遠藤憲一さん、「本気なら、迷わず希望部署にぶつかっていけ!」【Mr.ダンディお悩み相談室『俺の人生論』】

恋に仕事……女子の悩みは酸いも甘いもかみ分けた男に聞け! 俳優・遠藤憲一さんの2回目は仕事論です。

【今回のお悩み】給与は下がるけど希望職種の会社に転職すべきか迷い中

入社3年目のメーカー営業です。宣伝志望だったので最近、転職を考え始めました。ただ、今の会社は待遇的には不満がなく、希望職種を募集している他社だと収入が下がってしまいそう。こんな気持ちで転職するのはダメですか?(25歳・営業)
ジャケット¥89000/トレメッツォ(タリアトーレ) ネクタイ¥17000/バインドピーアール(ルイジ ボレッリ) シャツ/スタイリスト私物

本当に好きなことならやってみるしかない

仕事の話、俺に聞くのはどうなのかなぁ(笑)。俺は集団生活が苦手だし、人前で何かするのは逃げ出したいくらい恥ずかしい。だけど、とにかく人間をつくり上げることが大好きなんだ。それしかできないから、今もやっている。それ以外のことは全部苦手なんだよ。この業界の中でも、かなりの変わり者。面倒くさい人だって、いつも女房兼マネージャーに言われてる(笑)。

16歳の頃、高校1年で中退して、とりあえず小遣いが欲しいからアルバイトするんだけど、学校をやめて“やめグセ”がついたのか、どれも10日と続かない。「この仕事イヤだな」と思うとすぐにやめてしまう。人としてどうしようもないよね(笑)。でも18歳の時、偶然芝居と出合って、そこからはもう「これだ!」と、のめり込んだ。最初から芝居なんてできないんだよ、もちろん。一発目の舞台では演出家に、これでもかってくらいダメ出しされた。だけどまるで根拠はないのに、芝居に関してはなぜか「絶対なんとかなる!」ってすごい自信があった。本当に好きなこと、やりたいことは、そういうものじゃないかな。

20代になっても売れなくて、自分で脚本を書いてテレビ局に持ち込んでいた時期もある。俺は、こうしたらいいんじゃないかって思いついたら、すぐにそれをやらないと気がすまないから。今だって撮影現場で、「ここ、こうしてみたらどうだろう?」って、すぐに監督に言ってみるからね。意見が採用されてもされなくてもいいんだ。俺が正しいとは限らないから。でも後悔しないためには、思いついたことはとことんやってみる。ぶつけるだけぶつけて、やってみたら、後悔しないですむからね。

好きなことをやっても楽しいとは限らない

キミはまだ20代で若いんだから、思いついたらやっちゃえばどうかな? たとえ失敗しても今ならそれをエネルギーに変えることもできるしね。

まずは、今の会社にかけあってみればいい。宣伝部の知りあいに頼んで……じゃなくて、宣伝部でいちばん偉い人に直接会いにいく。人づてよりもそれがいちばん手っ取り早いから。会わせてもらえないのなら、顔だけ覚えておいて、通勤途中でその人のところにばーっと近づいて「あの、すみません!」って、思いをぶつけてみる。それしかないよ。

それでダメなら潔く、ほかの会社を探すしかない。で、金のことだけど、俺は報酬がいいからこっちの仕事をするとか、そういう基準で仕事を選んだことはないですね。もちろん最低限の収入は必要だけど、本当にやりたいことをやると決めたら、多少経済的につらくなっても、苦にならないんじゃないのかな。

俺は結局、俳優という好きな仕事を今まで続けてこられたけど、それは決して楽なことではなかった。「どう表現すればいいんだろう?」って、いつも壁にぶつかっている。キャリアを重ねるほど、悩むことも増えるんだ。演技の引出しが無尽蔵にあるわけじゃないし、以前と同じことは絶対に繰り返したくない。もっとほかにないか、もっとできるんじゃないかって、悩まなかったことはない。オジサンもまだまだ、これからなんだ。若いキミも頑張ってくれ!

【遠藤憲一さんの回答】本気なら、迷わず希望部署にぶつかっていけ!

(プロフィール)
えんどう・けんいち●1961年6 月28日生まれ、東京都出身。俳優、声優、ナレーター、脚本家。高校1 年で中退し演劇の道へ。22歳でドラマデビュー。2017年にはタレントCM起用社数ランキングで男性部門の1 位になるなど多方面で活躍中
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取材・原文/岡本麻佑 撮影/三浦太輔(go relax E more)
ヘア&メイク/村上まどか スタイリスト/中本コーソー
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