ひとり暮らし女子が知っておきたい防災お役立ち情報

万が一の時、命をつなぐのは“リテラシー”。

地震や台風、洪水……。毎年のように各地で起きる自然災害。心のどこかで“私には関係ない”と思っていませんか? 今後、大きな天災を経験する可能性が高い20代女子にとって、災害に対する知識(=リテラシー)の有無が運命の分かれ道に。大切なのは、災害が起きる前からの積み重ね。日頃から使っているアプリや情報ツール、“もしも”のイメトレが役に立つんです!

教えてくれたのは……

NPO法人「ママプラグ」理事 冨川万美さん
NPO法人「ママプラグ」理事 冨川万美さん
東日本大震災の支援活動を機に「ママプラグ」の設立に携わる。監修本に『家族と自分の命をつなぐ最新常識 今どき防災バイブル』(主婦の友社)など
災害医療スペシャリスト 石井美恵子先生
災害医療スペシャリスト 石井美恵子先生
医学博士(危機管理医学・医療安全学)。国際医療福祉大学大学院教授。アメリカで危機管理システムや災害医療を学び、教育や医療支援活動に従事

入れておくと便利なアプリ

入れておくと便利なアプリ
リアルタイムで情報収集できる防災アプリは、使いやすいものをダウンロード。天気の確認などで日常的に使いこなしておくのがおすすめ。

Yahoo!防災速報

Yahoo!防災速報
現在地のほか自分で設定した地点(3カ所まで)の地震や津波、土砂災害、避難情報などさまざまな防災情報を通知。避難場所リストやハザードマップが見られる「防災手帳」機能も。

NHKニュース・防災

NHKニュース・防災
最新の気象・災害情報に加えて、災害時にはNHKの最新ニュースもライブ配信でチェックできる。マップ上で雨雲や台風、河川情報をチェックできるほか、ハザードマップも搭載。

家族や友人の安否確認方法

「171」と「web171」は毎月1日と15日に体験利用できるので練習を。遠方の親戚を拠点に連絡を取りあう「三角連絡法」も覚えて損なし!

災害用伝言ダイヤル:171 災害用伝言版:web171
(災害用伝言ダイヤル)相手に向けて録音する場合は「1」、再生する場合は「2」を押す。
(災害用伝言板)サイトに電話番号を入力し、伝言を「登録」または「確認」できる。

情報共有は「三角連絡法」で

三角連絡法。被災地以外の親戚や友人を情報の拠点に。
被災地域は電話がつながりにくいことも。その場合は、被災地以外に住む人を経由して連絡を。

フォローしたいSNSアカウント

災害時の情報収集に役立つSNSは、災害時などにデマが拡散されやすいのも事実。発信源が信頼できる公的機関か、情報ソースの確認を。

内閣府防災 @CAO_BOUSAI

内閣府防災 @CAO_BOUSAI
内閣府(防災担当)の公式アカウント。地震や津波、大雨、洪水、大雪などに関する災害関連情報や注意喚起、内閣府の防災担当が取り組む施策などの発信を行っている。

気象庁防災情報 @JMA_bousai

気象庁防災情報 @JMA_bousai
気象庁公式の防災情報アカウント。台風や大雨、地震、津波、雷、火山噴火などによる災害が想定される場合や災害発生時に、現況や今後の見通しなどを随時発信している。

警視庁警備部災害対策課 @MPD_bousai

警視庁警備部災害対策課 @MPD_bousai
警視庁警備部災害対策課の公式アカウント。地震や大雨・洪水などの災害にまつわる情報から熱中症対策まで、防災リテラシーUPに役立つ豆知識をこまめに発信している。

NHK生活・防災 @nhk_seikatsu

NHK生活・防災 @nhk_seikatsu
「あなたの生活を守る」情報を発信するNHK公式アカウント。 地震や台風、大雨、突風、大雪などの災害情報はもちろん、防災減災に役立つ情報をわかりやすくまとめている。

危険な場所や避難ルートの確認

国土交通省国土地理院 指定緊急避難場所データ

国土交通省国土地理院 指定緊急避難場所データ
地震や津波、洪水や崖崩れ、大規模火災など、一覧から災害の項目を選ぶと、その災害ごとに定められた指定緊急避難場所が表示される。調べたい住所からの検索も可能。
https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/hinanbasho.html

重ねるハザードマップ

重ねるハザードマップ
各自治体が提供しているハザードマップが見られるほか、洪水や津波、土砂災害、高潮、道路の冠水といった災害時の被害予測を地図上に重ねて確認することができる。
https://disaportal.gsi.go.jp/maps/?ll=35.353216,138.713379&z=5&base=pale&vs=c1j0l0u0t0h0z0

内閣府防災 避難行動判定フロー

内閣府防災 避難行動判定フロー
災害時に取るべき行動がよくわからない……という人におすすめ。ハザードマップとあわせて確認することで、災害時に取るべき行動をフローに沿って判定できるようにしたもの。
https://www.bousai.go.jp/fusuigai/typhoonworking/pdf/houkoku/campaign.pdf

ワンポイントアドバイス

「自宅周辺を歩いてみると、木造住宅が多い、家の前は緊急車両が通れない、石塀があるなど気づけることもたくさんあるはず。自分の目と足も使って安全確認を」(冨川さん)

スマートフォンを使った便利な機能

保険証、母子手帳など重要データは写真に

「保険証や母子手帳の重要なページなどはスマホで写真を撮り、鍵をかけて保存しておくと、必要な時にすぐ確認できます。建物の壊れた場所なども撮っておくと、保険などの申請時に役立ちます」(冨川さん)

手当・保障

失業

▶︎雇用保険の失業等給付
災害が理由で一時離職や休業をした場合、離職時の賃金日額のうち5〜8割が給付される。

税金

▶︎所得税の雑損控除など
住居や家財、衣類などが損害を受けた場合、所得税の雑損控除または災害減免が受けられる。

住居の被害

▶︎被害者生活再建支援制度
災害によって全壊や大規模半壊などの被害が出た場合、最大300万円が支援される。
▶︎災害復興住宅融資
住居が全壊から半壊の被害を受けて住宅再建する場合に最大3700万円の融資を受けられる。

出典:内閣府「被害者支援に関する各種制度の概要」

保険

持ち家であれば加入したほうが◎

保険は持ち家であれば加入しておいたほうがいい
「賃貸はそこまで気にする必要はありませんが、持ち家なら地震保険は加入しておくといいですね。浸水リスクがある場合なら水害の保険加入も検討を」(冨川さん)

関連リンク

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イラスト/曽根 愛 取材・原文/国分美由紀 ※掲載情報については変更等の可能性があります。HP等で最新情報をご確認ください