可愛いベースで大人っぽいが叶う、10のフレンチシック名品

トレンドに左右されることなく、MOREの誌面に何度も登場するフレンチシックなアイテムたち。掲載回数が多いということは、それだけ“愛する価値”があるということ。スタイリスト石上美津江さんの最旬スタイリング&コメントとともに、あらためてその魅力をひもときます。

1 .SPELTA スペルタのバレエシューズ

『スペルタ』は1967年に誕生したバレエシューズブランド。クラシックさを残しつつも独自性や顧客の声、時代の流れをくんだデザインは、いわゆる正統派よりも甘さ控えめでスタイリッシュ。また、アッパーとソールを縫い合わせる“グッドイヤー製法”による快適なはき心地も、多くの人を魅了する理由。
スペルタのバレエシューズをはいた岸本セシル
ベーシックなのに今っぽさがある
「バレエシューズって可愛さや甘さが前面に出がちですが、『スペルタ』は適度に抑えられていて辛口派もはきやすい。幅広い着こなしにもすんなりなじみます」(スタイリスト石上美津江さん、以下同)

メタリックシルバーとスクエアトウのクールなモデルは2019年にリリース。合わせやすさから誌面の登場頻度も断トツ。
靴¥27500/フラッパーズ(スペルタ) ベスト¥28600/バトナー ブラウス¥35200/ビリティス(ビリティス・ディセッタン) パンツ¥11000/リー・ジャパン(リー) バッグ¥60500/メゾン イエナ 帽子¥24200/UTS PR(マサカズ フルサワ) イヤリング¥12980/ロードス(リプサリス)

こんなコーデにも登場してました!

スペルタノバレエシューズをはいた飯豊まりえと佐藤栞里
白T×デニムに、黒のワントーン。シンプルコーデが上品に盛り上がる、絶妙な存在感を発揮。

2.A.P.C. アー・ペー・セーのレザーバッグ

デビューは1987年。シンプルかつエレガントなカジュアルスタイルが支持されるパリ生まれの『アー・ペー・セー』。レザーのバッグはおしゃれプロにも愛用者が多く、ブランドが大切にしている品のよさ、洗練感を忠実に守ったアイテムのひとつ。時代を超えて愛される佇まいが、コーデの格上げを一手に引き受けてくれる。
アーペーセーのバッグを持った岸本セシル
どんなコーデにも似合って上品フレーバーをくれる
「カジュアルコーデを大人に引き上げてくれる上質さでいて、さらっと気軽に持てるところに惹かれます。タイムレスで、シーズンレスでシーンレス。まさに私が思うフレンチシックな名品!」

石上さんのお気に入りは、90年代の薄マチのハンドバッグからインスピレーションを得た「サラ ショルダー」。フラップつきのミニマルなフォルムに、経年変化を楽しめる高品質のカーフスキンレザー。上品さの演出は、このバッグさえあればいい! 
バッグ¥73700/アー・ペー・セー カスタマーサービス(アー・ペー・セー) コート¥39600/Life's 代官山店(TODAYFUL) ワンピース¥23100/メゾン イエナ(イエナ) カットソー¥7920/シップス 渋谷店 ニット¥38500/スローン 帽子¥35200/UTS PR(マサカズ フルサワ) メガネ¥34100/アイヴァン 東京ギャラリー(アイヴァン) イヤリング¥28600/ロードス(リプサリス)

3.THE SHINZONE ザ シンゾーンのオリジナルデニムパンツ

“デニムに合う上品カジュアル”をコンセプトに、素材やサイズ感にこだわったリアルクローズを展開するセレクトショップ『シンゾーン』のオリジナルブランド。おしゃれな体に見えると評判のデニムパンツは、そのほとんどが古着をベースにデザインされていて、“女性がはきやすいメンズライクさ”でも右に出るものなし!
ザ・シンゾーンのデニムをはいた岸本セシル
旬デザイン+美シルエット
「ほどよくトレンド感があり、スニーカーにもヒール靴にもしっくり。そしてものすごくこだわっているはずなのに手の届きやすい価格。“おしゃれなデニム”を探すなら、まずのぞいてほしいブランドです」

こちらはリジッドのパリッとした生地感にセンタプレス、ハイウエストのストレートシルエットで今どきなまっすぐ美脚を演出する「アイビージーンズ」。デニムなのに上品なはき姿が話題。
パンツ¥20900/シンゾーン ルミネ新宿店(ザ シンゾーン) シャツ¥15400/アンクレイヴ コート¥12980/フリークス ストア渋谷 靴¥29700/ファビオ ルスコーニ ジェイアール名古屋タカシマヤ店 バッグ¥22000/クオリネスト(オーマイバッグ) イヤリング¥3520/シップス 渋谷店 リング¥9900/デミルクス ビームス 新宿

4.TICCA ティッカのステンカラーコート

“自分自身の生き方に寄り添ったものであるべき”という思いのもとに製作される『TICCA』の服。コートはベーシックでありながらも鮮明に記憶に残る美しいシルエットが特徴で、たとえば定番人気のステンカラーは、生地をたっぷりと使ったAライン。ドラマティックな揺れ感が、日常を特別にしてくれる。
TICCAのステンカラーコートを着た岸本セシル
360度、どこから見てもきれい
「パッと見はベーシックですが、ゆるやかに広がるAラインやちらりとのぞくチェック柄などちょっとしたところに可愛さがひそんだ一着。あえてバサッとラフにはおるのが素敵です」

2020年春夏からスタートしたこのステンカラーコートは、『TICCA』のオリジナルチェック柄とのリバーシブル。ひざ上の着丈も新鮮なバランスに一役買って。
コート¥75900/TICCA スウェット¥16500/フリークス ストア渋谷 シャツ¥19580・パンツ¥20900・バッグ¥41800/シンゾーン ルミネ新宿店(ザ シンゾーン) 靴¥22000/プラージュ 代官山店 ストール¥39600/シップス グランフロント大阪店 メガネ¥27500/ハウス/バディオプティカル(バディオプティカル)

5.CADEAUX(カドー)のパールジュエリー

パリでインテリアデザインを学んだ姉と、ファッションエディターの妹が手がける日本のジュエリーブランド。スウェットやTシャツといった普段着に合わせられるパールジュエリーを提案し、粒の大きさや照り、金具のデザインと細部にまでこだわったネックレスとイヤリングは、初心者でも身につけやすく小粋さ満点!
カドーのパールネックレスとパールイヤリング
カジュアル服がすぐレディになる
「どちらもカジュアル服の“はずし”として公私で長く愛用しています」

(右)大きさは存在感満点の11mm。正面からは丸く、横からは少し潰れたように見えるボタン型の淡水パールを用いたベストセラー。
イヤリング¥50600/カドー 伊勢丹新宿店(カドー) 
(左)『シンゾーン』の別注モデルとして2015年より販売。パールと一体感のあるモダンなエンドパーツがポイントに。
ネックレス¥25300/シンゾーン ルミネ新宿店(カドー)

こんなコーデにも登場してました!

カドーのイヤリングをつけた本田翼とネックレスをつけた飯豊まりえ
(右)シンプルなニットとデニム、バックパックのアクティブな装いに、たちまち気品とこなれ感が♡
(左)大粒だけど、おもちゃっぽさはゼロ! 耳もとにちょうどいい女性らしさと華やぎが宿って

6.SANDERS(サンダース)のローファー

1873年、サンダース兄弟によって、靴の聖地と称されるイギリス・ノーサンプトンで創業。140年以上たった今も伝統的な製法を守り、丁寧に作られる革靴は、どれも重厚感がありオーセンティック。その中でもMORE誌面で頻繁に登場するローファーは汎用性が高く、今っぽい“重さ”の演出がスマートに叶う。
サンダースのローファーをはいた岸本セシル
ボリューム感が絶妙な本格派
「歴史ある老舗の気品と、ほかとは一線を画す紳士的なフォルムに惚れ惚れ。パンツはもちろん、こんなふうに甘いスカートに合わせても!」

アッパーは鏡面加工を施したつややかなレザー。グリップ力に長けたソールを採用し、実用性もばっちり。
靴¥55000/グラストンベリーショールーム(サンダース) カーディガン¥39600/シップス グランフロント大阪店(ウーア) カットソー¥24200/ボウルズ(ハイク) ジャケット¥16500/ジャーナル スタンダード 自由が丘店 スカート¥20900/ROPÉ バッグ¥26400/メゾン イエナ イヤリング¥11000/シップス 渋谷店 ソックス¥2860/真下商事(パンセレラ) ヘアバンド/スタイリスト私物

7.Bilitis dix-sept ans(ビリティス・ディセッタン)のコットンスカート

大好きな甘辛MIXに欠かせない、白のコットンスカートを選ぶなら、迷わず『ビリティス・ディセッタン』を。繊細なオーガンジー生地と、クチュール感あふれるデザインがつくり出す可愛らしさは、まさに理想形。スポーティやメンズライクのこなれ見えだって思いのまま。
ビリティスの白コットンスカートをはいた岸本セシル
一年中、ずっと愛せる“甘さ”
「白のコットンスカートって春夏のイメージですが、私は冬に取り入れて、わざと季節感を“はずす”のが好き。『ビリティス』は大人向きの甘さで、本当に頼りになります!」

シーズンレスで活躍するコットン混紡のオーガンジー素材。5段になったティアードは2、3段目にギャザーを寄せた共布をはさみ込み、4、5段目にはフリルでアクセントをプラス。繊細なワザがキラリと光る一枚に。
スカート¥35200/ビリティス(ビリティス・ディセッタン) ニット¥33000/バトナー 靴¥105600/メゾン イエナ(ネブローニ) バッグ¥48400/プラージュ 代官山店 帽子¥5940/グラストンベリーショールーム(プログレス ランニング クラブ) イヤリング¥2090/ロードス(シースキー) リング¥29700/UTS PR(ルフェール)

8.Traditional Weatherwear(トラディショナル ウェザーウェア)のシャツ

イギリスの老舗『マッキントッシュ社』から、デイリーウエアブランドとして1974年にスタート。アウターやレイングッズの優秀さもさることながら、編集部が着目したのは、オーバーサイズのシャツ。今の気分をほんのりと漂わせたデザインは、ただシンプルに着るだけでもさまになる。
トラディショナルウェザーウェアのシャツを着た岸本セシル
知的さと清潔感、しゃれ感も一枚で
「オーバーサイズでも気負わずに着られて、ラフに着ても決してだらしなく見えない。厚着になる冬はどうしても脇役になることが多いけれど、ないと困る存在です」

フロントのこまやかなピンタックとブロード生地の美しい微光沢で、ドレスシャツのように仕立てたバンドカラー。
シャツ¥28600/トラディショナル ウェザーウェア 青山店(トラディショナル ウェザーウェア)

9.EYEVAN(アイヴァン)のメガネ

モアスタイリスト陣のリース率No.1を誇る『アイヴァン』は、1972年に誕生した日本初のファッションアイウエアブランド。福井県鯖江市の熟練の職人によって丁寧に作られるメガネは、品質の高さはもちろん、しゃれ顔になれるデザインの豊富さも魅力。本命の一本はまずはここで。
アイヴァンのメガネをかけた岸本セシル
上品な顔映えの演出なら
「どんな洋服とも好バランス! 私はこの地金フレームと黒縁をよくスタイリングに使っています」

ブリッジとテンプルに繊細な彫りを施したゴールドカラーのボストンシェイプが、しゃれたアクセントに。素材は軽量で強度に優れたチタンを使用。
メガネ¥31900/アイヴァン 東京ギャラリー(アイヴァン) コート¥75900/アー・ペー・セー カスタマーサービス(アー・ペー・セー) オーバーオール¥9900/リー・ジャパン(リー) ニット¥14300/Life's 代官山店(TODAYFUL) カチューシャ¥17600/アレクサンドル ドゥ パリ GINZA SIX店

10.Le minor(ルミノア)のバスクシャツ

1936年にフランスのブルターニュ地方・ロリアンで創業した『ルミノア』。“made in FRANCE”にこだわり、生地から縫製までをフランス国内の自社工場で一貫生産されたバスクシャツは、上質でとってもタフ。また老舗なのにカラーやデザインのバリエが幅広く、“選べる楽しさ”があるのも、このブランドならでは。
ルミノアのボーダーバスクシャツを着た岸本セシル
フレンチシックの永久定番!
「毎シーズンちゃんとアップデートされているから、王道なのに旬感あり。ボーダーが苦手な人も着こなしやすいと思います」

太いフレアスリーブだったり、ひとくせが秀逸。
カットソー¥13200/ゲストリスト(ルミノア) Tシャツ¥6380・パンツ¥23100/シンゾーン ルミネ新宿店 靴¥30800/グッドスタンディング(リノ) カーディガン¥6996/フリークス ストア渋谷 バッグ¥6600/ビリティス(ビリティス・ディセッタン) リング(3個セット)¥25300/スピック&スパン ルミネ有楽町店

こんなコーデにも登場してました!

【フレンチシック名品】スタイリストが迷っの画像_13
(右)この冬も引き続きブームなデニムのサロペットと、爽やかなブルーのワントーン風配色でレトロシックに 
(左)バスクシャツは体が泳ぐビッグサイズ。マニッシュなパンツ+レディな靴と上級カジュアルを堪能
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撮影/森脇裕介 ヘア&メイク/川添カユミ(ilumini.) モデル/岸本セシル スタイリスト/石上美津江 取材・原文/鈴木絵美 構成・企画/青山玲子(MORE) ※掲載商品の発売時期については変更等の可能性があります。メーカーHP等で最新情報をご確認ください。