中島健人「“人を好きになること”と真剣に向きあい始めた気がします」
「恋って、愛って、なんですか?」 われらがケンティが説く、恋愛の新定理
主演映画『桜のような僕の恋人』で壮大な恋愛を経験。「自分自身の恋愛観も大きく変化した」と語るケンティこと中島健人さんの“恋”と“愛”の新定理。20代女子たちから寄せられた恋愛相談の答えから見えてきた、27歳のジャストナウ。
2022年MORE3月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
2022年MORE3月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
中島健人PROFILE
なかじま・けんと●1994年3月13日生まれ、東京都出身。アイドルグループSexy Zoneのメンバーとして人気を博し、バラエティ番組のほか、ドラマ、映画などでは俳優としても活動。マルチに活躍する、まさに国民的王子様
恋が愛に変わる時
Q.同棲を始めてもう2年半たったのに結婚の話になりません。自分から切り出したらプレッシャーに思われそうでもやもやしています
A.自分は「もう」でも、相手は「まだ」かも
中島「自分にとっては『もう2年半』だけど、相手からすると『まだ2年半』なのかもしれない。時間を測る定規は人それぞれだからこそ、自分が感じている『もう』を伝える必要があると思う。ダイレクトに言葉で伝えるのが怖いのならば、映画やドラマというツールを使うのもひとつの手。僕のオススメは映画『桜のような僕の恋人』。この作品はきっと、時間は有限であり、一緒にいる時間が当たり前ではないことを彼に伝えてくれるはず」
中島「自分にとっては『もう2年半』だけど、相手からすると『まだ2年半』なのかもしれない。時間を測る定規は人それぞれだからこそ、自分が感じている『もう』を伝える必要があると思う。ダイレクトに言葉で伝えるのが怖いのならば、映画やドラマというツールを使うのもひとつの手。僕のオススメは映画『桜のような僕の恋人』。この作品はきっと、時間は有限であり、一緒にいる時間が当たり前ではないことを彼に伝えてくれるはず」
Q.結婚を考えている人がいます。でも「この人でいいのか」不安です。運命の人を見極める方法って?
A.運命は結果論。幸せな未来をつくるのは“運命にする”という覚悟
中島「長い時間をかけて振り返った時に、初めて『運命だったんだ』と思える。渦中にいる時には気づけない、それが運命だと思うんです。そして、その未来は誰かに与えられるのではなく自分で築き上げるもの。運命にするかどうかは自分次第なんですよね。つまり『これが運命かどうか』見極める方法はこの世には存在しない。大事なのは『これを運命にする』という覚悟。それが幸せな未来につながっていくんだと僕は信じています‼」
中島「長い時間をかけて振り返った時に、初めて『運命だったんだ』と思える。渦中にいる時には気づけない、それが運命だと思うんです。そして、その未来は誰かに与えられるのではなく自分で築き上げるもの。運命にするかどうかは自分次第なんですよね。つまり『これが運命かどうか』見極める方法はこの世には存在しない。大事なのは『これを運命にする』という覚悟。それが幸せな未来につながっていくんだと僕は信じています‼」
Q.彼のことは大切ですが、ときめきを感じなくなり空気のような存在に。このままでいいのでしょうか?
A.マンネリは決して悪いことじゃない。相手が当たり前の存在になったということ
中島「それはきっと恋愛が“駆け引き”ではなく“癒しの場”へと進化しただけ。その証拠に、ときめきは減ったかもしれないけど安心感は増えていると思うんです。空気のように感じるのは、それだけ相手の存在が当たり前になったということ。そして、それは積み重ねた時間があってこそ手に入るもの。瞬発的に手に入る胸の高鳴りよりも、貴重で、重みがあると思う。そう考えると、“マンネリ”も素敵なものに思えてきませんか?」
中島「それはきっと恋愛が“駆け引き”ではなく“癒しの場”へと進化しただけ。その証拠に、ときめきは減ったかもしれないけど安心感は増えていると思うんです。空気のように感じるのは、それだけ相手の存在が当たり前になったということ。そして、それは積み重ねた時間があってこそ手に入るもの。瞬発的に手に入る胸の高鳴りよりも、貴重で、重みがあると思う。そう考えると、“マンネリ”も素敵なものに思えてきませんか?」
Q.恋人とはなんでも言いあえる関係。それだけにケンカが絶えません。私たち、合わないのかな?
A.親しき仲にも礼儀あり。超えてほしくない境界線は言葉にして相手に伝えてみて
中島「ケンカ=素直になること。それは決して悪いことじゃないと僕は思うんです。ただ、いくら心を開いている相手とはいえ、言ってはいけないことだってある。“親しき仲にも礼儀あり”、それは恋愛だけでなく家族や友達、Sexy Zoneも同じですからね(笑)。ただ、その礼儀のボーダーラインは人によって異なるから。自分がされたらイヤなことや、言われたら傷つくことはちゃんと伝えたほうがいいと思う。その境界線やルールを定めることができたら、ケンカの数は減るかもしれないよね」
中島「ケンカ=素直になること。それは決して悪いことじゃないと僕は思うんです。ただ、いくら心を開いている相手とはいえ、言ってはいけないことだってある。“親しき仲にも礼儀あり”、それは恋愛だけでなく家族や友達、Sexy Zoneも同じですからね(笑)。ただ、その礼儀のボーダーラインは人によって異なるから。自分がされたらイヤなことや、言われたら傷つくことはちゃんと伝えたほうがいいと思う。その境界線やルールを定めることができたら、ケンカの数は減るかもしれないよね」
中島健人と愛についての話。
中島「恋愛小説を読みたくて、作品の中で大恋愛を経験したくて、ひとりで向かった渋谷の書店。そこで出合ったのが宇山佳佑さんの小説『桜のような僕の恋人』でした。ページをめくるたびに、今まで見たことのない風景が自分の中に広がった。そして、せつなく苦しく愛おしい色とりどりの感情に次々と襲われ、気づいたら涙を流していたことを昨日のことのように覚えています。
あの日、僕は『桜のような僕の恋人』の世界に恋をしました。それだけに、『映画化するにあたり朝倉晴人を演じてほしい』とオファーをいただいた時は本当にうれしかった。大好きな作品なだけに『こんなふうに演じたい』と自分の中にプランがウワッとわき上がった。しかし、深川栄洋監督から開口一番飛び出したのは『小説を忘れてください』というまさかのひと言。それは『映画の中で朝倉晴人として生きてほしい』という思いから出た言葉で。実はね、監督から渡された僕の脚本は相手役の美咲のパートがすべて抜け落ちているんです。晴人が知らないことは僕も知らない、晴人が見ている風景だけを見て、撮影終了まで僕は晴人として生きた。嘘をすぐに見抜いてしまう監督に、身ぐるみはがされ、それはもう厳しくしごかれながらね(笑)。
朝倉晴人として生きることができたからこそ、僕は映画の中で壮大な恋愛を経験できました。松本穂香さん演じる美咲とデートを重ね距離を縮めていく時間は演技ではあるものの本当に楽しかったし、その先に待ち受けていた悲しい未来には本当に心が砕け散りそうになった。それは僕の中に“芝居”でなく“経験”として今も残り続け、実は自分自身の恋愛観も大きく変化したんです。ふたりの恋愛が教えてくれたのは“人を愛する”こと。時間は有限であり、愛する人の代わりは存在しない……。この作品に出合って僕は“人を好きになること”と真剣に向きあい始めた気がします。胸が高鳴るようなキラキラした恋も素敵だけれど、今はもっと内側を満たし人として豊かになれるような恋がしたい。傷ついても、苦しくても、自分の中にずっと宝物として残り続けるような恋をね」
あの日、僕は『桜のような僕の恋人』の世界に恋をしました。それだけに、『映画化するにあたり朝倉晴人を演じてほしい』とオファーをいただいた時は本当にうれしかった。大好きな作品なだけに『こんなふうに演じたい』と自分の中にプランがウワッとわき上がった。しかし、深川栄洋監督から開口一番飛び出したのは『小説を忘れてください』というまさかのひと言。それは『映画の中で朝倉晴人として生きてほしい』という思いから出た言葉で。実はね、監督から渡された僕の脚本は相手役の美咲のパートがすべて抜け落ちているんです。晴人が知らないことは僕も知らない、晴人が見ている風景だけを見て、撮影終了まで僕は晴人として生きた。嘘をすぐに見抜いてしまう監督に、身ぐるみはがされ、それはもう厳しくしごかれながらね(笑)。
朝倉晴人として生きることができたからこそ、僕は映画の中で壮大な恋愛を経験できました。松本穂香さん演じる美咲とデートを重ね距離を縮めていく時間は演技ではあるものの本当に楽しかったし、その先に待ち受けていた悲しい未来には本当に心が砕け散りそうになった。それは僕の中に“芝居”でなく“経験”として今も残り続け、実は自分自身の恋愛観も大きく変化したんです。ふたりの恋愛が教えてくれたのは“人を愛する”こと。時間は有限であり、愛する人の代わりは存在しない……。この作品に出合って僕は“人を好きになること”と真剣に向きあい始めた気がします。胸が高鳴るようなキラキラした恋も素敵だけれど、今はもっと内側を満たし人として豊かになれるような恋がしたい。傷ついても、苦しくても、自分の中にずっと宝物として残り続けるような恋をね」
Netflix映画『桜のような僕の恋人』
ベストセラー恋愛小説が待望の映像化。カメラマンを目指す晴人(中島健人)と人の何倍も早く老いてしまう難病を発症してしまう美咲(松本穂香)のはかない恋の物語。ふたりの未来の歩み方とは。●Netflixで3月24日〜全世界独占配信
取材・原文/石井美輪 構成・企画/渡部遥奈(MORE)