最近発売された本の中から、おすすめを厳選して紹介!

最近発売された話題の本から、3冊のおすすめをご紹介します。

『ジューンドロップ』夢野寧子

おすすめ本。『ジューンドロップ』夢野寧子

16歳のしずくは、不妊治療に悩む母と優しい父との3人暮らし。縛られ地蔵の前で時折起こる激しい頭痛に襲われている時に、同年代の女子高生タマキと出会った──。“ジューンドロップ”とは、実がなりすぎて弱るのを防ぐため、まだ若い果実を自然に落下させる樹木の自衛現象だ。淘汰された果実はいったい何を思うのか。家族の愛を描く、第66回群像新人文学賞受賞作品。(講談社 ¥1650)

『むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。』青柳碧人

おすすめ本。『むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。』青柳碧人

2020年、第17回本屋大賞の第10位に選ばれた『むか死』シリーズの第3巻にして最終巻。日本昔話と本格ミステリをかけあわせ、累計50万部を突破した大ヒットシリーズ。今作は、『こぶとりじいさん』、『耳なし芳一』、『舌切り雀』、『三年寝太郎』、『金太郎』をベースにした、5編を収録。誰もが知る昔話に登場する、あっと驚くトリック。意外な展開にページをめくる手が止まらない。(双葉社 ¥1595)

『おもいっきり東京ライフ』まめ

おすすめ本。『おもいっきり東京ライフ』まめ

コロナ禍でしなびていた暮らしに刺激が欲しいという突然の思いつきで、住み慣れた北海道から東京に移り住んだ著者がコミカルに描くコミックエッセイ。楽しみにしていた移住なのに、まさかの引っ越しブルー!? 自分の中でせめぎあう北海道vs.東京。ふと、ともに移住する娘の様子を見ると……。著者独自の目線で「東京」という街を切り取り、ユーモラスに描いた一冊。(集英社 ¥1540)

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原文/千吉良美樹 本間香奈 ※MORE2023年11月号掲載