SixTONES 6つの美学、1つの夢。

現状に満足したことなんて一度もない。ヒリヒリとした熱を放ちながら「まだまだ」、「もっともっと」と、走り続けるSixTONES。彼らがずっと追い続けている夢、そして、それぞれの夢の美学。

SixTONES

2020年デビューのアイドルグループ。各メンバーが音楽業のほかドラマや映画、ミュージカル、バラエティと各方面でマルチに活躍。好評発売中の最新アルバム『声』や『バリューの真実』(NHK Eテレ・火曜19:00〜)も要チェック!

田中樹の美学。

SixTONES・田中樹さん

夢を見たわけじゃない。気づいたら、これしかなかった。だから今もオレはここにいる

子供の頃から「こうなりたい」という明確な夢を持ったことがなかった。それは、12歳でジャニーズ事務所に入ってからもずっと同じ。なんとなくこの仕事を始めて、なんとなく続けて、それこそ「絶対にデビューしてやる」なんて夢を持ったりもしなかった。なのに、やめずに続けたのは「これしかなかったから」なんだと思う。なんて言うと、まるで「いくつもある選択肢の中から天賦の才でコレを選びました」的にカッコよく聞こえるかもしれないけど、実際はその真逆。勉強もろくにしてこなかったし、多少踊れてもスポーツ選手を目指せるほどの運動神経はない、芸能界をやめたら何も残らない。本当の意味で「気づいたら、これしかできなかったから」なんですよ(笑)。

相変わらず、27歳になった今もオレには夢がない。もちろん「今作は前作のアルバムを超えたい」や、「もっといいライブをつくりたい」など、現実的な目標は常に目の前にある。ただ「いつか叶えたい」と願うでっかい夢がないというか。その理由はきっと、夢が叶わなかった時のしんどさを、人生が思いどおりに進まないことを、知っているからなんだと思う。いいことも起きるし、悪いことも起こる、人生って本当に不確かで不安定だから。そんなものの上に夢を設定するのはめちゃくちゃ難しいとオレは思うんですよ。また、自分の持っている力以上の結果を出せないのは当たり前で。ときに奇跡は起こるのかもしれないけど、その奇跡を夢見るのも自分を苦しめる気がする。そんな曖昧なものを期待するのではなく、目の前の目標を必死に積み重ねる。そうやって前進するうちに「なんかスゲー場所にたどり着いていた」、そんな歩み方が自分には合っている気がする。

夢は持たないオレですが“好きなもの”はある。そのひとつは、もちろんSixTONESで。そこには惜しみなく全力を注ぎたいと思っている。だって、人生は思っているよりも時間がないから。その短い時間を生きて死ぬだけで終わらせるのは面白くない。だから、仕事をするし、仲間と遊ぶし、この先にどんな景色が見えるのか楽しみにしながら目標を積み重ねる。死ぬ時に「なかなか楽しかったな」と思えるように。でっかい夢を掲げなくてもそれさえ叶えば「人生大成功じゃね」ってオレは思うんですよね(笑)。

田中樹さんプロフィール

たなか・じゅり●1995年6月15日生まれ、千葉県出身。楽曲ではラップを担当、グループのYouTubeなどではMCを担当するなど、言葉を巧みに操りSixTONESをまとめる存在。『オオカミ少年』(TBS系・金曜19:00〜)に出演中

取材協力/上村祐子 海渡理恵 取材・原文/石井美輪 ※MORE2023年3・4月合併号掲載

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