新社会人必見!名刺交換や席次など、ビジネスマナーの基本を写真やイラストで解説
ビジネスシーンの基礎マナーおさらい
知ってはいてもたまに不安になるのがビジネスマナー。しっかりと身につければ、マナーはあなたの味方に。
教えてくれたのは、ライフスタイリスト・北條久美子さん
東京外国語大学卒業。研修講師を経て、2007年からエイベックスグループホールディングス人事部にて人材育成に携わる。2010年に独立し、一般企業や大学でビジネスマナー研修、キャリアセミナーを行うなど多方面で活躍中
▶▶ライフスタイリスト・北條久美子さんの詳細はこちら
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【基本のビジネスマナー】名刺交換の正しいやり方
名刺交換のマナー
【1】名前を隠さないよう余白を持ち、腰よりも上で渡す
「まずは相手の目を見て、笑顔で挨拶します。基本的には訪問した側から、名乗りながら名刺の余白部分を持ち、相手の腰の位置より少し上に差し出しましょう」(北條さん、以下同)
名刺交換のマナー
【2】同時交換の場合は相手の名刺入れの上に向かって
「同時交換する時は、自分の名刺を右手で持ち、相手の名刺入れの上に差し出します。左手で相手からの名刺を『ちょだいいたします』と受け取ったら、貴重品のように丁寧に両手で持つと◎」
名刺交換のマナー
【3】複数人と交換する場合はいただいた名刺はいったん下へ
「人数分の名刺をあらかじめ名刺入れから出し、名刺入れの間に用意しておくとスムーズ。もらった名刺はすぐにはしまわず、いったん名刺入れの下に持ち、次の方と名刺交換します」
名刺交換のマナー
【4】席順に机に並べる
「交換した方がひとりの場合、名刺は名刺入れの上に。複数人の場合は、座る順に対応するように机の上に名刺を並べて。座席順に置くことで、相手の名前と顔が一致しやすくなります」
【基本のビジネスマナー】手みやげの選び方・渡し方
手みやげのマナー
【1】初めての訪問
→3000~5000円で個包装がベスト
「会社の規模や部署の人数にもよりますが、大体3000〜5000円が一般的です。コロナ禍なので個包装になっているお菓子を選ぶと◎。日もちがする、賞味期限が長いものが気遣い上手」
「会社の規模や部署の人数にもよりますが、大体3000〜5000円が一般的です。コロナ禍なので個包装になっているお菓子を選ぶと◎。日もちがする、賞味期限が長いものが気遣い上手」
手みやげのマナー
【2】2回目以降の訪問
→おみやげなど理由がある場合は◎。そのほかは毎回はなくてOK
「2度目以降に手みやげを用意すると、それ以降毎回持っていくことになりかねないので、特に持参する必要はなし。遠方に出張に行った際のおみやげなど、渡す理由があるものならOKです」
「2度目以降に手みやげを用意すると、それ以降毎回持っていくことになりかねないので、特に持参する必要はなし。遠方に出張に行った際のおみやげなど、渡す理由があるものならOKです」
手みやげのマナー
【3】謝罪の際の訪問
→謝罪を受け入れてもらってから渡すべし
「『これで許してもらおうとしているのか』と思われないよう、訪問してすぐに渡すのはNG。相手が謝罪を受け入れてくれた後に。また華やかなものやのしをつけたものは避けましょう」
「『これで許してもらおうとしているのか』と思われないよう、訪問してすぐに渡すのはNG。相手が謝罪を受け入れてくれた後に。また華やかなものやのしをつけたものは避けましょう」
【基本のビジネスマナー】シーン別の席次マナー
席次のマナー
【1】オフィス内の応接スペースの場合
「席次の基本は、入口から最も遠い奥の席が上座ですが、図のようなオフィス内にある応接スペースでは、ほかの人の出入りがある場合も多く、オフィスエリアから遠い①の席が上座となります」
席次のマナー
【2】応接セットのある応接室の場合
「応接セットでは長椅子側が上座、さらにいちばん奥の①が上座になります。3人がけの場合もいちばん奥が上座、次が真ん中、手前の順となり、ひとりがけは背もたれなどがない椅子が下座」
席次のマナー
【3】室内にデスクがある応接室の場合
「社長室や役員室などデスクがある応接室では、デスクと入口からいちばん奥の席が上座になります。お客様をお迎えする時は、デスクの上をきれいに整頓しておくように気をつけましょう!」
席次のマナー
【4】円卓型の会議室の場合
「円卓は迷いがちですが、基本のとおり入口からいちばん遠い席が上座、この図では入口から遠い順で上座の左隣、右隣と続き、いちばん入口に近い席が下座。奥から順に案内すれば間違いありません」
席次のマナー
【5】見晴らしのいい会議室の場合
「景色がよい部屋の場合は、入口から近くても景色が見える側のいちばん奥が上座に。お客様をご案内する際は『景色がよいので、よろしければこちら側へどうぞ』とひと言添えるとより好印象です」
席次のマナー
【6】コの字型の会議室の場合
「入口から遠い奥側が上座に。議長や司会がいる場合は、議長は①と②の間に。議長にいちばん近い席が上座になり、入口から近い席が下座になります。議長ひとりがいちばん奥に座る場合も同様に」
席次のマナー
【7】タクシーに乗る場合
「後部座席の運転席の真後ろが上座です。後部座席は狭く中央の席は座りにくいことから、ドア側が2番目、後部座席中央がその次という順。下座は運転手の隣の助手席ですが、乗る人数が少ない場合は助手席は使いません」
席次のマナー
【8】新幹線や飛行機に乗る場合
「進行方向に向いている側のいちばん窓側の座席が上座。次は進行方向に背を向けた側の窓側の席。3列シートの場合は窮屈な真ん中は下座となるので注意。進行方向に背を向けた真ん中の座席がいちばん下座だと覚えて!」
席次のマナー
【9】エレベーターに乗る場合
「基本は奥が上座ですが、特に案内する必要はなし。自分がいちばん下のポジションの場合は操作盤の前に立ち、ボタンを操作します。すでにほかの人が立っている場合には無理する必要はなく、臨機応変に。操作盤が左右どちらもある場合は向かって左が下座です」
【基本のビジネスマナー】正しいお辞儀のしかた
腰から上を一直線にすると美しい挨拶の姿勢に
「歩いている最中なら完全に足を止め、背中を丸めずに腰から曲げ30度の角度で頭を下げます。その時、自分の足先から50〜60cm先に視線を置くときれいに。お客様のお出迎えなどは30度の『敬礼』、部屋の出入り時は15度の『会釈』、謝罪は45度の『最敬礼』などTPOに合わせて」
撮影/小嶋洋平 ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.) モデル/内田理央 スタイリスト/辻村真理 イラスト/田中麻里子 取材・原文/本間香奈 構成・企画/渡部遥奈(MORE)