ふまじゅりインタビュー! 最高で最強の、バディTALK

出会ってから15年目、どんな時も気づけばいつも「オレの隣に風磨がいた」、「オレのそばには樹がいた」。同期であり、親友であり、“戦友”でもある、固い絆で結ばれた二人がMOREに揃って登場。ときに情熱的に、ときにひょうひょうと、彼ららしい言葉で語ってくれた二人の歩みの軌跡、お互いの素顔、熱すぎる愛とリスペクト。
菊池風磨&田中樹

菊池風磨さん&田中樹さんプロフィール

たなか・じゅり●1995年6月15日生まれ、千葉県出身。SixTONESのメンバー。ラップを作詞、担当する多才な一面も。そのほか俳優業やバラエティ番組でも活躍し、現在は『オオカミ少年』(TBS系・金曜19:00~)にレギュラー出演中

きくち・ふうま●1995年3月7日生まれ、東京都出身。Sexy Zoneのメンバー。音楽業のほか俳優としても活動、今年の『24時間テレビ45「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)ではメインパーソナリティを務めるなどマルチに活躍する

同じ舞台に立つ、ということ。

同じ場所から始まり、同じ夢を見て、同じ舞台に立ってきた。共に歩いてきた二人の友情の軌跡、二人が新たに挑むステージ。

時間はどんどん流れていくしお互いの立場も変わっていくけどこれからも樹とはずっとこのままふざけあいながら楽しんでいたい。——風磨

風磨への“15年目”のメッセージ”はただひとつだけ。それは「長生きしろよ!」オレから伝えたいのはそれだけ。——樹

——菊池家のFAXが故障していたため、通知に気づかず遅れてオーディションに参加。菊池風磨が初めて田中樹に出会ったのは、その会場だったNHKのリハーサル室。初対面の印象は「生意気そうなやつがいる」だったそうだ。

田中 そういう風磨は、踊れなくて常にテンパっていた印象(笑)。

菊池 だってひとりだけ遅れての参加だし。テンパってたとしてもそれは許してあげてよ(笑)。

——“一週間違いの同期”としてスタートした二人の関係。その距離はあっという間に縮まった。

田中 ジャニーズJr.時代は同じ先輩のバックにつくことも多かったから。あの頃は毎日のように風磨と一緒にいたような気がする。

菊池 当時は“ジャニーズJr.はホテルの部屋移動禁止”っていう謎のルールが存在。先輩のツアーを一緒にまわる時はお互いの部屋をコッソリ行き来してね。

田中 バレないように部屋に集まって、バスルームでいきなり髪を染め始めたりして。ふざけたことばっかしてたよな(笑)。

——同じ夢を目指し切磋琢磨しあっていた。あの頃は二人で同じステージに立つことが“当たり前”だった。しかし、菊池さんがSexy Zoneとしてデビューしてからそれは次第に“特別なもの”になる。

菊池 だからこそ、今でも想い出に残っているのが、2015年から3年連続で行った僕のソロライブなんですよ。その1年目の公演で出演者のひとりがけがで出演できなくなってしまって。その代役をお願いしたくて樹に連絡したんですよ。すると、彼は詳しく話す前に「いいよ」と即答してくれて。「オレを信用してくれたから、オレならできると思ってくれたから、おまえは連絡をくれたんだろう。だから、いいよ。どんなお願いでも聞くよ」と言ってくれた……。オレ、すごく感動したんだよね。

——そのライブでは田中さんからの手紙に菊池さんが涙する場面も。

田中 風磨を泣かせたくて、みんなで手紙を書いたんだよね。

菊池 で、まんまとオレは泣かされて。「やられた!! 悔しい!!」と思いながら後ろを振り返ったら、なぜか手紙を書いた全員も一緒になって泣いていたっていう(笑)。樹の手紙の内容は今でも覚えているよ。たしか“オレにステージを与えてくれてありがとう。これからも可能な限りおまえのステージに立ち続けるよ”って、そんな内容を書いてくれたんだよね。

田中 うわ、恥ずかしい。オレ、そんなこと書いたっけ?(笑)。

菊池 書いてた、書いてた(笑)。あの手紙、家にあるから。今でも大事にとってあるから。

——Sexy Zoneの菊池風磨として、SixTONESの田中樹として、今では別々の道を歩んでいる。そんな二人がもう一度、同じステージに立つ。そんなミラクルが起きたのが昨年の出来事。それが舞台『DREAM BOYS』だった。

菊池 共演が決まった時は本当にうれしかった。昔は一緒だった仲間が別々の道を歩いていく……。特に『DREAM BOYS』には自分たちの姿と重なるものを感じていたから。ただね、久々にガッツリ同じステージに立ち、長い時間を共に過ごしたけど、そこであらためて感じたことは実はほとんどなくて。

田中 出会ってから15年ですからね。逆に“あらためて”がほぼ皆無。驚くほどすべてがすんなり進んで。

菊池 それはもう、まるで首都高速から東名高速に入るくらいのすんなり具合で(笑)。

田中 あれはすんなり行くからね。「あれ、オレもう東名を走っているの?」って、気づいたら入っているからね(笑)。

——ひょうひょうと笑う二人だが、舞台の上では互いに涙を流す場面も。今作には間違いなく特別な思いが存在している。実際に舞台を観た人にはきっと、そんな二人の熱い思いが伝わるはずだ。そして、この秋には『DREAM BOYS』の再演が決定。最後に「先輩が受け継いできたステージに立つこと」について二人に聞いてみると、なんとも“らしい”答えが返ってきた。

田中 ズッシリした重みを感じるのかと思いきや、いざ立ってみると意外とそんなことはなくて。それは今作の特色ゆえなのかもしれないけど。どちらかというと「あ、オレたちの番が来た」って感じなんですよ。

菊池 ちなみに、樹は後輩に受け継いでいきたいものとかあるの?

田中 いや、ないね(キッパリ)。だってオレ、そんなことを語れる場所にまだ立っていないから。後輩のことを気にしている余裕なんて持ってないし、まだ持っちゃいけないと思ってるから。

菊池 それ、すげーわかる。そんなオレたちが後輩に何か伝えるって時点でかなり寒いし。たとえば、今作で共演してる7 MEN 侍に説教じみたこと言ったりしたら……。

田中 オレが彼らだったら、裏でめっちゃディスるよね(笑)。

菊池 そう考えるとオレたちが先輩からもらってきたものって、背中を見て学んだものがほとんどで。

田中 だからこそ、現場では後輩とふざけた話しかしない。

菊池 年収はいくらなのかとか。

田中 苦手な先輩はいるのかとか。

菊池 思いきり、答えづらい質問をぶつけながらね(笑)。

田中 どんな思いで挑んでいるのか、そんなことは同じステージに立てばわかる。だからね、そんな話はしなくていいんですよ。思いなんてもんはいちいち確認しなくていいんですよ(笑)。

舞台『DREAM BOYS』

フウマ(菊池)とジュリ(田中)は幼い頃からボクシングジムへ一緒に通う親友でありライバル。しかし同じ夢を追いかけていた二人の絆はある試合をきっかけに切れ、物語は思わぬ方向に……。●9/8~30、帝国劇場にて公演予定

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撮影/髙木健史(SIGNO) ヘア&メイク/NOBUKIYO(菊池さん分) 福田純子(田中さん分) スタイリスト/菱沼將人(Deep-End/菊池さん分) 柴田拡美(Creative GUILD/田中さん分) 取材・原文/石井美輪 ※MORE2022年10月号掲載