5人組ガールグループ・LE SSERAFIMが、8月にソウルでスタートさせた自身初となるワールドツアーの日本公演『2023 LE SSERAFIM TOUR ‘FLAME RISES’ IN JAPAN』を開催中。MOREは、8月31日に東京・国立代々木競技場第一体育館に行われたライブの模様をレポートします!

LE SSERAFIM パフォーマンス中写真

強烈な印象を与えるオープンニングで幕開け。ステージ力の高さを証明!

ライブ開始直前からFEARNOT(LE SSERAFIMのファンの呼称)がメンバーを呼ぶ声と、ペンライトが作り出す光が波打ち、熱気に包まれる会場。

定刻になると、グループ名に込められた“世の中の視線に動揺することなく前に進む”というメッセージを象徴するようなオープニング映像が流れる。その後、大型スクリーンが割れて、モノトーンの衣装に身を包んだ5人が堂々した佇まいで登場! “世界を自分のものにする”という意味が込められた『The World Is My Oyster』が流れるなか、5人が次々と後ろに倒れて姿を消す。そんなセンセーショナルな演出に気を取られていると、日本デビュー曲『FEARLESS -Japanese ver.-』の強烈なイントロが流れ始め、センターステージ中央に膝を立てたポーズで横一列に並んだメンバーが出現! 鍛え抜かれた肉体が生み出す、キレのあるパフォーマンでステージを一瞬で掌握。開始早々にライブは熱狂の渦に包まれていました。

31日公演(写真は30日)のメンバーは、スポットライトを浴びるたびにキラキラと輝く大ぶりのラメメイクで登場。それぞれの個性に合ったヘアスタイルも魅力的で、KIM CHAEWONはハーフアップ。SAKURAとHUH YUNJINはポニーテール。KAZUHAは前髪にハイライトを入れたロングヘア。HONG EUNCHAEは高めのツインテールでファンを悶絶させていました♡

LE SSERAFIM 5人ステージ写真

海外で人気の“バレエコアスタイル”を彷彿とさせる、白×ピンクの衣装に着替えたメンバーは、日本公演で初披露の日本オリジナル曲『Choices』を披露。この曲では、SAKURAのラップが炸裂! サビでくり出される、HUH YUNJINの伸びやかなハイトーンボーカルが会場に爽やかな風を吹かせていました。

MCタイムに入ると、KIM CHAEWONが、真っ先に会場のファンに「お水を飲んでくださね」とリーダーらしい気遣いを見せる場面も。また、今話題のアーティスト、imaseがプロデュースした『ジュエリー(Prod.imase)』を、少しだけファンと共にアカペラで歌唱。5人とFEARNOTの美声によって、会場は幸せなムードでいっぱいに。また、その日限定の振り付けを作って練習するコーナーでは、FEARNOTとのコミュニケーションを満面の笑みで楽しむメンバーの姿が。時折、HONG EUNCHAEが発揮する末っ子節には、会場にいる全員が、孫を見るかのような温かい表情をしていました。

KIM CHAEWON
SAKURA
HUH YUNJIN

クールもキュートもOK! 変幻自在なLE SSERAFIMの表現の幅の広さ

トーク後は、LE SSERAFIMが掲げるメッセージと、“可愛い”も“カッコいい”も表現できるグループのパフォーマンス力の高さを照明するステージが怒涛の勢いで続く。ライブも後半に差し掛かり、ダメージ加工が施されたブラックの衣装で披露したのは、リフレインするフレーズが特徴的な『ANTIFRAGILE -Japanese ver.-』。この中毒性の高い楽曲に合わせた掛け声が沸き起こり、会場には一体感が。また、KAZUHAの足を上げる振り付けパートでは、ファンが「待っていました!」という反応を見せていました。そして、『Eve, Psyche & The Bluebeard’s wife』『UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers) -Japanese ver.-』と情熱的で激しいパフォーマンスを立て続けに展開し、FEARNOTのボルテージが最高潮に達したところで本編が終了しました。

HONG EUNCHAE
KAZUHA

FEARNOTへの感謝の想いがあふれ出した5人のラストコメント

FEARNOTからの熱い呼びかけに応じて、再びステージ上に登場した5人。会場を埋め尽くすファンが「You light up my life LE SSERAFIMのストーリーに花を咲かせてあげる」と書かれたスローガンを掲げると、メンバーはうれしそうな表情に。

最後の挨拶をプレイバック!

KIM CHAEWON「楽しかったですか? コンサートをしていると、私自身も満足できない時がたくさんあります。その度に、FEARNOTに申し訳なく思うし、とても感謝しています。いつもベストを尽くしてFEARNOTに完璧なパフォーマンスをお見せしたいですが、それがうまくいかない時は、自分に腹が立って、悔しさを感じます。でもFEARNOTが一緒に楽しんでくれて……。ステージからはみなさんの顔が全部見えるんですよ! そのたびに、幸せそうな表情をしてくださっているのでそれがとても嬉しくて、いい思い出を作ってあげたいという気持ちが強くなります。いつも私たちの大きな幸せになってくれてありがとうございます。

そして、もうひとつ言いたいことがあって。私の人生の喜びの中で、FEARNOTは人生のたくさんの部分を占めています。みなさんの人生の喜びの中でも、LE SSSERAFIMが大きな部分を占めてもらえるように、これからも努力していきます。だから、お互いの力になりながら、辛いことがあってもうまく乗り切りましょうね! (日本語で)今日は来てくださってありがとうございます! 大好き♡」

SAKURA「昨日に引き続き、平日にもかかわらず足を運んでくださり、本当にありがとうございました。この間ソウル公演が始まったばかりのような気がするのに、もう東京公演の最終日を迎えて、本当に時間は速く進むなと実感しています。

最近の私は、コンサートをする日だけを楽しみにしているくらい、この日を楽しみにしています。みなさんのおかげで、言葉が分からなくても音楽は国境を越えるなと思うし、韓国語の応援方法を頑張って覚えてくれて、掛け声をしてくれるFEARNOTの姿を見ると胸が熱くなります。私たちを応援していて、言葉が分からなくてもどかしくなる時もあるかもしれないけれど、たくさんいるグループの中から私たちを選んでくれて、応援してくれて本当にありがとうございます。

そして最近、こういうことを思います。“私はいつまでこうやってステージに立ち続けていられるかな?”と。もちろん、ずっとずっとステージに立ち続けていたいと思うし、そのための努力もします。でも、物事にはいつか終わりが来るし、だからこそ今この瞬間がかけがえのない宝物になるんじゃないかなと思っています。最後なんて考えたくもないし、考えなくてもいいと思うんですが、『推しは推せる時に推せ』(笑)って言いますよね。FEARNOTにも、私たちを推せるときに全力で応援して欲しいですし、私自身もどのステージも常に全力を注ぎたいと思っています。私たちの初めてのツアーにこうやって足を運んでくれて、本当にありがとうございました。これからが始まりだと思うので、次はドームで会いましょう! 私たちのそばにずっといてください! 今日はありがとうございました」

HUH YUNJIN「昨日、歌いながら前にいるFEARNOTの方と目が合いました。それで目をそらさずに歌っていたら、その方が涙を流していらっしゃったんです。その瞬間に私は、この歌に出てくる歌詞が、私の伝えたいことのように感じられて、私の真心をどうしても伝えたいと思いました。それで最後まで目をそらさずに歌ったんですが、その時に胸が熱くなりました。みなさんに明るい明日を作ることができているとしたら、私は自分の役割を果たしていると言えるのかなと思います。

愛する人たちのそばで、私の愛する仕事をしながら、私たちを愛してくださっている方を笑顔にすることができるとしたら、私は一生この仕事がしたいです。みなさんもずっとFEARNOTでいてくださりますよね? いつも私のそばにいてくださりありがとうございます。これ以上に望むことはありません。ずっとこのままでいてください。

(ここから日本語で)未熟な姿も愛してくれるFEARNOT。いつどこでも私を無条件に愛してくれるFEARNOTの愛に感謝しながら、みなさんのためにもっと明るい明日を作りたいです。そうやって毎日よりよい日々を過ごしていけば、私たちはもっと変化して、成長できますよね。その時もお互いを愛する気持ちは今と同じだとうれしいです。私はFEARNOTを一生愛します♡」

KAZUHA「FEARNOTのみなさんの中には、LE SSERAFIMに出会えて幸せだと言ってくださる方がたくさんいらっしゃるんですけど、その言葉を聞くたびに、私たちがどれだけみなさんの人生に大きな影響を与えているのかを実感します。それと同時に、FEARNOTが私たちを応援していて誇りに思えるような、または憧れを抱いてもらえるような人間にならないといけないと思います。

みなさんがくださる愛の大きさ以上の努力を重ねて、音楽とカッコいいパフォーマンスで愛を返していきたいと思います。これから先、私自身も思うようにいかないこともあるだろうし、壁にぶつかる日がくるかもしれないけど、なによりも私たちのそばで応援してくださるFEARNOTへの感謝と、自分たちの目標を見失わずに頑張って努力していきたいと思います。いつも本当に大きな愛をくださりありがとうございます。これからも私たちと一緒に思い出を作っていきましょう。大好きです、FEARNOT!」

HONG EUNCHAE「LE SSERAFIMのデビュー前から夢に描いていた初めてのツアーをご一緒していますが、私たちは5人とも、みなさんに素敵なエネルギーと思い出を作ってあげようという気持ちでステージに上がっています。でも、いつもFEARNOTのみなさんからエネルギーと思い出をいただいている気がします。そのたびに申し訳ない気持ちになるし、本当に感謝しています。今、活動しているアーティストの方達が多くいらっしゃいますが、その中でも私たちのことを応援してくださり、信じてくださっているFEARNOTのみなさんに、いつもいい姿をお見せしたいし、みなさんにとっていいエネルギーになりたいと思っています。

こんなに素敵なグループのメンバーのひとりとして、ステージに立って、みなさんとご一緒できている瞬間のすべてが幸せですし、時間が経つのが早いと感じています。この感謝と幸せな気持ちを、長い間ずっと感じながら、FEARNOTのみなさんと一緒にいたいです。みなさんが掲げてくださったスローガンに、「LE SSERAFIMのストーリーに花を咲かせてあげる」と書かれていましたが、私たちもFEARNOTのみなさんのストーリーに花を咲かせてあげたいです。(ここから日本語)私たちをいつでもどこでも温かく見守り迎えてくれて、誰よりも力になってくれてありがとうございます。FEARNOTのおかげで叶えられることがたくさんあるので、FEANOTは本当に素晴らしくて、とっても大切な存在だと伝えたいです。東京公演は終わってしまいますが、今日を忘れずに、もっといいステージでまた戻ってきます。今日は来てくださってありがとうございます! 愛してるよ♡」


※ちなみにHONG EUNCHAEが日本語でコメント中、SAKURAが見守る姿が印象的でした。

ラストを飾る一曲は、KIM CHAEWONの“FEARNOT、私の仲間になれ ”という決め台詞で始まる『Fire in the belly』。ラテンサウンドが生み出す陽気なムードが漂うなか、FEARNOTとメンバーはこの日いちばんの笑顔を見せる。歌い終えると5人は、ファンひとりひとりと目を合わせるように、ていねいに感謝を伝えてから舞台裏へと去っていった。

LE SSERAFIMは、『2023 LE SSERAFIM TOUR 'FLAME RISES' IN JAPAN』のラストを飾る公演を、9月6日(水)、7日(木)に大阪城ホールで開催。

その後は、9月30日と10月1日に香港、10月3日にジャカルタ、10月7日、8日にバンコクでの公演を実施予定。

彼女たちの愛あふれる公演と挑戦は、まだまだ続きます。

LE SSERAFIM PROFILE

KIM CHAEWON、SAKURA、HUH YUNJIN、KAZUHA、HONG EUNCHAEからなる5人組で、BTSなどのグローバルアーティストを多数輩出しているレーベルを傘下に置くHYBEとSOURCE MUSICがリリースした初のガールグループです。2022年5月に1st Mini Album「FEARLESS」でデビュー。発売当時、韓国ガールグループのデビューアルバム史上初となる初動売上枚数30万枚を突破しました。同年10月には2nd Mini Album 'ANTIFRAGILE'を発売し、ミリオンセラーを達成。そして日本国内主要チャート4冠を獲得し、同年年末にはデビュー1年足らずで「第73回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たしました。2023年1月には日本1stシングル 'FEARLESS'で日本デビュー。同作品は日本レコード協会のダブル・プラチナ認定(2023年2月)を受け、海外女性グループおよびK -POPグループの日本デビューシングルとしては、日本レコード協会の現基準認定上初となる偉業を成し遂げました。更に同年5月に発売の1st Studio Album 'UNFORGIVEN'は初週販売枚数125万枚で2作連続ミリオンセラーとなり、同作品はK -POPガールグループ史上デビュー後最短期間で初動ミリオンセラーを達成するなど、デビューわずか1年で数々の快挙を達成し、世界中から大きな注目を浴びています。

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取材・文/海渡理恵 写真/(P)&(C) SOURCE MUSIC