北海道を応援したい。その気持ちはこれからも一生続いていく。

【大泉 洋さんインタビュー】「北海道は永の画像_1
心温まる視線で「地域と人と食」を描いた北海道映画シリーズ第3弾『そらのレストラン』。大泉さんにとって、故郷を舞台にしたこの作品には特別な想いがある。

「北海道は永遠に応援していきたい場所。特に2018年は震災があって大変だったので、この映画を観た方に少しでも北海道に遊びにいきたいと思ってもらえればありがたいですね。モア読者のみなさんが今の季節に行くなら、ニセコでウインタースポーツ、もしくは知床で流氷を見るのもいいんじゃないかな。まぁ僕は見たことないんですけど(笑)」

しぼりたての牛乳に、トーストの上でとろけるチーズ。スクリーンを彩るのは、見ているだけでお腹が鳴ってしまいそうな新鮮な食材たち。

「クランクイン前に制作陣から『ロケ地は田舎なので飲食店はありません』と言われていたんです。でもいざ行ってみたら〝うまいうまい!〟の連続でまいっちゃいましたね。撮影初日には僕が演じた役のモデルになった酪農家の方と食事をさせてもらったんですけど、そこで食べたチーズフォンデュは忘れられないな。『トムとジェリー』でしか見たことないようなでかいチーズの塊をガリガリ削ってましたから(笑)」

そしてこの映画のもうひとつの魅力は、大泉さん演じる亘理と、自然に寄り添った食を追求する仲間たちとの絆。ときにぶつかりあいながらもお互いを思いやる姿が胸を打つのは、キャスト同士の関係性ができ上がっていたからこそ。

「マキタ(スポーツ)さん、高橋(努)くん、岡田(将生さん)、(石崎)ひゅーいくん。楽しい人たちばっかりで、合間はずっと笑ってましたよ。4人は朝、現場入りが早いことが多かったから、することがなくなって台本の読み合わせをするんです。その光景が劇団にしか見えなかったもんだから、泊まってた町の名前をとって〝劇団八雲さん〟って呼んでたんですけど、それがあまりにおもしろくて(笑)。マキタさんが座長になって〝おい努! 今日の稽古どうなってんだ!?〟、〝すみません座長!!〟みたいな遊びが延々と続きましたからね」

男同士がたわいのない話で盛り上がるのは映画の中でも同じ。なかでもいちばんくだらなくて笑えるのが、〝大きさ〟派か〝形〟派かという女性のとあるパーツについての話題。ズバリ、大泉さんはどちら派ですか?

「ああアレね(笑)。僕は〝大きさは全然いらない〟派なんですよねぇ」

ちなみにこの話題、ラストには意外なほどじんわり温かい気持ちをくれる。それは観てからのお楽しみ。


おおいずみ・よう●1973年4月3日、北海道生まれ。深夜番組『水曜どうでしょう』で人気を博し、その後数々のドラマや映画に出演。北海道映画シリーズ『しあわせのパン』、『ぶどうのなみだ』に続き、本作でも主演を務める。日本語吹替版声優を務めた映画『グリンチ』が公開中

『そらのレストラン』

【大泉 洋さんインタビュー】「北海道は永の画像_2
北海道・せたな町で酪農を営む亘理(大泉)の夢は、自分の牛乳で“せたな”でしか味わえないチーズを作ること。ところがある日、師と仰ぐチーズ職人の大谷(小日向文世)が倒れ……。●1/25〜全国公開 ©2018『そらのレストラン』製作委員会
取材・文/吉川由希子 撮影/戸松 愛 ヘア&メイク/白石義人(ima.) スタイリスト/勝見宜人(Koa Hole inc.) ベスト¥43000・シャツ¥58000・パンツ¥48000/マッハ55リミテッド(FRANK LEDER)