口座共有する夫婦の悩みにプロがアンサー! 「家計の中身を“見える化”すべし」
カップルマネー個別相談&見直し所
タイプと状況別にモメないための解決策をプロが診断!
診断してくれたのは……ファイナンシャルプランナー 前野 彩さん
『Cras』代表取締役。働く女性や子育て世代のマネープランをリアル&オンライン相談でサポートしている。新著『本気で家計を変えたいあなたへ〈第5版〉』(日本経済新聞出版)が10月20日に発売
既婚×お財布一緒 口座共有夫婦の場合
生活費や娯楽費も出どころが一緒な分、どこにどれくらい使っているかがうやむやに
ふたりの状況
☑︎ 今はお互いほとんどの収入を共同口座に
☑︎ 生活費などのふたりの細かい支出はクレジットカードで支払い
☑︎ ふたりで積み立てているお金は特にない
☑︎ 今はお互いほとんどの収入を共同口座に
☑︎ 生活費などのふたりの細かい支出はクレジットカードで支払い
☑︎ ふたりで積み立てているお金は特にない
妻のMさん(29歳・飲食)の主張・悩み
●結婚後、ふたりの貯蓄は増えたが個人的な貯蓄や資産には回していない
●収入に対する支出の適正値などを把握していないので、今後家族が増えたりした時が不安
「結婚前に夫の貯蓄額が少なかったのはモヤモヤしたけれど、無駄遣いやお金のかかる趣味があるわけでもなく、お金について話し合えているので今は不満はなし。投資などはしておらず保険に入ることを検討中」(Mさん)
●収入に対する支出の適正値などを把握していないので、今後家族が増えたりした時が不安
「結婚前に夫の貯蓄額が少なかったのはモヤモヤしたけれど、無駄遣いやお金のかかる趣味があるわけでもなく、お金について話し合えているので今は不満はなし。投資などはしておらず保険に入ることを検討中」(Mさん)
夫のTさん(31歳・営業)の主張・悩み
●お財布を一緒にしてから貯蓄額は増えたがお小遣い制にはしたくない
●老後、どれくらい手もとにお金があればいいのかわからない
「独身時代は年間収支が±0なくらい浪費家だったけれど、結婚前の同棲時からはお互いの給与、残高を共有するようになり自分の支出が減った。今の家計管理は婚約前に話し合った結果。老後資金が貯まるか心配」(Tさん)
●老後、どれくらい手もとにお金があればいいのかわからない
「独身時代は年間収支が±0なくらい浪費家だったけれど、結婚前の同棲時からはお互いの給与、残高を共有するようになり自分の支出が減った。今の家計管理は婚約前に話し合った結果。老後資金が貯まるか心配」(Tさん)
口座共有夫婦の最適アンサー
結果を共有できるように家計の中身を“見える化”すべし
「おふたりの収入をひとつの口座にまとめ、生活費すべてをそこから引き落として日々のゆとりがあるゆえ、何にいくら使ったかの全貌を把握しきれていないとのこと。それだと今後どんなライフプランを描けるのか見えにくいのでまずは現状を知りましょう。銀行口座やカード会社と同期できる家計簿アプリがあると自動的に記録してくれるので、手間や無理がなく今を知ることができておすすめです!」(前野さん、以下同)
『マネーフォワード』
サブスクの月額も反映してくれる
家計簿も資産確認も一括で管理できるアプリ。銀行口座、カード会社、証券会社、通販サイトなど連携登録できる先が2570以上も!
サブスクの月額も反映してくれる
家計簿も資産確認も一括で管理できるアプリ。銀行口座、カード会社、証券会社、通販サイトなど連携登録できる先が2570以上も!
支出はひとつの口座に固定。「貯める目的別」で口座を分ける
「生活費と貯蓄の口座が同じだと、残高の使い道もなんとなくで決まってしまううえ、大きな出費があった時も行き当たりばったりの予算を組むことになってしまいます。旅行用、車購入用、出産費用など、口座を分けて貯蓄していくと“いくら貯まったからこれをしよう”と目的を明確化できて楽しくお金が貯められます」
長い目で、ふたりに合った資産形成を考えてみる
「資産運用では“いつ”、“何に”、“いくら”必要かを考えて、制度や商品を選びます。国の制度の中には、投資でどんなに利益が出ても税金がゼロ円のオトクなものも! 投資信託をコツコツ積み立てる『つみたてNISA』や老後資金目的の税制優遇効果が高い『iDeCo』を活用しましょう。下で紹介しているサイトもぜひチェックしてみて◎」
つみたてNISAナビ
iDeCoナビ
関連リンク
監修/前野 彩 イラスト/オガワナホ 取材・原文/野田春香 ※MORE2022年11月号掲載