【SixTONES】森本慎太郎が一度は考えた芸能界以外の道「中学の時にすごくいい先生に出会って、自分もそんな先生になりたかった」
SixTONES 6つの美学、1つの夢。
現状に満足したことなんて一度もない。ヒリヒリとした熱を放ちながら「まだまだ」、「もっともっと」と、走り続けるSixTONES。彼らがずっと追い続けている夢、そして、それぞれの夢の美学。
SixTONES
2020年デビューのアイドルグループ。各メンバーが音楽業のほかドラマや映画、ミュージカル、バラエティと各方面でマルチに活躍。好評発売中の最新アルバム『声』や『バリューの真実』(NHK Eテレ・火曜19:00〜)も要チェック!
森本慎太郎の美学。
友達が好き、仲間と過ごす時間が好き。今も昔もずっと自分はその延長線上に立っている気がする
放課後は友達と遊んだり、習いごとをしたり、塾に通ったり。9歳という幼さでジャニーズ事務所に入所した僕ですが、普段は普通の少年でした。ありがたいことに、早くからドラマに出たり、映画の主演を務めたり、CDデビューさせてもらったんですけど。自分にとって最優先は友達と過ごす時間で。この仕事も新しい場所でできた仲間と遊んでいるような感覚で楽しんでいたんですよ。
ただ、この世界には長くいるつもりはなかった。最初は抜擢されたものの、中学に入ると急に仕事がなくなって、母親にしょっちゅう言っていましたからね、「もうやめたい」って。ただ、そのたびに言われたのが「キリのいいところまでやってからやめれば」という言葉で。「じゃあ、中学卒業まで」、「高校卒業まで」って自分の中で期限を決めるんだけど、なぜかそのたびに大きな仕事が舞い込んでくるっていう。まさにSixTONESの結成も高校3年生の時でしたからね(笑)。
一度だけ「芸能界をやめて大学に進学しよう」と考えたことがある。その理由は「先生になりたかったから」。オレね、中学の時にすごくいい先生に出会って、めちゃくちゃ支えられたんですよ。だからこそ、自分もそんな先生になりたかったんだけど。先生がオレに言ったのは「森本はジャニーズだろ。その自覚をちゃんと持て」っていう言葉だったんだよね。
今、僕は一度はやめそうになった道を戻り、ジャニーズとして活動している。ただ、先生の言う自覚はまだ持てていないのかもしれない。友達が好き、仲間と過ごす時間が好き、だから僕は学校も仕事場も大好きで、今もその延長線上にいる。SixTONESが好きで、メンバーが好きで、この6人でずっといたいから、この仕事を続けているんだと思う。今も昔も、この世界で絶対に叶えたいと願うような、具体的な夢は特になくて。最近はそれも自分らしくていいのかなと思っている。夢を持つと人はそこに続くレールを敷き、寄り道もせずにまっすぐにその上を歩こうとする。でも、自分はそのレールからはずれたところに面白い何かが待っていると考えるというか。目標を定めてそこから引き算をするのではなく、目標を定めずに足し算をしていくような歩み方をしたいと思うんです。だって、なんかそのほうが面白そうじゃないですか(笑)。
森本慎太郎さんプロフィール
もりもと・しんたろう●1997年7月15日生まれ、神奈川県出身。ダイナミックなダンスと、ムードメーカー的な唯一無二の明るさで愛されるSixTONESの末っ子。土曜ドラマ『探偵ロマンス』(NHK総合・土曜22:00〜)に出演
取材協力/上村祐子 海渡理恵 取材・原文/石井美輪 ※MORE2023年3・4月合併号掲載