなることかと思いましたが、薄く書かれた見本を筆ペンでなぞる優しい写経体験だったため、なんとか書き上げることができました。
こたつに脚を入れて、筆先と文字の意味に集中しながら漢字を書く時間は、格別。この場所と自分の精神がひとつになるような感覚を覚えました。
完成したものは、千円と一緒に奥之院思親閣におさめることで、記念品としてお守りがいただけます。
写経体験は、数名であれば当日予約なしで受け付けてもらえるそうです。
奥之院思親閣の絵馬のデザインもすごくかわいかったので、こちらもお見逃しなく。
お寺に泊まる!?【端場坊】で貴重な宿坊体験
今回、山梨県での1泊目に選んだのは、お寺に泊まれる宿坊。その中でも、身延山久遠寺の本堂から徒歩で行き来できる距離にある「端場坊(はばのぼう)」です。
「OTERA STAY(お寺ステイ)」の文字が爽やかで、お寺に宿泊というパワーワードのインパクトを緩和してくれているよう。
お寺ステイは(株)シェアウィングが手がける、お寺に泊まる宿泊サービス。地方創生を推進する、国内外の人々のウェルビーイングに寄与する点でとても価値が高くおもしろいサービスです。
宿坊はお寺に宿泊施設が併設されているので、宿泊スペースのすぐ横にはこんなに立派なお堂があります!
夜のお勤めでは、端場坊のお堂で宿泊者全員でお経を読み、林さん(お坊さん)のお話を聞くなどしました。
意外にも正座ではなく、椅子に座ってお経を読んだりお話を聞いたりさせていただけます。なんとなく若い世代が持っているお寺の「修行」的な厳しいイメージとは異なり、外国人やお年寄りにも親しみやすいスタイルに好感が持てました。
端場坊は2階建てで、一度にグループであれば20人くらいまで、個人の旅行者であれば3組ほどを受け入れることができるそうです。
ホテルでいうエントランスかラウンジのような、宿泊者みんなが集まるスペースにいると、とても心が落ち着きました。誰かと少し話したいとき、お茶やコーヒーでリラックスしたいときにぴったり。
宿坊の中は、基本的には和式の内装ですが、明るくて居心地のいい空間になっています。
洗面所やお手洗いは共用ですが、いくつかあるため快適に利用することができました。お風呂もお部屋にはついておらず、宿泊者と共用です。
林さん曰く「欲を刺激するようなものは置かない」とのこと。そのため寝泊まりするお部屋には、お布団とタオルや歯ブラシ、部屋着などの最低限ものののみがあり、テレビなどはありません。
それでもエアコンやゴミ箱、コンセントなどがあれば必要十分。お布団は、電気毛布のようにポカポカあったたくてぐっすり眠れました。
和式の扉にカギがかかるで安心です。
【端場坊(はばのぼう)】
住所:409-2524山梨県南巨摩郡身延町身延3493
電話番号:0556-62-0777
その他:「疾風巡拝」対応のお寺
美味しくて有難い…現代風アレンジの【精進料理】に舌鼓
山梨県身延町の宿坊での“お坊さん体験”。食事はやっぱり「精進料理(精進料理)」です。
精進料理とは仏教の教えに基づいて用意される食事で、魚類や肉類などの植物性の食材を使わずに作られます。一般的には茶色い映えない料理をイメージする人が多いかもしれませんが、全くそんなことはありませんでした!
たくさんの品数と豊かな彩の現代風にアレンジされた精進料理に、箸が進みました。もちろん動物性の食材は使用していませんが、芋や豆などを工夫して使うことで満足感が感じられるメニューになっています。
湯葉やサクサクのコロッケなど、むしろ普段よりも贅沢だとも感じられる美味しい精進料理をいただけたことにとても感謝しています。
端場坊に到着した日の夜と、翌日の朝に精進料理をいただきました。
腹8〜9分目の食事が続くと、なんとなく身体と心がすっきり軽やかになるような気がしましたよ♪
早朝5時スタート!身延山久遠寺にお坊さんが大集結【朝のお勤め】
お坊さん体験で最も楽しみにしていたのが、早朝のお勤めです。午前4時頃に起床し、5時すぎには林さんと他の宿泊者と一緒に端場坊を出発して身延山久遠寺の本堂へ向かいました。
午前5時を知らせるためにお坊さんが鳴らす大きな鐘は、身延山中に響きます。およそ4キロ先にいても聴こえると聞きびっくり。
鐘の音を聴いて、お坊さんたちが本堂へと集まってきました。その中には、身延山にある仏教の学校「身延山高校」「身延山大学」の生徒の姿もありました。
お坊さんたちがお経を唱えながらゾロゾロと歩く様子は圧巻!!まだ外が暗いこともあり、久遠寺に漂う神聖な雰囲気が引き立つように感じられました。
身延山久遠寺の本堂の中は写真撮影ができませんが、朝にお坊さんや近所の方、そして宿坊に一緒に宿泊している人たちと一緒に同じことに取り組むととても清々しい気分になりました。
寒さが厳しい時期でしたが、なんとか朝のお勤めを終えることができ、その後は久遠寺の中を案内していただきました。
お坊さんってかっこよすぎる!真冬の外で行われた【水行】
朝のお勤めを終え、精進料理をいただくとすっかり10時近くに。
端場坊の外が騒がしいと思い駆けつけてみると、お坊さんの林さんが水行を行っていました…!
自らを鍛錬する姿勢も素敵ですが、水を浴びる姿が美しくてかっこよすぎました。一般の方も希望すれば水行体験ができる(限られたシーズンのみ、定員ある)ようですが、こんなふうに身体に綺麗に水を浴びせることはなかなかできないそうです。
おまけ:身延町のお蕎麦屋さん【あずみの】でランチ
宿坊に向かう前に訪れた、身延町の蕎麦屋さん「あずみの」。趣と清潔感のあるお店構えで、地域の人から旅行者まで親しみやすい雰囲気です。
細くてコシのあるお蕎麦は絶品!薄めの衣の天ぷらも、さすがお蕎麦屋さんの天ぷらといった感じですごく美味しかったです。
ランチタイムには続々とお客さんが訪れている様子でした。
【あずみの】
住所:409-2531山梨県南巨摩郡身延町梅平1114
電話番号:0556-62-3401
営業時間:11:00〜14:00(土日のみ15:00まで)
定休日:月曜
その他:駐車場あり
旅先での新しい滞在の仕方&楽しみ方を提案してくれる「宿坊」はおすすめ
山梨県身延町で身延山ロープウェイや久遠寺、端場坊を訪れることで、これまでにない全く新しい旅の楽しみ方を発見することができました。山梨県身延町で出会ったみなさん本当にありがとうございました!
お坊さん体験はただおもしろいだけではなく、気持ちを落ち着かせたり、新しいことを学んだりと、足を運ぶことでそれぞれに持ち帰れることが違うはず。
身延町周辺の旅はまだまだ続きます!続きもお楽しみに♡