【牡牛座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/29~12/12> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「“ふゆ”ためのビジョンを」 

12月15日には「冬至」前の最後の新月を迎えていきます。冬至は1年でもっとも日が短く、太陽の力が弱まる1日であり、ここから夏至に向かって日がのびていくフェーズに切り替わっていきます。その直前のいて座の新月は、仮に1日のサイクルに置き換えれば、夜明け前のもっとも闇が深くなるタイミングに相当する大切な節目と言えます。 

そんな今回の新月のテーマは「冬ごもり」。もともと「冬(ふゆ)」という言葉は、「触れる」から分化した「ふる」という動詞が変化したもの。すなわち、外部からやってきた霊が付着することで、新たな力が人に加わって「ふゆ(増)」ことを意味しましたが、その際、外部からの霊の来着を待つために日常的な行為を控え、穢れを避ける期間を「冬ごもり」といいました。  

冬ごもりの間、熊であればやがてやって来る春の訪れの情景を夢見るのでしょうが、人間である私たちが見るべきものがあるとするなら、それは弱まった魂の力が思わず昂ぶってしまうような歓喜のビジョンであるはず。 

今回の新月は、昨今の波瀾と憂鬱に満ちた人間世界とは異なる次元にある、不思議な明るさのあるビジョンや喜ばしいイメージを、どれだけ想像力(空想力)を働かせ思い描いていけるかが重要なテーマとなっていくでしょう。 

牡牛座(おうし座)

今期のおうし座のキーワードは、「両性具有的」。

牡牛座のイラスト
ヴァージニア・ウルフが小説『オーランドー』で表現しようとした両性具有的な人間は、もともと一つだった身体が二分されて男女が互いを求めるようになったというプラトン的発想のものではなく、オーランドーというひとりの登場人物に「男」の前半生を生きさせた後で、身体を「女」に変身させ、戸惑い混乱する時期を経て内面が少しずつ両性具有的になっていくというプロセスを描いています。いわば、作者のウルフのなかにオーランドーの内面が入れ子式に展開されていく訳です。 
 
女性になってからのオーランドーは、徐々にそれまで入れ込んでいた中性的女性サーシャへの独占欲が薄れ、代わりに紳士階級の冒険家シェルマディーンと接近していきます。それは性的な結びつきというより、友愛的な絆に近いものなのですが、その実際の描写を引用してみましょう。 
 
彼が「枝と枯葉と蝸牛の殻ひとつかふたつで地面にホーン岬の模型を作」り、オーランドーに「これが南。風がここら辺から吹いてくる」という具合に、その冒険譚を聞かせると、オーランドーがあまりに深く理解するので、シェルマディーンは思わず「君はほんとうに男じゃないの?」と訊き、すると今度はオーランドーが「あなたが女でないなんて信じられない」と答えるのです。 
 
作者のウルフはそんな二人について、「お互いの気持ちがあまり速やかに一致するのは驚きだったし、それに女が男と同じほど寛容で率直になんでも言い、男が女のように神秘的で細やかだなんて、ふたりにとって新発見だったから、直ちに立証する必要があったのだ」と書き記していますが、おそらくある程度はバイセクシャルであったウルフ自身の実体験がベースにあったのではないでしょうか。 
 
今期のおうし座のあなたもまた、男女の境界の上で揺れ動くオーランドーのごとく、人間関係における固定観念やそれにひもづく息苦しさから少しでも解き放っていくことがテーマとなっていくかもしれません。 


参考:ヴァージニア・ウルフ、杉山洋子訳『オーランドー』(ちくま文庫) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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