俳優・東啓介の家族の話。ケンカばかりだった兄弟の現在地
東 啓介連載「tone0714」vol.12
2023年1月7日からはじまる青春ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』への出演も決定し、東さんの年末年始は“舞台に集中”というムード。
年末年始といえば、家族団らん。ということで、今回は家族についてのインタビューです。
ケンカばかりだった兄弟の現在地
東:はい。先日も、仕事の区切りのよいタイミングで、兄に連絡をしました。兄の家は海から近いので、「ちょっと海を見に行きたいんだけど」みたいな感じで連絡して、たわいない話をしました。
――甥っ子さんが生まれたんですよね。
東:その時は、まだ生まれてなかったんです! 純粋に「兄と会って話す」ことを目的に行きました。
思いついたのがなぜ兄だったのか……。
たぶん、いちばん楽だからだと思います。両親や姉と会って話すのも楽しいんですけど、兄とは気軽にいろいろな話ができる。年齢が近いし、いいリフレッシュになるんです。あと、親に言うほどでもないちょっとしたことも、サクッと話せますし。
僕には姉もいるんですが、8つ年が離れてるんで、反応が母親と似ていることがあって(笑)。兄なら聞き流すような内容のことでも、姉に言ったら、なんか大ごとにされそうな気がして! 「大丈夫なの?」と心配してくれるのはありがたいんですけどね(笑)。
東:そうですね、ちょっとした悩みは、お兄ちゃ……兄に話します。たとえば、“僕が選択したことだけど、ちょっと自信がないな”という時。兄に話すと「そこは気にしなくていいんじゃない?」とか、「やることやってんだから、大丈夫だと思うよ」と、安心させてくれます。
――素敵なお兄さん!
東:昔は「口を開けばケンカ」するような感じだったんですけどね(笑)。
僕が小学生の頃、『甲虫王者ムシキング』というゲームがすごく流行ってたんですよ。自動販売機に100円入れたら昆虫が描かれたカードが出てきて、それを使って専用ゲーム機で遊ぶっていうシステムでした。ある日、ずっと欲しかったレアなカードが出たんですよ。それを自慢したくて「これ取ったよ!」と兄にカードを見せたら、問答無用で折り曲げられたうえ、「えーい!」とブーメランみたいに遠くに投げ飛ばされてめっちゃ大泣きしました(笑)!
あと、ゲームの勝ち負けのケンカもよくしました。ゲームでもなんでも、お兄ちゃ……兄が先攻になるんです。そのことに僕が「ずるい!」とキレたり(笑)。ちっちゃいことでいっぱいケンカしてましたね、中学生くらいまでは。
――ケンカが絶えなかった相手が、今ではよき相談役に。キッカケが?
東:兄との関係は徐々に変わっていったので、何がキッカケかと言われると分からないです。
でも兄は十代の時に交通事故にあっているので、そこで何かを感じとったのかもしれません。誰かに支えられる・助けられるという経験から、周囲と支えあう・助けあうという気持ちが芽生えたのかもしれないです。
あと、おじいちゃ……祖父が亡くなった時も。僕もそうですけど、大切な人との別れを経験すると、人への接し方が変わったりしますよね。たぶん兄も僕も、そういう人生のステップをちょっとずつ踏んで、今のような関係性に変わっていったんだと思います。
東家のトークルームは、いつもにぎやか
東:特にないですね。お互いに配慮……は無意識にしてるかもしれないけど。
でも、「家族みんなで一緒にご飯を食べる」っていうのは、暗黙のルールだったかもしれない。お父さんの帰りを待つとか、特に連絡がなければ誰かの帰りを待って食べることが多かったです。毎日きっちり待っていたのかと言われると、ちょっとアレですけど。
これってもしかして海外の文化の影響もあるのかな? 両親は昔アメリカのニュージャージー州に住んでいたので、「家族みんなで一緒にご飯を食べる」習慣はそこでの経験からきてるのかなって、ふと。でも、親にちゃんと確認したことがないから、間違っていたらごめんなさい。
ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』でも“一度ファミリーになった相手のことはとても大切にする”という描写があるんです。海外の人たちは、“ファミリー”をとても大事にするイメージがあります。
――「家族みんなで食事」がルール。お子さんたちが独立した今、親御さんは寂しがっていますか?
東:どうかなぁ……、家族LINEがあるので。東家のトークルームは毎日何かしら動いています。
たとえば、僕の出演ドラマの放送日に、「これみんな観た?」って母が投稿したり。兄が甥っ子の近況を報告したり。
これ、ちょっと見てください(とスマホをスタッフに見せる)。兄がアップしてくる甥っ子の写真、なんかムクんでるんですよ! かわいいなぁ♡(この様子をお伝えしきるには「デレデレの東啓介の絵文字」が必要です‼︎)
――メロメロですね(笑)。“啓介おじさん”は、かわいい甥っ子にどんなお祝いを?
東:おじさん、実はまだ直接会えていないんです……。家族たちはそれぞれ甥っ子に会いに行ってるけど、僕だけタイミングが会わなくて。
だから、お祝いといえば、甥っ子の名前の文字をしたためる程度のことしかできてなくて(と、東さんが書道でしたためた立派な命名書の写真をスタッフに見せる)。
お正月に会えたらいいなぁ、会いたいなぁ。
“きっちり挨拶” 、そして “書き初め”。変わらないルール
――先ほど「お正月」という言葉が出ましたが、東さんの年末年始の過ごし方が知りたいです。
東:年末年始だと、ウチは年末より、年始を大事にしていますね。1年の始まりは、家族で「今年もよろしくお願いします」ときっちりと挨拶をしてから、書き初めをします。その後、おばあちゃ……祖母の家に行くんですけど、それがいちばん大きなお正月イベントかな。
この日は、祖母の家に親戚が集まる日。かわりばんこで人がやってきて、家には常に30人ぐらいいるので、みんな張り切ってます。そこでの僕は、しゃべって場を盛り上げるか、テレビで流しっぱなしになっている『ニューイヤー駅伝』を、ぼーっと観てるかのどっちかです(笑)。
――お正月にテレビで駅伝中継を。親近感が高まりました(笑)。
東:年始は家族と過ごしますけど、年末は友達とバラエティ特番を観ながらお酒を飲んで、1年が終わる……、みたいな感じでした。ここ数年は放送されていませんけど、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけないシリーズ』が鉄板でした。
12月31日が仕事納めになることもあるんで、家族には「正月、おばあちゃんちで会おう!」と連絡して、仕事場からそのまま友達と合流。僕の年末年始って、大体こんな感じです。
――なんとなく、お父さんが手打ちされた年越しそばを家族で食べる姿を想像していました。
東:そばは食べますよ。コンビニで買った「どん兵衛」ですけど(笑)。「これもおいしいよね!」と言いながら、友達と食べます。時間に余裕があれば、そのまま初日の出を見に行く。
実家に住んでいた時は、近所へ初詣に出かけて「甘酒だぜー、うぇーい!」とか言ってましたが(笑)、ひとり暮らしをしてからはあまり出かけなくなりましたね。基本的に寒いのが苦手なので、友達に誘われても「部屋がいい。寒い。無理」と、インドアな年末を要求してます(笑)。
さて、今年はどうなるのか……期待してください(笑)。
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プロフィール
現在、MBSドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』に肉蝮役で出演。また、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』にボブ・ゴーディオ役で出演中。さらに、2023年1月7日より、ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』にトーマス役で出演を予定。
■MBSドラマ『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』公式ホームページ https://rhino-loan.com
■ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』公式ホームページ https://www.tohostage.com/jersey/
■ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』公式ホームページ
https://www.tbg2023.com/
東 啓介:公式サイト&公式SNS
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