東啓介流“愛情の深め方”。波長が合ったら即、お泊り⁉︎
東 啓介連載「tone0714」vol.11
2023年1月7日より上演予定の青春ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』への出演も決定した東さん。プロサッカー選手を目指すジョン(小瀧望/ジャニーズWEST)のチームメイトであるトーマス役を演じる予定です。
2022年は、東さんの演技者としての幅がいっそう広くなった一年。仕事に対してストイックだけれど、関わった相手には人なつっこくて礼儀正しい。寂しがり屋で負けず嫌い。
そんな奥行きのある人物・東啓介の、愛情の深め方とはどんなものでしょうか。
波長が合ったら即、お泊り⁉︎
東:いきなり難しい質問ですね(笑)。
あまり意識したことはないのですが、あえて言うなら、知人=ほぼ会う機会のない方。たとえば、1回共演したくらいだと、“知人”になるのかなと思います。
友達だと、何回か一緒にごはんを食べに出かけたことがある、継続的に交流がある相手のこと。仕事の期間が終わっても交流が続いてるのなら、それはもう友達ですよね。
親友は仕事からプライベートまで、なんでもさらけ出して話せる関係のこと。お互いの家に泊まったりするくらい心を許せる相手が親友なのかな。
―― お泊りは、なかなかハードルが高いですよね。
東:僕、「この人は大丈夫」と思ったら、すぐ泊りに行ったりしますよ。フィーリングじゃないけど、「波長が合うな」と感じたら、急速に仲よくなります。そうやって押しかけて(笑)、僕のほうからわりと深い話を振る。そこで相手も同じように「実は自分も大変なことがあって」と、深い話を返してくれたら、「この人とは握手を交わせる」と思います。
――握手を交わす……。出演されているミュージカル『ジャージー・ボーイズ』での、ファミリーの証ですね。
東:はい。この半年で、ジャージーっ子の気質がしみついちゃいました(笑)。
でも、普通に知り合いとの距離を縮めるなら、「話したいから、めし行かない?」とシンプルに誘いますね。断られたらそこまでだし、来てくれたのなら、お互いの日常のたわいない話をする。「千秋楽が終わったよー」とか、今やっている稽古の話とか。どんな小さなことでも相手を知ることで距離は縮まると思います。
東:彼とは高校時代、同じ養成所に通っていたんです。会わなくなったこともあるんですけど、久しぶりに再会して、一緒にお酒を飲むようになったら、当時の思い出が一気に甦ってきて。「こういうことが楽しかったよね」とか「あれはつらかったよなぁ」なんてことを話していたら盛り上がっちゃって。お互いの家も当時近かったので頻繁に会うように。そこから今に至るって感じです。もう、10年以上のつきあいになります。
――特に仲よくなったキッカケは?
東:喧嘩かな(笑)。親密になるってことは、お互いの気持ちを正直に話すことでもあるから、やっぱり喧嘩しちゃうんですよ。言いあって、その都度相手を理解し合って……というのを何回か繰り返して仲よくなっていった感じです。
「感謝のコップには穴がある」
東:感謝するのってそんなに難しくないと思うんですよ。言葉と行動があれば、感謝って伝えられるものだから。
そういえば、先日、一緒に買い物をした先輩に驚かれたんですよね。僕が注文したものを、店員さんがレジまで持ってきてくれたので、「わざわざすみません、ありがとうございます」と伝えたら、ちょっと驚いた様子で先輩が「やっぱそうだよね」って。何だろうと思って先輩に尋ねたら、「最近、“ありがとうございます”を言わない人、多いんだよ」と。居酒屋で店員さんが食べ物を運んできても、店員さんには声をかけずに、客同士でおしゃべりをしたまま受け取る人がいると聞いて、驚いちゃいました。
僕の場合、話を中断しても「ありがとう」と言っちゃうので。これは習慣というか、僕の体にしみついているもの。感謝を伝えることの優先度が高いんですよ。以前、喧嘩中に親友が僕のためにドリンクを作って渡してくれた時も、言いあいを一瞬止めて、「作ってくれてありがとうね」と言ってから、文句を再開したし(笑)。
僕、人には感謝を受け取るコップがあると思ってます。ただ、そのコップの底には穴が開いていて、「ありがとう」をいくら注いでも、こぼれちゃうんです。でも、注ぎ続ければ、ゼロにはならないでしょ? 僕は穴が開いてるからこそ、注ぎ込まなきゃって常に思ってます。
なんせ、僕は「ありがとう」を言ったり言われたりすることをバネに生きてるんで!
最近、感謝をかみしめた出来事
――「人はみんな穴の空いた感謝のコップを持っている」って、名言ですね。
東:誰かに何かをしてもらったら、すぐお礼をしないと落ち着かなくないですか? “ありがとう”を言われていやな気持ちになる人はあまりいませんよね。それに昔と違って、メールじゃなくても、スマホからSNSで気軽に送れますし。
ーー最近、感謝をかみしめるような出来事はありましたか?
東:マネージャーさんと、ですね。僕もひとりの人間なので、人並みに不安になる時があって。そういう時、不安に思ったこと、大丈夫かなって感じたことをそのまんま伝えるんです。そうすると、仕事の要件を伝えてくれたあとに、僕の不安を解消してくれるような言葉をかけてくれるんです。
たとえば先日、スケジュールが重なってお断りせざるを得なかった案件があったんです。せっかく声をかけてくださったのにお受けできなかった申し訳なさと、「やりたかったなぁ」「また声をかけてくれるかな?」というような気持ちでしょんぼりしていた時、「タイミングの問題なだけなので、大丈夫です!」とマネージャーさんに言われ、心の底から「本当にありがとうございます」と感謝をかみしめました。
スケジュール管理だけでなく、メンタルケアまで手厚く面倒を見てくれるマネージャーさんには、電話やSNSで常に「ありがとうございます」と伝えてます。先日、稽古場に来てくれた時には、直接「昨日、本当にありがとうございました」と口頭でも。はい、感謝をお伝えしたおしています(笑)。
――マネージャーさんの反応は?
東:「全然大丈夫ですよー」というふうに軽く返されています(笑)。僕としては「マジで落ち込んでたんだけど……」とも思いますが、そのあっさりした感じに救われていますね(笑)。
――それが、東さんとマネージャーさんの現在における“いい感じの温度感”なんですね。ちなみに、人生において、誰かひとりに感謝をするとしたら?
東:それはさすがに親ですね。僕という人間が生まれてなかったら、舞台に立つことも、演技をすることも、大切な人たちと会うことも、しゃべることもできないから。
今は悩んだり、壁にぶつかったりもするけれど……、言い換えれてみれば、人生が激変するような大きな経験はまだできていないってことなのかもしれません。
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プロフィール
現在、MBSドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』に肉蝮役で出演。また、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』にボブ・ゴーディオ役で出演中。さらに、2023年1月7日より、ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』にトーマス役で出演を予定。
■MBSドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』公式ホームページ https://rhino-loan.com
■ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』公式ホームページ https://www.tohostage.com/jersey/
■ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』公式ホームページ
https://www.tbg2023.com/
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