頭脳派ヒロインが巨大な権力を打ち負かす! 猛烈に仕事がしたくなる映画『女神の見えざる手』

頭脳派ヒロインが巨大な権力を打ち負かす! 猛烈に仕事がしたくなる映画『女神の見えざる手』_1
今週は驚くべき戦略でロビー活動を仕掛ける、天才ロビイストの活躍を描いた作品をご紹介。ロビイストとは特定の団体のために政治家に根回しし、票を集めるなど法案決定に影響を与えるだけでなく、マスコミや世論さえも動かす人のこと。もともとは議員が外部の人間と控え室=ロビーで面会をすることから「ロビー活動」という言葉が生まれ、そのロビー活動を仕事にするロビイストは現在アメリカに3万人いるそう。オリンピック誘致や大統領選の結果にも影響を与える戦略のプロなのです。

ジェシカ・チャスティンが演じるエリザベス・スローンは、大手ロビー会社に所属するロビイスト。クライアントの要望を叶えるために妥協を許さず、ときに仲間を欺いてまで仕事を全うしてきた敏腕です。お金のためだけに仕事をする非情な人なのかと思いきや、銃擁護派団体から仕事を依頼されると、自分の信念に反する仕事は受けられないとキッパリ断り、銃規制派の小さな会社に移籍する潔さも。両陣営が様々な戦略を張り巡らせるなか、エリザベスは大胆なアイデアと決断力で奮闘。敵の策略により過去のスキャンダルが暴かれ窮地に立たされますが、誰が何を考えているのか、真実はどこにあるのか、全く先が読めないスリリングな展開にハラハラさせられます!

物語は完全なるフィクションですが、アメリカで問題になっているタイムリーなテーマを描いている社会派作品としても楽しめる本作。ただし働く女性にぜひ注目してもらいたいのは、エリザベスの猛烈な仕事ぶり。恋愛をする暇があるくらいなら金銭で欲望を満たすという、合理的な考えには驚かされますが、巨大な権力を盾にして保身に走るおっさんたちを、クールな仕事ぶりでバッサバッサと斬りまくる姿は正義のヒーローのよう。ピアジェの腕時計とサンローランのスーツを身につけ、常に15センチヒールを颯爽と履きこなす姿もうっとり。担当した衣装デザイナーは、エリザベスの洋服を「世界と渡り合う武装のようなもの」と語り、年収を100万ドル以上(!)と推測。黒をメインとした力強い色味の洋服が選ばれたそう。パワフルな彼女の仕事ぶりを見れば、きっと仕事をする活力が湧いてくるはず! そのためにまず、戦闘服の用意も忘れずに。

(文/松山梢)

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