【岸井ゆきのさんインタビュー】「脇役だろうと主役だろうと、面白い役を演じたいという気持ちに変わりはないんです」

27歳の誕生日を迎える1週間前から、形容できない不安に襲われました(笑)。

【岸井ゆきのさんインタビュー】「脇役だろうと主役だろうと、面白い役を演じたいという気持ちに変わりはないんです」_1
岸井さんといえばこじらせ女子を多く演じているイメージ。そう告げると「わかります(笑)」と困ったように笑った。角田光代の小説を映画化した『愛がなんだ』は、恋におちた男マモルのため、仕事も友達も捨ててしまうOLテルコの究極の片想いを描いた物語。

「周りの人がちょっと引いてしまうくらい、好きな人に向かっていくテルコの熱量はすごいじゃないですか。私はこんなふうになれない(笑)。そのシンプルさはすがすがしいなって思いました。ただ、好きな人を想う気持ちは私も理解できる。撮影期間中はカメラが回っていないところでもずーっと『テルコだったらどうするかな』と公私混同させていたんです。頭の中でテルコとタッグを組んでいたイメージ。彼女は本音の1〜2歩手前で止める子だったので、マモル役の成田凌くんにも現場で同じように接してみました。今思えばストイックすぎたと思うけど、成田くんには全然気づかれなかったようなのでよかったです(笑)」

映画主演は本作で2本目。劇団☆新感線の舞台やNHK連続テレビ小説に出演して話題になるなど、着実に活躍の場を広げている。

「脇役だろうと主役だろうと、劇場のキャパが100人だろうと1300人だろうと、面白い役を演じたいという気持ちに変わりはないんです。ただ、プレッシャーに弱いところがあるので、“朝ドラ”や“主演”と聞くと台本も何もない段階からただただ不安に(笑)。普段も考えて考えて逆にこんがらがっちゃうタイプなんです。27歳の誕生日の1週間くらい前にも、友達から『将来どこの国に住みたい?』と唐突に聞かれて。思わぬところに球を投げられたので、頭が追いつかなくて(笑)。今はちょっと形容できない漠然とした不安に襲われているところ。『芥川龍之介が言ってたやつはこれか!』みたいな感覚です(笑)」

演じる役柄とは違って自分はこじらせていないと言う岸井さん。恋愛が脳内を100%占めることも「ないです!」と力強く宣言するけれど、詳しく聞くと、大の映画好きならではの珍エピソードが……。

「(シリーズ完結編の)『アイアンマン3』を観た後に3日くらい落ち込んだことならあります。『え、アイアンマンやめるの?』、『やめてどうするの?』みたいな行き場のない問いが頭を占めちゃって。あの頃の落ち込みは自分でもひどかったと思います。あれ、こじらせてますかね(笑)。『アイアンマンはどこかにいる』って、今でもちょっと信じてるんです」


きしい・ゆきの●1992年2月11日生まれ、神奈川県出身。2009年にデビュー。舞台、映画、ドラマなど多方面で活躍中。主な出演作はドラマ『モンテ・クリスト伯』、NHK連続テレビ小説『まんぷく』、映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』、舞台『髑髏城の七人 Season風』など

『愛がなんだ』

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猫背でひょろひょろのマモル(成田凌)と結婚式の二次会で会ったテルコ(岸井ゆきの)。彼のきれいな手に惹かれた彼女は、その日以来、マモルからの急な呼び出しにも即対応するなど、日常のすべてを彼に捧げるように。●4/19〜全国公開

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