【King & Princeインタビュー】“全員で決める”を大事に。「誰かひとりでも不満を抱くような進み方はしたくないから」
GO BEYOND “俺たちを超える”ための選択
自分たちで考え、話し合い、全員が納得する道を探して進む。ほかの誰でもなく「自分たちで選び決断すること」を大切にしてきた。5人が歩んだ“選択”の歴史、そして、ものごとを選ぶ時に大切にしていること、King & Princeが選んだ自分たちらしい歩み方と美学。
“全員で決める”を大事にしてきた彼らだからこそ語れる、グループとしての選択、選んだ先の覚悟のありかとは……。
2022年MORE7月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
“全員で決める”を大事にしてきた彼らだからこそ語れる、グループとしての選択、選んだ先の覚悟のありかとは……。
2022年MORE7月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
PROFILE
2018年デビューの国民的アイドルグループ。メンバー自身も「新しい僕らを見せられると思う」と語る新作アルバム『Made in』が6月29日にリリース予定。グループ初の冠番組『King & Princeる。』(日本テレビ系・土曜13:30〜)もお見逃しなく!
King & Princeインタビュー「ジャニーさんに『デビューしたい』と直談判したあの日から、僕たちは自分たちで選び決断することを大切にしてきた」
神宮寺「紫耀からデビューについて相談された日のことは今でもよく覚えている。『ジャニーさんに直談判しにいこうって、みんなに話そうと思っているんだけど。ジンはどう思う?』って、たしか、車の中でふたりきりになった時に言われたんだよね。最初は驚いたけど、紫耀が真剣なのはすぐにわかったから。僕は少し考えて言ったんです。『話したほうがいいと思う。みんなでちゃんと話し合おう』って」
——ジャニー社長に全員で「このメンバーでデビューしたい」と直談判したのは有名な話。このエピソードからも伝わるように、King & Princeは自分たちで“考え選ぶこと”を大切にしてきたグループだ。5月23日にデビュー5年目を迎えた今年は、彼らの夢でもあったドームツアーを敢行。初のレギュラー冠番組もスタート。その勢いは増すばかりだ。だが、彼らが活躍するのは華やかな表舞台だけではない。その裏側ではグループとして発表するほとんどの作品の制作に参加。どんなに多忙でも他人任せにせず、「ちゃんと納得できる作品を」と、毎回、スタッフとの話し合いを重ねながら作品をつくり上げている。
平野「僕たちが自分たちで選択するようになったのは、やっぱりジャニーさんからの言葉が大きいのかな。僕たちは『自分のやりたいことを考えなさい、それを行動に移しなさい、その思いを貫きなさい』と言われ育てられたんです」
——ジャニー社長に全員で「このメンバーでデビューしたい」と直談判したのは有名な話。このエピソードからも伝わるように、King & Princeは自分たちで“考え選ぶこと”を大切にしてきたグループだ。5月23日にデビュー5年目を迎えた今年は、彼らの夢でもあったドームツアーを敢行。初のレギュラー冠番組もスタート。その勢いは増すばかりだ。だが、彼らが活躍するのは華やかな表舞台だけではない。その裏側ではグループとして発表するほとんどの作品の制作に参加。どんなに多忙でも他人任せにせず、「ちゃんと納得できる作品を」と、毎回、スタッフとの話し合いを重ねながら作品をつくり上げている。
平野「僕たちが自分たちで選択するようになったのは、やっぱりジャニーさんからの言葉が大きいのかな。僕たちは『自分のやりたいことを考えなさい、それを行動に移しなさい、その思いを貫きなさい』と言われ育てられたんです」
5人で考え話し合い歩む道は自分たちで決める
——デビューしたその時から、ジャニーさんの言葉に背中を押されるように「自分で考え、動き、貫く」を実行。デビュー曲は200曲近くある候補の中から『シンデレラガール』を自分たちで選んだ。
神宮寺「今も昔も僕たちは、皆さんの手に触れるものほとんど全部を、メンバーと話し合い、スタッフさんと協力しながら制作しているんです。楽曲やコンサートはもちろん、それこそ、CDについてくるスリーブを決めるところまでちゃんと関わっているんですよ」
髙橋「なので、一個の作品をつくるだけで、めちゃくちゃ時間がかかるっていう(笑)」
永瀬「なかでも、僕たちがいちばん時間を割くのが話し合いで」
神宮寺「たとえば、シングルを出すことが決まったら、まずは全員で『どんなものにしたいか』コンセプトを決めることからスタート」
平野「それに沿った曲を集めていただき、大量にある候補の中から『この曲はいい』、『この曲は違う』と選んでいく。まず、一曲に絞るまでが大変なんだけど、決まったあとはそこから『音はこのままでいいのか』、『この曲だったらどんなパフォーマンスにするのか』、『振付けは誰にお願いするのか』、『MVは、衣装は、ジャケ写はどんなものにするのか』……どんどん話し合い、カタチにしていく」
岸「デビュー当時より、話し合いの時間は増えるばかりで。白熱すると時間を忘れちゃうから。『気づいたら日付が変わっていた』なんてこともしょっちゅう」
髙橋「この間も、ジンのドラマ撮影のあき時間を使って、リモートで打ち合わせしていたんだけど」
神宮寺「途中で撮影が始まって、話し合いから抜けたんですよ。で、数時間後に結果を聞きたくて連絡したら『え、まだ続いているよ』って(笑)」
髙橋「ちなみにこれ、珍しいことじゃないですからね(笑)」
——実はこのインタビューをした日はアルバム『Made in』の制作の真っただ中。「まさに、日々、濃い話し合いを重ねているところ」と語った5人。
岸「今作も例にもれず、コンセプト決めから話し合いが始まって。今までずっと僕たちの中にあった『和に挑戦したい』という思いをカタチにすることに」
永瀬「アルバムタイトルも実は“Made in japan”からきているんです。ただ、そのタイトルにすると表現する世界が狭まってしまうから。だったら、ジャパンを取って『Made in』にしようって。“Made in Johnny's”でもいいし、“Made in King & Prince”でもいい。後ろに続く言葉はアルバムを手に取った人たちに決めて楽しんでもらおうって。想像してもらう余白を残したんだよね」
——ジャケット撮影では巨大なのれんを特注で制作。
岸「のれんもみんなで話し合う中で出てきたアイデアなんです」
神宮寺「世の中には“のれん分け”という言葉があったり。舞台の楽屋にかける“楽屋のれん”は先輩やお世話になった方々につくってもらうことが縁起がよいとされていたり。のれんには“継承”という意味があるらしいんですよ」
髙橋「どこで何から作られているのか表す“Made in”と誰かから何かを受け継ぐ“継承”は、意味は違うけどどこか通ずる言葉だよねって。それがジャケ写のイメージにつながっていったんだよね」
神宮寺「今も昔も僕たちは、皆さんの手に触れるものほとんど全部を、メンバーと話し合い、スタッフさんと協力しながら制作しているんです。楽曲やコンサートはもちろん、それこそ、CDについてくるスリーブを決めるところまでちゃんと関わっているんですよ」
髙橋「なので、一個の作品をつくるだけで、めちゃくちゃ時間がかかるっていう(笑)」
永瀬「なかでも、僕たちがいちばん時間を割くのが話し合いで」
神宮寺「たとえば、シングルを出すことが決まったら、まずは全員で『どんなものにしたいか』コンセプトを決めることからスタート」
平野「それに沿った曲を集めていただき、大量にある候補の中から『この曲はいい』、『この曲は違う』と選んでいく。まず、一曲に絞るまでが大変なんだけど、決まったあとはそこから『音はこのままでいいのか』、『この曲だったらどんなパフォーマンスにするのか』、『振付けは誰にお願いするのか』、『MVは、衣装は、ジャケ写はどんなものにするのか』……どんどん話し合い、カタチにしていく」
岸「デビュー当時より、話し合いの時間は増えるばかりで。白熱すると時間を忘れちゃうから。『気づいたら日付が変わっていた』なんてこともしょっちゅう」
髙橋「この間も、ジンのドラマ撮影のあき時間を使って、リモートで打ち合わせしていたんだけど」
神宮寺「途中で撮影が始まって、話し合いから抜けたんですよ。で、数時間後に結果を聞きたくて連絡したら『え、まだ続いているよ』って(笑)」
髙橋「ちなみにこれ、珍しいことじゃないですからね(笑)」
——実はこのインタビューをした日はアルバム『Made in』の制作の真っただ中。「まさに、日々、濃い話し合いを重ねているところ」と語った5人。
岸「今作も例にもれず、コンセプト決めから話し合いが始まって。今までずっと僕たちの中にあった『和に挑戦したい』という思いをカタチにすることに」
永瀬「アルバムタイトルも実は“Made in japan”からきているんです。ただ、そのタイトルにすると表現する世界が狭まってしまうから。だったら、ジャパンを取って『Made in』にしようって。“Made in Johnny's”でもいいし、“Made in King & Prince”でもいい。後ろに続く言葉はアルバムを手に取った人たちに決めて楽しんでもらおうって。想像してもらう余白を残したんだよね」
——ジャケット撮影では巨大なのれんを特注で制作。
岸「のれんもみんなで話し合う中で出てきたアイデアなんです」
神宮寺「世の中には“のれん分け”という言葉があったり。舞台の楽屋にかける“楽屋のれん”は先輩やお世話になった方々につくってもらうことが縁起がよいとされていたり。のれんには“継承”という意味があるらしいんですよ」
髙橋「どこで何から作られているのか表す“Made in”と誰かから何かを受け継ぐ“継承”は、意味は違うけどどこか通ずる言葉だよねって。それがジャケ写のイメージにつながっていったんだよね」
自分たちで選び決断する。そこには必ず責任が伴う
平野「と、まるで完成したかのように語っていますけど、(取材時は)まだまだ制作中で、これからが大変。本来、この5人って迷いがないタイプなんですよ。日々、やらなければいけないことと向きあっているから。迷う時間がもったいないっていうのもあって。たとえば、どの店から出前を取るか、何を食べるかとか、決めるのも早い」
永瀬「今日の昼食もその流れで中華料理になったんですけど」
髙橋「届いた料理を見たら、まさかの全員、ホイコーロー(笑)」
岸「話し合わずとも全員が同じ気分だったりすることもけっこうあって。普段はもめたり、意見が割れるってことがないんですけど……」
神宮寺「これが制作作業になるとそうもいかない(笑)。趣味や好み、普段聴いている音楽も違う5人が揃っているからこそ意見を揃えるのが本当に大変で。かといって、5人のうち誰かが納得していなかったり、不満を抱えていたり、それはやっぱりイヤなんです」
平野「満場一致で賛成するように進めていかないと意味がないと思っているので……。そこはもう、悪知恵を働かせて(笑)。全員に納得してもらうプレゼンテーションをいかにするか、その攻防戦が繰り広げられるっていう」
——自分たちで話し合い、自分たちで決める。言葉にするのは簡単だけど、それを実現するのはとても大変なこと。それでも、彼らはその“大変な道”を選び前へ前へと歩き続ける。その理由を尋ねると、こんな答えが返ってきた。
神宮寺「僕たちは自ら直談判してデビューしたグループなので。やっぱり、責任は自分たちで負わなきゃいけないし、言ったからにはちゃんとカタチにしなければいけない。僕たちを信頼してくれる、周りの人たちの思いに応える責任が僕たちにはある」
岸「だからこそ、ジャニーさんの言葉を胸に自分たちが納得できるものをこれからも届け続けなきゃって」
髙橋「それは大変だけど、結果、得るものもたくさんあるんです。自分たちでつくり上げたものには強い達成感を感じるし、ひとつひとつの作品への愛情も大きくなるし」
神宮寺「そして何よりメンバー間に深い絆が生まれるというか。日々話し合っている分、お互いのことを理解している自信はかなりある。正直、バラエティの立ち回りより、打ち合わせの立ち回りのほうが息が合っていたりするからね(笑)。だって、そっちのほうが経験が圧倒的に多いから。忙しい毎日が続くと『自分たちでやる』と言い出したことを後悔しそうになる時も。でも、メンバーの顔を見るとすぐに思い直す。『ああ、やっぱりこの歩み方で間違ってなかったんだ』って。この5人の“あうん”の呼吸も今までの歴史あってこそ、ですからね!!」
永瀬「今日の昼食もその流れで中華料理になったんですけど」
髙橋「届いた料理を見たら、まさかの全員、ホイコーロー(笑)」
岸「話し合わずとも全員が同じ気分だったりすることもけっこうあって。普段はもめたり、意見が割れるってことがないんですけど……」
神宮寺「これが制作作業になるとそうもいかない(笑)。趣味や好み、普段聴いている音楽も違う5人が揃っているからこそ意見を揃えるのが本当に大変で。かといって、5人のうち誰かが納得していなかったり、不満を抱えていたり、それはやっぱりイヤなんです」
平野「満場一致で賛成するように進めていかないと意味がないと思っているので……。そこはもう、悪知恵を働かせて(笑)。全員に納得してもらうプレゼンテーションをいかにするか、その攻防戦が繰り広げられるっていう」
——自分たちで話し合い、自分たちで決める。言葉にするのは簡単だけど、それを実現するのはとても大変なこと。それでも、彼らはその“大変な道”を選び前へ前へと歩き続ける。その理由を尋ねると、こんな答えが返ってきた。
神宮寺「僕たちは自ら直談判してデビューしたグループなので。やっぱり、責任は自分たちで負わなきゃいけないし、言ったからにはちゃんとカタチにしなければいけない。僕たちを信頼してくれる、周りの人たちの思いに応える責任が僕たちにはある」
岸「だからこそ、ジャニーさんの言葉を胸に自分たちが納得できるものをこれからも届け続けなきゃって」
髙橋「それは大変だけど、結果、得るものもたくさんあるんです。自分たちでつくり上げたものには強い達成感を感じるし、ひとつひとつの作品への愛情も大きくなるし」
神宮寺「そして何よりメンバー間に深い絆が生まれるというか。日々話し合っている分、お互いのことを理解している自信はかなりある。正直、バラエティの立ち回りより、打ち合わせの立ち回りのほうが息が合っていたりするからね(笑)。だって、そっちのほうが経験が圧倒的に多いから。忙しい毎日が続くと『自分たちでやる』と言い出したことを後悔しそうになる時も。でも、メンバーの顔を見るとすぐに思い直す。『ああ、やっぱりこの歩み方で間違ってなかったんだ』って。この5人の“あうん”の呼吸も今までの歴史あってこそ、ですからね!!」
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取材・原文/石井美輪 構成・企画/渡部遥奈(MORE)