社会人の海外留学特集

スキルアップ、キャリアチェンジ、リフレッシュ……変化が欲しいけど、どうしたらいいかわからない。そんなモヤモヤを抱いている人、多いのでは? 社会が大きく変化している今こそ、新しいことに挑戦するチャンス! 社会人の海外留学についてまとめてみました。
[目次]
  1. 社会人の海外留学の主な種類
  2. 20~30代女性にアンケート! 海外留学したい? 何を学びたい?
  3. 社会人女性の海外留学目的、人気エリアetc.アンケート【留学ジャーナル】
    1. 留学の目的
    2. 人気エリア
    3. 留学の平均期間
    4. 留学者数の推移
    5. コロナ禍以降の留学傾向
  4. 社会人の海外留学の費用
    1. 留学総費用の目安
    2. 費用の節約方法
      1. 奨学金を使う
      2. 物価や為替の安い国を選ぶ
      3. シェアハウスやルームシェアを活用する
      4. 都市部以外に滞在する
      5. 航空券を早めに買う
      6. 学校を早めに決める
      7. お得なプログラムを利用する
      8. 繁忙期を避ける
      9. 自炊をする
      10. ワーキングホリデーを利用して行く
  5. 社会人の海外留学Q&A。現地トラブルは? 渡航前にやっておけばよかったことは?
    1. 留学先でのトラブルはあった?
    2. 留学前にやっておいてよかったことは?
    3. 留学前にやっておけばよかったことは?
  6. 社会人の海外留学体験談5選
    1. 【営業→デザイナー】ニューヨークの美術大学へ
    2. 【コンプレックス克復】英語力アップのためセブ島の語学学校へ
    3. 【専門知識を深める】英語教員が教育を学びにブライトンの大学院へ
    4. 【英語で働きたい】キャリアチェンジ目指してサンフランシスコのビジネススクールへ
    5. 【趣味を強みに】韓国語を学ぶためソウルの大学語学コースへ

社会人の海外留学の主な種類

留学といえば半年や年単位での留学が思い浮かびますが、どんな種類や目的の留学があるのでしょうか? 留学の種類を解説します。

短期留学&長期留学

留学は期間によって短期と長期に分けられます。一般的に短期は3カ月未満、長期は3カ月以上となります。予算や目的、仕事などの理由から人によって期間は異なります。短期間で語学力やビジネススキル、コミュニケーションスキルの向上を目指すプログラムなどの人気が高い一方で、長期間留学し語学力や国際感覚を身に着ける留学も人気があります。仕事をやめたくない方、予算をおさえたい方、海外生活が不安な方は短期、仕事をしばらくやめても大丈夫な方、じっくり留学してスキルや感覚を身に着けたい方は長期がおすすめ。

語学留学

留学目的で一番といっていいほど多いのが、キャリアアップやキャリアチェンジなどのための語学力アップを理由とした留学。1週間など短期のプログラムも多く、今後のキャリアにもつなげやすいため人気です。主な方法としては現地の語学学校や大学に通う、語学力を上げるプログラムに参加、などがあります。社会人の海外留学は転職の合間や職場の休暇制度や有休などを利用した語学留学が多いようです。

資格取得留学

キャリアアップやキャリアチェンジのための資格取得を目的とした留学。留学後帰国して日本で資格を活かす方もいれば、そのまま海外で仕事をさがして海外移住・就労を目指す方もいます。

大学等への進学留学

専門知識を深めるために海外の大学へ留学する方もいます。長期留学となることが多く費用も高くなりがちです。しかし国や公立or私立かによっては日本よりも学費が安かったり無料だったりすることも。また多くの場合授業についていけるだけの語学力も必須となりますが、授業開始前に学校側が語学力アップ用の講座を用意している場合もあります。

ボランティア留学

自然や動物の保護、日本語教師アシスタント、生活や医療の支援活動などのボランティアを目的とした留学。ほかの留学と比べると参加費が比較的安く、期間や滞在国も豊富で、スケジュールを組みやすい留学でもあります。プログラムによっては宿泊費や食事が提供され、滞在費用が無料になることも。

ワーキングホリデー

正確には留学と少し異なりますが、ワーキングホリデーも人気です。留学との大きな違いは滞在先で働くことができること。海外旅行・生活に必要なビザには種類がいくつかあり、ワーキングホリデーのビザは就労可能なビザとなっています。現地で働いて滞在費用の足しにしながら海外生活ができるところが魅力の一つです。


社会人女性にアンケート! 海外留学したい? 何を学びたい?

社会人の海外留学

Q.今後留学してみたい?

YES 74%

なかなか踏み出せない理由のトップは、留学費用と帰国後のキャリアに対する不安。ぜひ、体験談を参考にして!

Q.留学するならどんなことを学びたい?

1位:英語
2位:専門分野
3位:語学(英語以外)

「英語」が2位以下を大きく引き離し、断トツ1位に。生かせる職種が多く、基礎知識があることも影響していそう! 「専門分野」は、ファイナンスとファッションが人気でした。


社会人女性の海外留学目的、人気エリアetc.アンケート【留学ジャーナル】

教えてくれたのは…『留学ジャーナル』

留学情報の提供、留学諸手続きの代行などを行う、日本最大級の留学エージェント。世界11カ国、650校以上から留学先を選べる。現地に提携オフィスを設置しているエリアもあり、日本語での電話サポートは24時間体制
サイト:https://www.ryugaku.co.jp/

留学の目的

長期語学留学40%、短期語学留学21%、ワーキングホリデー26%、大学・専門学校13%
「『長期留学』は9週間以上、『短期留学』は8週間以内を指します。コロナ禍前は短期が一番人気でしたが、2022年秋頃までは長期のほうが学生ビザを取得しやすく、人気が上回る結果に。また円安の影響を受け、働きながら語学学校へ通える『ワーキングホリデー』の人気が上昇したのも変化です。『大学・専門学校』へ入学した人の多くは、ITやマーケティングなどビジネスのスキルアップが目的。以前は観光業も人気でしたが、コロナ禍の影響で減少しました」(『留学ジャーナル』石澤さん、以下同)

人気エリア

1位:バンクーバー
2位:トロント
3位:シドニー
4位:メルボルン
5位:マルタ島

カナダはランキング上位の常連。アメリカの物価上昇を受けて、ますます人気が高まっています。オーストラリアは、安全面&気候で選ぶ人が多数。両国ともに、語学留学を目的に訪れる人がほとんどです。ちなみに6位以下は、ロンドン、ケロウナ、ニューヨーク、ロサンゼルス、ダブリンでした」

留学の平均期間

20週

「コロナ禍前は、夏休みなどの長期休暇と有給休暇を合わせて、数週間で気軽に留学する方も多数いらっしゃいました。今年は昨年よりも海外へ行きやすくなるので、短期留学の人気が徐々に復活する見込みです」

留学者数の推移

2021年 ➡ 2022年 120%

「円安、航空運賃高騰の影響もあり、大幅な増加はもう少し先になりそうです。日本人の少ない環境を求める方は、今が狙い目といえます!」

コロナ禍以降の留学傾向

専門的な知識を学ぶ人が増加

「“なんとなく”で語学を学ぶ傾向が強かった以前と比べ、スキルアップやキャリアチェンジ、グローバルに働くことを留学の目的に掲げる人が急増しています。20代後半では英語の次にビジネス関係が人気です」
社会人だって海外留学したい! 費用、人気エリアなど大人留学のリアルデータ

社会人の海外留学の費用

留学したい! と思ったとき、多くの方が一番気になるのはやはり費用ではないでしょうか? 費用の目安はいくらか、どのように用意すればいいのかを解説します。

留学総費用の目安(留学ジャーナルアンケートから)

6カ月で 161〜312万円

「総費用に含まれるのは、授業料、滞在費、航空運賃、保険、レジャー費です。2022年は円安の影響が大きく、最も円が安かった時期は、上記の平均費用の3割増しに。予算を抑えたい場合は、費用で大きな割合を占める学費が安い学校・国を選ぶことをおすすめします」(留学ジャーナル)

費用の節約方法

奨学金を使う
お金を返す必要のない給付型と、返す必要の貸与型の2種類があります。学歴や年齢、成績、専攻などさまざまな受給条件があり、特に給付型は条件が厳しめです。
物価や為替の安い国を選ぶ
語学力アップや資格取得を目的とした留学などの場合、比較的物価の安い国を選ぶという方法もあります。たとえば英語圏で人気の高い留学先はアメリカです。しかしアメリカ留学は物価や円安の影響で高額となりがち。比較的費用をおさえながら英語を学べる留学先としては、フィリピンが知られています。
シェアハウスやルームシェアを活用する
シェアハウスに住んだりルームシェアをしたりして家賃をおさえる方法です。友達が作りやすい、ほかの学生や住人との情報、特に現地にいないとわからないような情報が交換しやすい、などのメリットもあります。一方で二人部屋などで個室がなかったり、キッチンなどのスペースが共用であったりするため、共同生活が苦手な方には不向き、生活空間を共有するため騒音などのトラブルが気になりやすいというデメリットも。
都市部以外に滞在する
シェアハウスなどに入れない場合、一人で住みたい場合などは、物価や家賃などの高い都市部での暮らしを避け、郊外など比較的安めの地域に滞在するのも方法の一つです。たとえば学生の多い地域は学生向けの安い部屋なども多い傾向にあります。一方で地域によっては治安など安全面の心配もあるため、注意が必要です。
航空券を早めに買う
早割のある航空会社を利用して航空券を安く購入する方法です。割引キャンペーンで購入するのも手。
学校を早めに決める
大学ではあまりありませんが、語学学校などの場合早めに申し込むと授業料が割引になるキャンペーンを実施していることがあります。
お得なプログラムを利用する
語学学校によっては長期間通う場合に割引プログラムが適用できる場合も。条件を満たせれば数万円ほど浮かせることができます。特に3カ月以上の留学となる場合は割引が適用されやすいです。
繁忙期を避ける
ホリデーシーズンなど旅行や留学人気の高い時期は航空運賃も学費も上がります。入学時期が指定されていないのであれば。夏休みや年末年始、ゴールデンウィークなどの時期を避けるだけでも少し安くおさえられます。
自炊をする
どの国も自炊より外食のほうが高い傾向にあります。たまにならともかく、毎日外食では費用がかさみ、健康面も心配です。キッチンのある部屋やシェアハウスに住んで現地のスーパーなどで買い物し、自炊することで食費をおさえることができます。
ワーキングホリデーを利用して行く
働くことのできるワーキングホリデーで海外へ行き、現地で働いて費用の足しにしながら滞在する方法もあります。勉強のみの専念は難しくなるかもしれませんが、費用が浮くほかにも働くことで現地の生活やネイティブの言語により深く触れやすいメリットもあります。


社会人の海外留学Q&A。現地トラブルは? 渡航前にやっておけばよかったことは?

大人の海外留学
留学経験者の体験談を参考にトラブルやストレスを回避! 快適な留学生活を送ろう。

留学先でのトラブルはあった?

飛行機トラブルと台風で帰国が1週間ずれた(セブ島:北畠唯香さん)
「乗るはずだった飛行機が故障して6日、さらに台風の影響で1日。LCCだったため自腹でチケットを取り直し、痛い出費に」
節約生活で栄養が偏り留学先で倒れた!(サンフランシスコ:濵 美笛さん)
「アメリカの物価高騰と円安の打撃を受けて、食事量を減らしたのが原因。意識を失って転倒し、救急車で運ばれました
見知らぬ人からつばを吐きかけられて震えた(ニューヨーク:蓬生まりさん)
アジアンヘイトが高まっていた時期。ジョギング中だったので、ダッシュで逃げました。差別を感じたのはこの1度だけです」

留学前にやっておいてよかったことは?

手続きが面倒な部屋の契約は渡航前がベター(ソウル:大垣美幸さん)
「手続きに数日かかることもあるし、宿泊費がもったいない。私は日本語OKの不動産会社を通じて、ネットで事前契約!」
語学の集中講座は受けるのがおすすめ(イギリス:田中悠華さん)
「授業が始まる前の6週間、アカデミックな英語の集中講座に参加。語学力はもちろん、気持ちの準備も整いました!

留学前にやっておけばよかったことは?

リスニングを重点的に学ぶべきだった!(サンフランシスコ:濵 美笛さん)
「渡米して最も苦労したのがリスニング。聞き取れないと意見も言えず、発言力が評価されるアメリカでは不利な状況に」
次に行く時は日本食を持参します(ソウル:大垣美幸さん)
韓国にはひとりで外食する文化がないので、野菜豊富な鍋などは2人前から。屋台のキンパばかり食べてました(涙)」
家賃の相場を調べず寮に入ったことを後悔(イギリス:田中悠華さん)
「シェアハウスで暮らす留学生仲間に家賃を聞いたら、寮より3万円も安かった! 個室だから快適ではあるんですけどね」
大人の海外留学Q&A! 現地でのトラブルは? 渡航前にやっておけばよかったことは?


社会人の海外留学体験談5選

海外留学で自分らしい生き方、目標、強みを見つけた5人に話を聞きました。

【営業→デザイナー】ニューヨークの美術大学へ

グラフィックデザイナー 蓬生まりさん(32歳)
グラフィックデザイナー 蓬生まりさん(32歳)
DATA
留学先:パーソンズ美術大学 コミュニケーション・デザイン 準学士
留学期間:1年6カ月
留学にかかった費用:約1200万円
HISTORY
2019年8月……リサーチ開始
2020年3月……出願
    5月……合格
2021年6月……前職の広告代理店を退職
    7月……渡航
    8月……入学
2022年12月……卒業
勇気を出してチャレンジしたら憧れの生活が現実に!
グラフィックデザインを仕事にしたいと思いながらも、「自分にはセンスがない」と諦めていた蓬生さん。30歳の節目を前に自分自身と向きあった結果、夢を追う決意をする。

「大学ではメディアデザインを学んでいたのですが、周りはセンスにあふれた人ばかり。広告代理店に就職したものの、デザイナーのようなクリエイティブ職は諦めて、営業職として7年間働きました。仕事は楽しかったけど、漠然と“このままでいいのかな?”というモヤモヤを感じ始めて。海外旅行が趣味だったこともあり、デザインを学べる海外の大学を検索する中で、美大の名門・パーソンズの受験に向けた準備コースを発見。試しに受けてみよう、と半年ほど通い、願書を出したら……受かったんです!」

専攻はコミュニケーション・デザイン。学士号と修士号の中間にあたる、準学士号(アソシエイト)を習得するためのコースに入学する。

同級生は20名で、平均年齢は26歳ほど。バレエダンサーから銀行員まで、さまざまな職種で3年ほど働いたのち、キャリアチェンジのために通う人が多いです。ロックダウン明けで対面のコミュニケーションに飢えていたせいもあり、みんなで食事に行ったり散歩をしたり、とっても仲よし。年上な私の年齢を気にせず、フレンドリーに接してくれます。1学期は、やる気がありすぎて、3時間の授業を週6コマも入れてしまい……。ポスターや雑誌など、ありとあらゆるデザインを学べるのは楽しい一方で、地下鉄での移動中もPCで作業するほど忙しかった(笑)。2学期からはコツを覚えて、余裕のあるスケジュールを組むようになりました。アメリカの大学はとにかく課題が多いので、要注意です!」

いつか勉強したいという思いから、コツコツ貯金してきたものの、N.Y.の物価高と円安の影響で現在はギリギリの生活を送っているそう。

「1年半分の学費850万円を払っても350万円ほど貯蓄があったため、十分だろうと踏んでいましたが、甘かった。夏休みにデザイン事務所で働いたり、フリーの仕事を受けたりして100万円ほど稼いでも、今の残高は50万円ほど(2022年11月時点)。おいしい店やおしゃれな服がたくさんあるのに、手を出せないのが歯がゆいです。贅沢な暮らしはできませんが、好きなことに没頭できる今の私は、これまでの人生でいちばん幸せです!」

まずはN.Y.でキャリアを積むべく、絶賛、就職活動中。卒業後1年の猶予があるビザの期限が切れるまでは、チャレンジし続けるつもりだという。

100社中、1社受かればラッキーという状況なので、ビザが必要な私の就職はさらに難関。でもN.Y.で成功すれば世界中どこでも通用するかなと。使い果たした貯金も取り戻さなきゃですし(笑)。何度も心が折れそうになりましたが、簡単に諦めない根性は、日本で営業をしていた経験の賜物。けちょんけちょんに怒られ、夜遅くまで働いてだいぶ強くなりました。そういう意味でも、社会人の留学は遅いどころか適齢期だと思います!
留学で得られたもの
自信がついて人と比べなくなった
好きなことに没頭できる生活
❸ チャンスを逃さない自己アピール力

「自分に自信が持てなかった頃は、人の才能をうらやんでばかりいました。課題に追われる日々も、好きなことだから楽しめる! 自己アピールは、就活でチャンスをつかむために意識して強化中。日本では美徳とされる謙遜も、こちらではマイナス評価に」
留学生活の様子
マンハッタンにあるキャンパスビル
マンハッタンにあるキャンパスビル
「デザイナーのトム・フォードやマーク・ジェイコブスも、ここの卒業生」
授業で描いたデッサン
授業で描いたデッサン
「デッサンの授業での講評の様子」
クラスメイトとのハウスパーティー
クラスメイトとのハウスパーティー
食は高いから、ハウスパーティーが主流です」
天気のいい日は路上でスケッチ
天気のいい日は路上でスケッチ
「スケッチしがいがある、おしゃれな街並み」
校内の至る所にアートが
校内の至る所にアートが
「カラフル&アーティスティックな校内にいるだけで、刺激を受けます。学生の服装もかなり個性的で、ファッションショーを観ているような感覚に!」
世界各国から集まった学生たちと
世界各国から集まった学生たちと
「インドの祝祭日を祝うため、学校の友達とディナーに」
【大人の留学体験談】広告代理店の営業職からニューヨークの美術大学へ「これまでの人生でいちばん幸せ」

【コンプレックス克復】英語力アップのためセブ島の語学学校へ

『リソースクリエイション』広報 北畠唯香さん(26歳)
『リソースクリエイション』広報 北畠唯香さん(26歳)
DATA
留学先:アイ・ブリーズ・インターナショナル・ランゲージ・センター
留学期間:1カ月
留学にかかった費用:約50万円
HISTORY
2022年9月1日……リサーチ開始
    9月5日……留学を決意
    9月26日……渡航、入学
    10月21日……卒業
    11月1日……帰国
念願だった語学留学で自信がつき将来の可能性がぐんと広がりました!
長年抱き続けてきた留学の夢を、昨年ついに叶えた北畠さん。目的は、帰国子女なのに英語を話せない、というコンプレックスを克服するため。

「幼い頃アメリカに住んでいたのですが、英語をすっかり忘れてしまって。お金を貯めて絶対に留学するぞ! と就職しましたが、いざ働き始めるとなかなか休めない。そんな中、昨年、会社の休暇制度で1カ月休めることに。すぐにリサーチを始めました」

コロナ禍ということもあり、欧米諸国への留学は手続きが間にあわない。諦めかけた時に、フィリピン・セブ島での留学プランを知ったそう。

「正直、セブ島の知識は皆無でしたが、すぐに行けるならどこでもいい! という気持ちで(笑)。留学エージェントに連絡すると、入学可能という回答が! フルタイムで働いていたので、事前打ち合わせなど、すべてオンラインで行えたのは助かりました。寮と食事がセットになっているプランだったので、持ち物は衣服など最小限でOK。自分で準備するものはあまりなかったので、渡航直前まで英語の予習に費やしました」

出発前は不安のあまりに号泣したものの、到着後、リゾートホテルのように豪華な学校に感動!

「授業が行われる教室や寮、食堂のほかに、カフェやプールも。施設の外にはビーチが広がっていて、まさに天国でした。寮は相部屋や個室などさまざまなタイプがあったのですが、私はふたり部屋をチョイス。授業料と1日3食の食事、エージェント費用込みで1カ月、約27万円授業は基本マンツーマンなので、リーズナブルに感じました。ちなみに先生の9割はフィリピン人ですが、発音がとてもキレイ。自身も第二外国語として英語を学んできた背景から、説明もわかりやすくて、驚くほど上達できました。初日と最終日に同じテストを受けたら、正答率は32%から50%まで上昇!」

世界各国から集まった留学生仲間との友情が、日々の勉強のモチベーションになったそう。

「学生の割合は、日本人と韓国人がそれぞれ4割、台湾人が1.5割、残りは中東諸国の出身。せっかく英語を学びにきているのだし、外国人の友達をつくろう! と心に決めて、自分から声をかけました。みんな私よりはるかに英語がうまくて緊張しましたが、優しく迎え入れてくれて。毎日、一緒に勉強や食事をするうちに急速に仲が深まり、夜は街を散策したり、週末はみんなで小旅行へ♡ 彼女たちとのコミュニケーションも、すごくいい勉強になりました

そんな仲間たちとは今でも定期的に連絡を取りあい、それが語学力の維持につながっているそう。

「ほかにも、外国人との異文化交流コミュニティに参加したり、英会話カフェに通ったりしています。次なる目標は、海外で働くこと! 当初は留学がゴールでしたが、留学で視野が広がり、自分の可能性も広がりました。人生を80年と考えると、1カ月なんて、ほんの一瞬。それで長い未来がぐんと豊かになるのだから、留学のコスパは最強です(笑)」
留学で得られたもの
❶ 語学力UPと同時にコンプレックスも克服
❷ 深い絆で結ばれた多国籍な友達
❸ 夢だった海外暮らし体験♡

「カタコトだった渡航当初から、英語で難なくコミュニケーションがとれるまで成長。近々、留学生仲間の住む国に遊びにいく予定を立てています♪ 留学で旅行とはひと味違う海外ライフを経験し、新たに海外で働くという目標ができました!」
留学生活の様子
留学生活の様子
多国籍な友達との出会いは宝物♡
「友達との会話で、日常生活がより鍛えられました!」
留学生活の様子
休日はセブ島の豊かな自然を満喫
「週末はしっかり遊んでリフレッシュ。メリハリがついて、勉強の集中力もUP」
留学生活の様子
ジンベエザメと泳げて感激!
「セブ島の最南端オスロブにて」
留学生活の様子
授業はほぼすべてマンツーマン!
「1日6コマの授業のうち、4コマはマンツーマン(1コマ45分)。フィリピン人の先生はみんな、底抜けに明るくて、友達のように仲よくなりました♡」
留学生活の様子
ローカルなレストランで
「写真左下のマグロの大トロ焼きが絶品」
留学生活の様子
コース最終日に施設の中庭で
「現地でできた仲間たちとの別れが辛くて大泣き!」
【大人の留学体験談】休暇制度でセブ島の語学学校へ「人生を80年と考えると、1カ月なんて、ほんの一瞬」

【専門知識を深める】英語教員が教育を学びにブライトンの大学院へ

公立高校 教員 田中悠華さん(28歳)
公立高校 教員 田中悠華さん(28歳)
DATA
留学先:ブライトン大学 英語教授法 修士
留学期間:1年
留学にかかった費用:約800万円(予定)
HISTORY
2017年3月……留学を決意
2018年4月……採用試験に合格し高校教員に
2020年9月……リサーチ開始
2021年4月……休職申請
    9月……出願
2022年7月……渡航、入学し現在も留学中
留学機会を絶対に逃したくない! 計画を立てて、入念に進めました
高校の英語教員である田中さんは、休職して留学へ。担任するクラスの卒業に合わせて、入念に計画を立てたそう。

大学時代に経験した1年間のロサンゼルス留学が、衝撃的に楽しくて。いつか必ずまた留学しようと心に決めていました。教員になるための学部を卒業し、そのまま高校の英語講師に。当時は留学後に教員採用試験を受けようと思っていましたが、先輩にすすめられて受けたら合格。教員として担任クラスを持つことになったため、彼らが卒業するタイミングで留学するのがベストでした。逆にそこを逃すと、どんどん先になってしまうため、しっかりプランを立てましたね」

旅行が好きなことから、世界一周旅行と迷ったのだとか。

「学びのためなら休職できますが、旅行では許可が下りません。せっかく教員になったので、悩んだ末に留学を選びました。休職の申請には学ぶ内容と担当科目との関連性も必須なので、英語を母国語としない人に英語を教える方法を理論立てて学ぶ『英語教授法』を専攻することにしました。英語圏であればどこでもよいのですが、1年で修士号を得られるイギリスへ。2年となると費用も倍かかりますから!」

想定外のトラブルもあったが無事に渡航。世界各国出身の留学生たちとの意見交換は、学びと発見の連続だと語る。

「デジタル教材を用いた、より専門的な英語教授法のコースに惹かれてブライトン大学を選んだんですけど……入学の準備をすべて終えた後に、学生数が足りないためキャンセルになったと連絡が。一般的なコースに切り替えましたが、それなら正直ここじゃなくてもよかった(笑)。でも授業内容は刺激的で、結果的に満足しています。クラスは10人ほどの小規模で、8割は留学生。ディスカッションベースだからいろんな国の教育法について知れて興味深いです。1、2学期は3時間の授業が週に3コマと、授業数は少ないのですが、課題の量が膨大。大変でしたが、慣れた今は時間を有効に使い、充実した日々を送っています。週10時間ほど日本料理店でアルバイトし、旅行資金に♪」

日常から離れることで心にゆとりが生まれ、仕事へのモチベーションも上昇している。

「自分のことだけを考えればいい状況って、働いていると、なかなかないですよね。心身ともにリラックスしたら、帰国後に教えたいことが次々と浮かぶようになりました。タイミングを逃さないためにも、行きたい! と感じた時に行動するのが肝だと思います」
留学で得られたもの
アカデミックな語学力が身についた
❷ 日本の教育を客観的に評価できるように!
自分自身を大切にすることを学んだ

「論文などを読むことで、日常会話の枠を超えた英語を習得さまざまな国の教育システムを知り、視野が広がりました。ノーストレスな生活を送っていたら、心まで自然と豊かに!」
留学生活の様子
留学生活の様子
寮は個室! キッチンのみ共有
「大学の寮は、個室で年間150万円ほど」
留学生活の様子
夏コースのプレゼンテーション
「授業はディスカッションベースで、プレゼンなども行うため、人前で話す能力が鍛えられます」
留学生活の様子
『ハリポタ』の人気ロケ地
「“セブン・シスターズ”と呼ばれる、イギリス南部イースト・サセックス州にある海食崖」
留学生活の様子
スイス旅行へ
「在学中に、ヨーロッパ中を旅するのが目標」
留学生活の様子
晴れた日のブライトンビーチ
「イギリス南東部の海沿いに位置するブライトンは、ロンドンから電車で1時間ほど」
留学生活の様子
クラスメイトは年齢も国籍もバラバラ
「クラスメイトはほぼ全員、年上」
【大人の留学体験談】高校の教員が休職しイギリスの大学院へ「行きたい! と感じた時に行動するのが肝」

【英語で働きたい】キャリアチェンジ目指してサンフランシスコのビジネススクールへ

元パーソナルトレーナー 濵 美笛さん(25歳)
元パーソナルトレーナー 濵 美笛さん(25歳)
DATA
留学先:ハルト・インターナショナル・ビジネススクール
    マスター・オブ・インターナショナル・ビジネス
留学期間:1年6カ月
留学にかかった費用:約1200万円(予定)
HISTORY
2021年11月……留学準備のため前職のスポーツジムを退職
    12月……出願
2022年1月……合格
    7月……渡航し語学学校に通う
    9月……入学し現在も留学中
キャリアチェンジを目標に、語学力とビジネススキルを習得中!
パーソナルトレーナーとして働いていた浜さん。キャリアチェンジのために留学を決め、ビジネススキルを学んでいる。

「ジムでの仕事は楽しかったのですが、業務量と収入のバランスが悪く、将来が不安に。とはいえ高校時代からスポーツひとすじだったため、一般企業で活躍できるスキルや自信がなく……。模索していく中で、英語を使って働くことへの憧れを抱きました。できるだけ早く留学したかったので、費用は日本政策金融公庫と日本学生支援機構の奨学金に加え、両親にもサポートを依頼。計画性がなさすぎる、とこっぴどく叱られました(笑)。決断から約2カ月で入学試験に合格。留学先を選んだポイントは、学生の9割が留学生という多様性と、ディスカッションベースの授業で実用的なスキルが身につくところ。日々チャレンジの連続ですが、成長を実感できて最高に楽しいです!」
留学で得られたもの
自分の考えを主張できるようになった
❷ 頼れるのは自分だけ! 自立した生活

「グループワークが多く、発言しないとのけ者にされてしまうんです。間違いや批判を恐れず意見しています」
留学生活の様子
留学生活の様子
近くの港は人気のスポット
「“フィッシャーマンズ・ワーフ”という人気スポットへ」
留学生活の様子
近くの港は人気のスポット
「留学生仲間とスポーツサークルを立ち上げ、定期的にリフレッシュ」
留学生活の様子
部屋はコンパクトだけど居心地◎
「学生アパートに滞在中」
【大人の留学体験談】キャリアチェンジを目標にサンフランシスコへ「費用は教育ローンと奨学金、親のサポート」

【趣味を強みに】韓国語を学ぶためソウルの大学語学コースへ

グラフィックデザイナー 大垣美幸さん(32歳)
グラフィックデザイナー 大垣美幸さん(32歳)
DATA
留学先:弘益大学校 語学堂(韓国語教育部)
留学期間:3カ月
留学にかかった費用:約50万円
HISTORY
2022年7月……出願
    8月……合格、前職の化粧品会社を退職
    9月……渡航、入学
    11月……帰国
趣味で学んだ韓国語を、自分の強みにするために留学!
韓国コスメの会社に勤務していた時、趣味だった韓国語が大活躍。本格的に学びたいと感じ、ソウルの大学へ留学する。

ドラマやアイドルがきっかけで独学で韓国語を勉強。デザイナーとして韓国コスメの会社に転職すると、語学力のおかげで評価がUP。強みになるかも! と感じました。エージェントを通した留学だと費用がかかるので、ビザや入学の手続きは自力で。日常でアートに触れられそうなイメージから、美術系に強い大学の語学コースに入りました。授業は1日4時間でしたが、膨大な量の課題が出るため、平均9時間は勉強していましたね。私の大学はスピーキングの授業が少なく、その点だけ少し後悔。日本で知りあった現地の友達と会話して補いました。短期留学は友達を見つける機会が少ないので、渡航前につくっておくことを強くおすすめします! 3カ月でしたが、いいリフレッシュになり、何よりも自信がつきました♪」
留学で得られたもの
視野が広がり日本のよさに気づけた!
❷ 助けられた経験から人に優しくなれた

「家屋から道路まで、あらためて日本は衛生的だなと。帰国後は積極的に人助けをするようになりました」
留学生活の様子
留学生活の様子
いろいろと助けてくれた友達と♡
「私の作品を観てDMをくれた友達と韓国で初対面」
留学生活の様子
弘益大学校のキャンパス
「校舎のある街・ホンデは渋谷的存在」
留学生活の様子
チマチョゴリをレンタル♪
「観光客に大人気のサービス」
【大人の留学体験談】短期でソウルの大学語学コースへ 「ビザや入学の手続きは自力」

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