自費出版写真集&写真展『as is』の魅力!

矢野「普段の撮影では絶対にできないような経験ができた」

矢野未希子

人気モデルの矢野未希子さんが、去る6月20日に、自費出版写真集『as is』の発売記念取材会を開催しました。

同作品の写真展を開催している“Karimoku Commons Tokyo”で、『as is』のテーマやコンセプト、撮影エピソードなどを披露しました!

『as is』について

矢野未希子

矢野さんが、写真家の東 京祐(あずま・きょうすけ)さんと共同制作した写真集。タイトルのテーマは “ありのままの自分”。そのため、極寒の雪国や水中撮影、真夏の砂漠など、日本各地で、約1年、7回に及ぶ撮影を敢行。

矢野さんは「自然との調和によってありのままの姿に戻っていく。ありのままの姿が美しい。そんな瞬間を表現したかった」と語り、タイトルに『as is』と名づけたそうです。

 

写真集と連動した写真展も、同会場で開催中(6月25日まで)。建築家の芦沢啓治さん、香りデザイナーの@aromaさん、“菓子屋ここのつ” の溝口実穂さんという、各分野の第一線で活躍されているアーティストと共に、矢野さんが隅々までこだわり抜いたみずみずしく繊細な内装の会場。この会場に集まった取材陣もうっとりとしていました。

入り口では、大きなガラス全体にプリントされた写真がお出迎え。内部の展示スペースには、光と影、砂利や石など、ロケ地を連想させる展示があり、大小さまざまな作品が飾られています。さらに、撮影で訪れた高知産の柚子や北海道産のハッカをブレンドしたアロマのさわやかな香りも焚かれ、視覚と嗅覚の両方で楽しむことができる素敵な空間となっています。

as isについて綴った文章

自費出版の写真集を作ろうと思った理由

矢野未希子

この日、美しいデコルテが映える黒のキャミソールと、腰のバルーンフリルが魅力的な白いタイトスカートを着用して登場した矢野さん。数多くのファッション雑誌のモデルとしてキャリアを重ねてきた彼女の美しさがきらめいていました。

現在はSNSやYouTubeといったメディアから発信するライフスタイルにも注目が集まっている中、なぜ自費出版という形を選んだのでしょうか?

それは、専属モデルをしていた雑誌を卒業したことがキッカケだったそうです。

矢野さん「モデルとして雑誌作りの裏側に関わってきた経験を活かして、ゼロからモノ作りをしたいと思い、作品撮りをしていければと考えてはいたんです。専属モデルを卒業するタイミングがあり、まだ数回しか一緒にお仕事をしていない東さんとなら、新しい自分に出会えるのかなと思って、お声がけをさせていただきました」

長年被写体として関わってきたとはいえ、今回の写真集作りの現場では苦戦することも多かったようで……。

矢野さん「撮影のアポイント取りや、いろんな方とのコミュニケーション、空間や本作りも初めてのことばかりで……。何が正解かわからずに一歩一歩進んでいく感じで苦戦しました。でも、そういったことをひとつずつやり遂げていくことで、すごく成長できたと思います。一回の撮影に対する貴重さや有り難さが増したと思います。普段のファッション撮影では絶対にできないことに挑戦できたので、いろんな表現ができたと思います」

と、確かな手ごたえを感じた様子でした。

作品

「溺れそうになった」水中撮影

水中撮影の写真

写真集には、水や雪を全身に纏った写真や、火山や砂漠といった大自然に佇む矢野さんの幻想的な姿がおさめられています。

「好きなものを詰め込んだ」というこの作品の中で、矢野さんのお気に入りは、“水中でのカット”だそう。

「白いページが続く中、突然、水中の黒い世界に入る瞬間のページがあって、そこから黒い世界が何ページか続きます。とても神秘的で、ページをめくるのを楽しんでもらいたいです」と、そのページを開きながら写真一枚一枚について解説をしてくれました。

 

ひときわ印象的だったのは、白く細長いふわふわしたモノとたゆたう矢野さんの写真。

「これ、毛糸を頭に絡みつけて5メートルのプールの中に潜ったんです。泳ぎには自信があるのですが、毛糸がどんどん水を含んで、すごく重くなって、水面に戻るときに溺れそうになって本当に大変でした(笑)。でも、泳ぐことが大好きだし、疲れたり忙しいことが重なったときのリフレッシュ方法が『自然の中にかえる』なんです。緑もそうですが、水がすごく好きで。泳ぎにも自信があるので自然と水の撮影になりました」

過酷な撮影エピソードの数々を振り返る矢野さんの表情は、本当に楽しそう。

撮影した数だけ、“ありのままの自分”へと、リフレッシュできたからかもしれません。

水中撮影の写真

数年ぶりの対面イベントに涙

この日の会見前には、ファンとの交流イベントも行った矢野さん。

矢野さん「めちゃくちゃ感動しました! コロナ禍のために対面できるイベントがしばらくなかったので、自分の思いをたくさん詰めた本(写真集)と空間(写真展)を通して皆さんとお会いできて、本当に楽しい時間でした。(ファンの方の中には)泣いてくださった方も何人かいらっしゃって……。私もつられて泣いていました。お互いの気持ちがぶつかり合うような、気持ちが昂るイベントでした。“また一緒にこういう時間を共有できる機会が欲しい”と言ってくれた方もいたので、いつか(写真展に)チャレンジしてみたいです」と締めくくっていました。

 

写真集は数量限定でオンライン販売。

また写真展は6月25日まで、無料で入場可能です。矢野さんの「好き」を詰め込んだ、ここちよい空間にも足を運んでみてください。

作品

矢野未希子プロフィール

やのみきこ●1986年12月4日生まれ、大阪府出身。デビュー以来、様々なファッション誌に専属モデルとして起用される。表紙や広告出演など多数。InstagramやYouTubeで発信する自身のライフスタイルや世界観は同世代の女性に支持されている。

矢野未希子 - LesPros Entertainment

取材・文/中川 薫 撮影/新谷真衣