『耳をすませば』『猫の恩返し』の世界観が楽しめる「青春の丘」
11月1日(火)に第1期3エリアが開園する
『ジブリパーク』。本記事では、『耳をすませば』『猫の恩返し』をモチーフにした
「地球屋」や「猫の事務所」を擁する「青春の丘」の楽しみ方をクローズアップ。
見学所要時間は約1時間です。
夢に向かって奮闘する月島雫や天沢聖司ら中学生の青春を描いた『耳をすませば』のストーリーにちなみ、宮崎吾朗『ジブリパーク』監督が「青春の丘」と名づけたそう。
公園北口正門に足を踏み入れた瞬間から「青春の丘」!
実は、「青春の丘」エリアは、『ジブリパーク』を擁する愛・地球博記念公園の北口正門をくぐったところからすでにスタートしています。公園に遊びに来たすべてのゲストを出迎える高さ約30mの「エレベーター塔」は、既存のエレベーター施設をジブリ仕様に改装。『ジブリパーク』のチケットがなくても誰でも利用できます。
『天空の城ラピュタ』や『ハウルの動く城』に代表される、19世紀末の空想科学的な世界観をもとにした建築デザインがきわ立ちます。夜は塔のてっぺんがポワンとやわらかな光に包まれ、日中とはまったく違う異なる幻想的なムードに変わるそう。お帰りの際にぜひチェックしてみて。
エレベーターで3階から1階に降りると、右手に「ジブリの大倉庫」へ向かう道が、左手に「青春の丘」へ向かう道が開けます。今回は「青春の丘」メインの建物である「地球屋」が待つ有料エリアへ向かいます。
「青春の丘」のメイン「地球屋」には何があるの?
いざ、ロータリーを通過して「地球屋」へ。「地球屋」は『耳をすませば』の主人公・月島雫が猫のムーンに導かれ、偶然たどりついたお店です。前には、劇中と同じようにロータリー広場があり、中央には高さ約13mのヒマラヤ杉が立っています。ベンチのあるバス停や公衆電話ボックス、郵便ポスト、掲示板などが設置されています。「鈴木」という表札が掲げられた門扉もありますよ。
入口のドアの右横には、「地球屋」の店名とともに、老主人である西 司朗の名を刻んだ木製の大きな表札が掲げられています。天気がよければ、店の前には、イエローのブルゾンを無造作に引っかけた自転車が置いてあるかも!?
猫の人形・バロンがゲストをお出迎え
建物は、木造一部鉄筋コンクリート造の3階建て。2階から建物内に入って正面のテーブルの上で、猫の人形・バロンがゲストをお出迎えしてくれます。
※希少な調度品を倒さないよう、バックパックは前に抱えて持つように言われます。
カウンターでポストカードや切手を買い、ロータリー内の郵便ポストに投函
右手にあるカウンターでは、クラシックなデザインの素敵なポストカードや切手が販売されており、その場で一筆したためて、ロータリー内にある郵便ポストに投函することができます。もちろんお土産にしてもOK。
劇中にも登場するからくり時計に注目
2階に居並ぶ調度品の中でいちばんの見どころは、『耳をすませば』の劇中にも登場する機械仕掛けのからくり時計。長針が00分・30分を指すと、音楽とともに中央の扉がパカッと開いて、鉱山で働くドワーフたちがせっせとツルハシを振るい始め、その奥からエルフの王女とドワーフの王が姿を見せます。時計はちょっぴり遅れているようなので、スタッフにからくりが始まる時間を確認して鑑賞するのがおすすめ。
家具や調度品のセンスとクオリティに感嘆
店内には、椅子・テーブル・ソファ・シェルフなどの家具、ボンボン時計、食器やカトラリー、ドールハウス(中の調度品の造作が精巧すぎて驚くレベル)、勇壮な表情の木馬、人形、ガラス製のランプなど、数々の調度品が所狭しと並べられています。アンティークや骨董品・古道具などがお好きな方なら、時間を忘れてひとつひとつ丹念に魅入ってしまうはず!
ダイニングルームやキッチンへ
店の奥には、西先生の生活スペースであるダイニングルームやキッチンがあります。豪奢なムードが漂う店舗スペースと比べて、本当に使いやすそうな木製ダイニングテーブルや椅子、ソファ、シェルフやランプなどを、生活動線を考えながら絶妙なバランスで配置している点にセンスのよさを感じます。インテリアの参考にできるかも!
ここでも戸棚や引き出しを開けて中をのぞくことができるのがお楽しみ。アンティークのラジオがのったシェルフの扉を開けるとレコードが満載! 西先生はどんな音楽を嗜んでいるのでしょう。ちなみに楊枝入れなどの生活用品に猫関連のデザインが多いのもご愛嬌♡
1階へ続く階段を下りてバイオリン工房へ
1階に降りると、天沢聖司が見習いとしてバイオリン製作を学んでいた工房が広がっています。室内には、作りかけのバイオリンや図面、製作に必要な道具がズラリと並んでいて圧倒されます。
工房内は木のいい香りで満たされていて、バイオリン職人たちがクリエイティブと真摯に向き合う熱気のこもった空間であるはずなのに、不思議と落ち着く感じがして、とても居心地がいいのです。
削りかけのパーツや、膨大なツールの数々、塗装に使う筆や画材、関連書籍や資料、休憩中にひと息つくためのお茶やポットのセットまでがディスプレイされていて、ちょっと席を外していた西先生や天沢くんが今にも作業に戻ってきそうです。
テラスから公園の爽快な景色を眺める
また、1階・2階ともにテラスが設置されています。ドアを開けて外に出れば、緑の香りを含んだフレッシュな空気を楽しみながら、愛・地球博記念公園を一望することができます。
「猫の事務所」を訪ねてみよう!
「地球屋」をおいとまして、ロータリー右手にたたずむ、ブラウンの屋根とグリーンの木枠が白い壁に映えた瀟洒な木造平屋に注目。『猫の恩返し』に登場する「猫の事務所」です。猫サイズのお家と侮ることなかれ、建物の基礎から木材を組んで仕上げるところまで、本物の建築物と同様のプロセスで造られた本格派。
赤いポストには何が届いているのかな……? 猫たちのかわりにチェックしてみるのもいいでしょう。
入口も家具も調度品もインテリアもすべてが猫サイズですから、人間にはちょっと小さすぎて中には入れないのですが、後ろの窓からかろうじて家の中をのぞくと、これまた精巧すぎるすごい世界が広がっていました……! 応接間中央の赤い革張りのソファにデーーーンとそっくり返ってくつろいでいる白猫のムタと、何かを熱心に訴えている様子のバロン。いったい何を相談しているのでしょうか?
2023年2月以降「青春の丘」と「ジブリの大倉庫」はセット券に!
なお、2023年2月入場分(11月10日発売分)より、『ジブリパーク』のチケット予約と販売方法が変わります。
●
「青春の丘」&「ジブリの大倉庫」2エリアのチケットが統合して1セットに。「青春の丘」の単独チケットがなくなります(※)。
●抽選予約制をやめ、毎月10日に3カ月先の各種チケットが
先着順販売となります。
11月1日〜1月31日入場分までは「青春の丘」単独チケットが販売されています。詳しくは
『ジブリパーク』チケット購入方法をまとめた別記事をご確認ください。
直近では、2023年2月分の入場チケットが、11月10日(木)14時から、
「Boo-Wooチケット」及び全国のローソン・ミニストップ店頭の「Loppi」で先着順販売をスタートします。最初のうちは予約を取りづらい状況が続くことが予想されますが、あきらめずにトライしてみて。
※10月中を通して開催されていたマスコミや関係者向け内覧会などを通じ「1日で複数のエリアを見たい」いうリクエストが多かったことや、「青春の丘」は「地球屋」という1軒の建物が中心で、観覧所要時間が約3時間と長めの「ジブリの大倉庫」に比べて滞在時間が短い傾向があること、両エリアは歩いて5分程度と近い点などを総合して判断し、統合チケット販売を決定したそう。
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写真協力/©️Studio Ghibli 取材・文/沖島麻美 ※掲載されている情報は2022年10月26日時点でのもので、個人の見解も含まれます。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。